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【千恋*万花】感想

千恋万花

2016年7月29日にゆずソフト様より発売された、18禁恋愛アドベンチャーゲームです。
追記よりネタバレを踏まえた感想になります。



















レナルート



ヒロインの中で唯一穂織の人間ではなく、もっと言えば日本の人間ではない女の子。前向きな態度も距離感も乳も世界レベルでした。
かくいうマサオミ君も段々と北欧のノリに染まっていき、アフターでは「お嫁さんと書いて天使と読む」なんて言い出しますからね。AHAHAHA。
手を繋いだりハグをしたりしてくる癖に、自分がやられたら顔真っ赤になったりするのは可愛らしかったですね。

マサオミとレナは元々穂織の人間でないのにも関わらず、二人の応援をしてくれる周囲の人物も温かったですね。特にモヤモヤしっぱなしのご主人を見て、笑うわけでも呆れるわけでもなく「自分で自分の気持ちに気付かない振りをしているだけだ」と優しく笑うムラサメちゃんが好きです。
そして日本の流儀に則ったコクハクの文化。屋根の上で星を見上げながらということで情緒の塊でしたね。レナの吐露と共に目尻に涙が浮かぶCGの変化が良かったです。

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レナはメインヒロイン四人の中では穂織の人間ではない外国人ということで、特殊性が強いヒロインだったと思います。なのにも関わらずここまで本筋に踏み込んだシナリオになることは予想外でした。
本来部外者であるマサオミとレナが主体となり、芳乃と茉子とムラサメ、大人達、そして祟り神をも救おうとした結末。
子供達相手に頭を下げる安晴パパや、何もできていないと負い目を感じてしまう芳乃、終始余裕があるように振舞っていたのに関わらず泣き出してしまう茉子。
そうなってしまうほどに穂織の人々が本気で取り組んで来た、500年もの間多くの人々が繋いで来た戦い。それに終止符を打ったのが二人が目指した"ベストエンド"の形でした。

最後に祟り神との和解を選ぶというのは、「友達」や「繋がり」という言葉にこだわりを持ったレナらしい結末だったと思います。
共通ルート時点でもこれからも友達であることを条件としたり、付き合い始めた後でも「これからもよろしく」という言葉に満足げに笑うなど、レナが人との繋がりを大切にしていることが伺えました。
あとは穂織の大人達がマジすぎてかっこよかったですね。祟り神に吹っ飛ばされても即復活する祖父ちゃんは流石。ストーリーの辻褄合わせ役・便利な解説役のようなキャラだったみづはさんも体を張りまくりでした。

スクリーンショット 2024-01-15 220031


正直このルートをクリアした時点では内容がグランドエンディングにしか見えず、「一体他のルートは何をやるんだ……?」レベルで濃い話だと思ってしまいました。
しかし、いざ他のルートへ進んでみると……共通ルート部分であっさり憑代を回収してあっさり呪いを解いていましたね。おい!レナルートでこんだけ頑張ってたのは何だったんだよ!

理屈としてはこのルートだけはレナが山に足を運んでしまったことによってコマに発見され、レナの金髪を見て姉上のことを思い出してしまったコマが暴走してしまった……という歯車の狂いがあったと思います。たったひとつのすれ違いのせいで随分と遠回りをしてしまったことになりますね。
レナルートは多くの謎解きを含んでいたものの、やったことと言えばマッチポンプのような内容でした。しかし、こうして遠回りをする羽目になったことによって、祟り神と真の意味で向き合ったことで解消されたものもあったのかもしれません。
実際に別ルートではなんやかんやで呪いが再発してしまったこともありました。これだけ怨恨が根深かったらそりゃそうなるよなぁ。

呪いの元凶であったコマからは謝意どころかレスポンスすらろくに貰えなかったので、彼の心を救えたのかどうかが謎のまま終わってしまいました。当人の心象が語られず仕舞いでベストエンドと言っていいのかどうかは疑問に残ります。
とはいえ、彼の心は今救えたか否かではなく、今後救っていくものなのでしょう。穂織の祀りによって数百年もの年月をかけながら。
ラストは「千年の恋が万の花を咲かせる」というワードまで出てきました。まさかタイトルが犬っころの情事のことを指していたとは……。



小春ルート



ゆずソフトのゲームは毎回巨乳から攻略する縛りプレイをしているのですが、破ってしまったことを謝罪させていただきます。
小春に本能的なエロスを感じると思っていたら制服姿のビジュアルのせいということに気付いてしまいました。気付いた時は天才かと思いました。

