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【Lunaris Filia 〜キスと契約と真紅の瞳〜】感想

lunaris filia

2011年9月30日にWhirlpoolより発売された18禁恋愛アドベンチャーゲームです。公式ジャンル名は「ヴァンパイア恋愛ADV」となっています。
公式サイトもレビューも何も見ずにまとめ買いセールで購入したゲームのひとつです。

追記よりネタバレを踏まえた感想となります。














メリスルート



並びが後ろのキャラのルートから進めるという遊び方をしていましたが、そうすると異例のルートに最初に辿り着いてしまうことになりますね。
聡介が選んだのはシルヴィアでも紫でもなく、まさかの出会ったばかりの使い魔ちゃんでした。
メリスからしてみればお姉様の方を応援したいわけなので、複雑な感情はありそうなルートでした。立候補した時点でこうなるのはわかっていたと思うので、言われていた通り他人を言い訳にして自分の気持ちから逃げていたというのが肝だったと思います。

最後は教会組織が至れり尽くせりでした。
メリスは一人相撲していただけで父親の死の真相を知らなかったというオチ。亜人種と教会組織の軋轢を考えると仕方ない部分もあるのでしょうか。

なんにせよ、実は可愛いぬいぐるみが好きだったり泣き虫だったり格ゲーマーだったりするメリスちゃんかわいいねというルート。他のヒロインと比較するとコミカルなところがよく描かれていました。
クリアした後では彼女のキャラの良さもこのゲームの魅力の一端だったと思えます。

ルナリス3



花音ルート



メリスといい花音といい、自分から勝負に立候補しておきながらいざ告白されたら答えられないとかどういうこっちゃ。
と思っていたら、花音の場合は前日に許嫁による政略結婚の手筈を進められていたというのが要因だったようです。これ他のルートだったらそのまま許嫁と結婚させられてたりするのでしょうかね。

基本的に学園もの世界観である本作において1vs1の戦闘が実施されるのは初めてであり、一般人である聡介と海次郎の実力も不明だったので、親子のガチタイマンはピンと来なかったです。情報だけで見れば普段走り込み程度の運動しかしていない男子高校生と、冒険家で世界中を放浪しているバイタリティ溢れる成人男性ということで、聡介が勝てる道理はなさそうです。
良いとこどりな道を選ぶと決起したは良いもののほぼノープランであり、大聖堂突入から親父の戦闘まで含めて上手くいきすぎていて、なんだか大根臭い話だなぁと思いきや……本当に大根芝居でしたね。


聡介の覚悟を試したとは言っても、結局聡介の起こした作戦はどこまで行っても非常識且つ子供の我儘だったので、それを試練の一環と呼ぶにはいかがなものかと思いました。
事実だけ見れば「吸血鬼と使い魔を引き連れて教会組織に不法侵入して暴力を振るった」のが彼らのやったことですからね。いくら正当防衛と主張しても呼ばれてもないのに乗り込んだ挙句に式をめちゃくちゃにしたのはこちらです。
そこまでの行動力を示せるほどに愛が深くなければ孫娘を任せられないというやんちゃ思考だったのかもしれませんが、相手が法を破る前提で作戦を立てるというのは教育熱心な人間のやることとしては博打打ちにも程がありました。
当初「聡介が来たらプラン通りに行動、何もしてこなかったら許嫁とそのまま結婚」という二段構えでどちらかと言えば許嫁寄りにBETしていたのかと思いましたが、新郎役の人は普通に交際相手が居た上で道化を演じていたのでそれも有り得なさそうでした。

ということで、大人達の行動に共感ができないルートでした。
花音との恋愛は「禁じられた恋」「亜人種と人間の共存」ということで大いに逆境があってもおかしくなかったと思うのですが、終始大人達の掌の上だったのは残念でしたね。
「エゴでいいとこどりの道を選ぶ」「なんやかんや大人が看破しながら解決してくれる」という展開はメリスルートとの共通項を感じさせられるものであり、あちらに続いてまたもや一杯食わされていました。所詮子供にできることは限られているということなのか……?



真衣ルート



ツンデレヒロインかと思いきやお兄ちゃん大好きっ子だった義妹。
真衣はクール属性だらけのヒロインの中では唯一の元気っ子であり、一般人なのにも関わらず共通ルートや別ルートでの出番も多く、存在感の大きいキャラクターでした。
とか思っていたら一般人でもなんでもなかったですね。メリスに言わしめている辺り潜在能力の高さはお墨付きであり、まさかの隠れ強キャラでした。
トゥルーにおいても解決のキーパーソンになってくれたので、何気にすごい奴です。

大根でしかなかったメリスルートと花音ルートとは打って変わって、事態が二転三転もしていきます。
真衣の封魔の能力・出生の真相が明かされるところや主人公がちゃんと体を張る辺りはドラマ性があり、中だるみのしない話でした。
序盤の真衣の検査が伏線になっていたのは気付きませんでしたね。大元の聡介を検査しない辺り胡散臭い気がしましたが、まさかそこまで考えられていたとは。そして海次郎は情けなさすぎる。

ルナリス4

真衣は共通ルートではシルヴィアやメリスにひたすら突っかかっていたこともあり、このルートでは精神的な成長を感じさせられました。シルヴィアが吸血鬼の力を失うというのも凄い未来でしたね。
聡介の母親のエピソードを海次郎が言い淀むところや夢見中に謎の声が聞こえる場面は、TRUEへの布石なのかと思っていました。



紫ルート



って、また教会組織の薬で紫暴走パターンか~いw
どちらが元なのかはわかりませんが、どちらかと言えば真衣ルートの方が紫ルートのプロットを流用してできた話だったのでしょうかね。
このルートでは真衣の血もなしに吸血欲を増幅させるというエグい薬を作っていることになるので、反亜人種集団も中々に頑張っていました。

紫が抱いたのは血を吸うという行為そのものではなく、自分が人間という枠組みから逸脱して普通ではなくなるということへの葛藤でした。
根源的な意味で自分の運命が受け入れられないという恐怖はあって然るべきではあるのですが、「一緒に居るだけで生命を吸い取って殺してしまう」ということを危惧して距離を置いたメリスと比べると、かなり些細な悩みにも思えてしまいます。
挙句の果てに紫は聡介のプロポーズにも近い決意の告白を二度も聞いたのにも関わらず、聡介を自分の運命に巻き込みたくない、聡介には他に相応しい人が居ると言い出して自殺を図り始めました。メ、メ〇ヘラ……?

吸血鬼自体に嫌悪感を覚えていたと言ってもシルヴィアや使い魔のことはそれなりに受け入れていたし、彼女が聡介から距離を置いた理由は納得が難しかったです。
そして紫は女医を襲っていないというのが真相だったので、自分が人を襲ってしまったという言い訳も嘘でしたね。(これは普通に嘘というより矛盾なのかもしれませんが。)
紫は周囲の人物に対してはひたすらに優しく、メリスルートでは逆に煮え切らない態度を取るメリスを叱咤するなんてこともしていた女の子でしたが、自分のこととなると面倒臭い女の子でした。


しかし、紫が山場を乗り越えた後での吸血鬼であることへの向き合い方は、とても美しいものだったと思います。
吸血を当然の権利だと開き直るのではなく、仕方のないことだと割り切るのではなく。血と命の共存、そして調和に根差した行為と考えるという結論。
花音ルートとメリスルートは「具体的な解決策はわからないけど俺のものになれ!」というエゴの押し付けでなんとなく解決していたところがあったので、本ルートも主人公の圧倒的な肯定力でねじ伏せるのかと思っていましたが、一味違いましたね。

ルナリス5

紫は自身の運命に向き合った上で考えをまとめており、真の意味で幸福へ向かっていると信じさせてくれました。
吸血鬼としての力や恩恵を無視した生き方をしていくこと。他の人間から見ればそれは愚かなのかもしれませんが、それが紫の望みでした。



シルヴィアルート



通り魔事件の真相は「第三者が幻術で化けていた」というなんでもありすぎるタネだったので、流石に読めるわけはなかったですね。
犯人はまさかの珠子先生でした。一応このルートの先生は他のルートと比べてもやたらと出番が多いとは感じていたので、怪しくは見えていましたね。
他にも正虎がおとり捜査に参加していたのは胡散臭く思っていましたが、彼はシロでした。

一見無害なキャラクターが豹変して下種な本性を見せるのはよくあるパターンではありますが、珠子先生はそのキャラを崩すことはなかったです。
というか彼女は黒幕というよりも被害者でした。本ルートではそんな先生の存在が鍵となっています。
人間と亜人族の共存という未来を目指す為にも、不平派の人間とも手を取り合っていく。それがシルヴィアの行動でした。

ルナリス1

つい最近やったばかりのゲームに思いを馳せてしまうテキスト。


シルヴィアはこのルートでは聡介に無断であっちこっち行きまくったりゴリ押しで行動を起こしまくってたので、先生が評すように奔放すぎるキャラクターでした。
実際に問題解決に取り組んだのはほどんどシルヴィアであり、このルートでの聡介は特に何もしていませんでした。結局犯人暴きも無駄骨でしたからね。
聡介が置いてけぼりにされていた感覚も否めませんが、この一人で突っ走っていく強さこそがシルヴィアの人物像なのだと思いました。

今の聡介と仲を深める度に前世のソウスケの面影が薄らいでいくと、シルヴィアは言いました。
しかし、前世のソウスケも今の聡介もここにいると、聡介は言います。
前世としての聡介は時を重ねていくにしたがって確かに薄れていくかもしれませんが、今の未来があるのはそのシルヴィアに救ってもらった前世があったからこそです。自分とは別物でありながら切り離せない存在でもある「前世」に対して、二人の間で整理がつけられたように思えました。



トゥルー



なんだこの女!?(困惑)
五つのルートを攻略後に登場したのはまさかの新ヒロインでした。
一応フィリアは公式サイトでその姿を確認することができるのですが、攻略サイトも含めて全く予習していなかったので初見でした。

どういう意味でTRUEかというと、聡介の真実が明かされるという意味でTRUEなルートでしたね。
実は聡介は生まれ変わったわけではなく、シルヴィアのように数百年間眠っていただけ。
わかりやすい伏線としては海次郎が聡介から前世と言われて「?」となる辺りがあったでしょうか。

正直真実としては「ほーん。で?」となる程度のものなので、それで何かが変わったというわけではないのですが、今まで明かされていなかったのはフィリアという最重要人物の存在をひた隠しにすることが目的としてあったからでした。
一応謎のキャラクターの存在自体は別ルート攻略中も何度も匂わされていたのですが、やはりそれがヒロインとなるキャラクターだったというのは意外でしたね。


本作は世界観としては自分が未プレイのゲームである「MagusTale」の10年後という設定なので、知らないキーワードもいくつか出てきました。
聡介が「改変者」なる存在であることもtipsでは確認できます。流石にフィリアは前作キャラとかではないですよね……?

諸悪の根源であった吸血衝動そのものを丸ごとやっつけ、亜人種の存在を世間に公開するという選択。
本作そのもののテーマであった「人間と亜人種の共存」へと最も大きく近づいた、トゥルーの名に相応しいルートだったと思います。








【好きなヒロイン】
シルヴィア>メリス>フィリア>真衣>花音>紫


内容としては主人公達が亜人種という超存在に根差した過酷な運命に立ち向かっていくシリアスサスペンスバトル……というよりも、学園ハーレムものでした。
個別ルートの内容は一部の登場人物の行動が支離滅裂になってしまっているところや、別ルートの流用が少し見かけられたのが残念でした。

しかし、全てにおいて話を使い回していたというわけではなく、どのルートも攻略ヒロインならではの結末に行き着いているというのは面白かったです。
例えば紫ルートと真衣ルートはあらすじこそ似ていますが、最終的には攻略ヒロインに焦点を当てた成長物語として落とし込まれています。
紫が自身の運命との向き合い方に答えを出せたり、シルヴィアやメリスに常に喧嘩腰だった真衣が危険を冒してでも彼女を救う選択をする等の描写は味わい深く、「キャラクターを主役とする」という点は外していなかったのでそこに不満はありませんでした。


TRUEルートの内容は真・シルヴィアルートのようになるのかと予想していましたが、突如登場したキャラクターがヒロインとなるまさかの展開でした。
存在自体は何度も示唆されていたことで伏線がないわけではなかったので、言わば本作全体の大きなトリックとなっていたと思います。いやまあ公式サイトを見ればわかってた話なんですけど。

数百年前に主人公に命を救ってもらい、そして数百年の時をかけて主人公を救おうとしたシルヴィア。当初はあらすじからして彼女とくっつくのが正史のように見えました。
しかし、他個別ルートでは無自覚に多重契約してきた女に取られたり、亜人種とは無縁である(とされていた)義妹に取られたり、敵対組織の女に取られたり、自分が連れて来た使い魔に取られたり。
そしてTRUEルートでは聡介を救った本当の人物が別に存在していたということが明かされ、聡介を救ったという事実すらも偽りにされた挙句、結ばれることは叶いませんでした。

なんというか踏んだり蹴ったりでしたね。もちろん個別ルートではちゃんと結ばれますし他のヒロインよりも台詞量はどう見ても多いので、看板娘としては他のヒロインと比較して十分に存在感があったと思いますが、彼女の背景を考えると可哀想にも思えました。何よりも「前世の約束」という繋がりが虚構だったというのが;;
自分の購入動機としてはシルヴィアのビジュアルとCVでジャケ買いという不純すぎるものだったので、どうしても彼女寄りに感情移入してしまいました。

スクリーンショット 2024-02-23 011648

他のヒロインでいうとメリスの可愛さは必見だと思います。
真衣は本作のヒロインの中では唯一良い意味で落ち着きがなく、唯一亜人種でも教会組織の人間でもないので、癒し枠のようなキャラクターでした。


BGMはフィリアのテーマである『ずっと貴方を……』、日常パート夕方・夜用BGMである『日が暮れて』辺りが好きです。
また、日常パート昼用のBGMである『変わらない日々』は耳にこびりつきました。流れる回数が多すぎてもはや変わらないBGM。

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