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丸で囲まれた部分が重要

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また、着物姿は王道を往くツインテール。
正面絵とは打って変わって横顔は目が小さめに描かれており、ほっぺのもちもち具合が引き立てられています。

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表情パターンは他のキャラクターと比べてもコメディ色が強く、非常に豊かに変化します。
ここまで立ち絵が完成されているキャラクターもいません。この世に。
これ以上語ると変態等と誤解を生みそうなのでやめておきます。


小春ルートと芦花ルートは内容が中盤までは共通している作りになっており、二人から片想いをされた将臣が終盤でどちらが好きかを選択する場面があります。
選ばなかった女の子の方は明確にフることになるので、中々に心が痛むルートです。しかし、某Leafの名作のように女の子たちが怒り狂ったり泣き出したりするようなドロドロ要素まではありません。
というのも、元より恨みっこなしの正々堂々の勝負を誓い合っていた二人。小春ちゃんも芦花姉も選ばれなかったとしても笑顔で祝福してくれます。いい子たちでした。

肝心の小春ルートの内容ですが、将臣が「笑顔が可愛い」ということを強調するように庇護欲が沸くような描写が多かったと思います。
その中でも上記の勝負を芦花に提案したのは小春であり、玄十郎の説得に行く際も二人で一緒に行く方が良いと説くなど、大人な一面も見せていました。

しかし肝心の制服Hがなかったのでマイナス五億点です。というか初めてヤる場所が甘味処、その次にヤる場所が神社って。どういうつもりなんだこいつらは。
しかし最後がシナリオの核となっていた小春の笑顔の立ち絵だったのでプラス五億点です。



芦花ルート



大人の魅力を見せると豪語していた芦花ちゃんですが、ルートに進んだ途端にメッキが剥がれまくっていきます。
共通パートで胸を背中を押し付けていた辺りは大胆過ぎるハニートラップで「やるな笑笑」と思っていましたが、後々のテンパり具合を見る限りでは故意ではなく天然のようですね。

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小春は上記の通り将臣や芦花よりも一歩先の意見を述べることもありましたが、芦花は真逆でした。王道とも言うべき印象の転換でしたね。

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↑このゲームで一番好きなテキスト



茉子ルート



口癖からして常に余裕ありありで男をからかってくるタイプの女の子かと思いきや、全然そんなことはありませんでした。
印象の転換どころか共通ルート部分から既にボロが出ていました。終始主人公に辱められては赤面しまくりです。
しかし、そういった一面は茉子が道具として自己を封印していたからこそ別ルートでは観測できなかったもの。あるいは将臣と関わることで図太く成長し、新たに顕現したものだと思うと面白いですね。

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昔から茉子と犬がセットに描かれたイラストが流れてくるのをしばしば見かけた覚えがあるのですが、まさか茉子自身が犬になるとは思いませんでした。
将臣は自分から恋人役に立候補したり壁ドンをして迫ったりなど、大分頑張っていましたね。共通ルートでの行動といい本作の主人公はモテるのも頷けるような努力家です。

何よりもこのルートでは芳乃のポンコツ具合が面白かったですね。嘘をつくのが下手過ぎる。
寝てる横で毎晩オナニーされて泣いてるのも不憫でした。茉子と感覚を共有していた祟り神の方が地獄だった説もありますが。


祟り神まで救おうと決起する茉子の語りは金言でしたね。
卑屈になって、誰かを理由にして諦めるのは、きっと他のことを拒絶している。
これまで機械のように生きてきた分、光が差した今は自分の気持ちを守りたい。

なんとなく寝覚めが悪いからという軽い功名心ではない、本人の生き方に根付いた覚悟でした。

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犬への変身や恋人ごっこ等の紆余曲折を経て結ばれた二人。
そうやって交際までの過程を大切にしている"超純愛"かと思いきや、道中でありえないラッキースケベが頻発していたというアンバランスさも事実です。
背中に直接胸を押し付けられる、裸を目撃する(計二回)、シックスナインの体位になる。普通の美少女ゲームのお約束だったら下着姿を目撃する程度だと思いますが、18禁であることを存分に利用してきました。これ全部やるのはぶっ飛び過ぎでは……?
健全なブログを目指しているので具体的なCGは貼れませんが、この辺のヤバさが茉子ルート最大の見所だと思います。



ムラサメルート



他ルートは全て主人公からの告白で交際を経て行為に及ぶ流れなのにも関わらず、本ルートは夜這いから関係が始まるというのも特異でした。芳乃と茉子が自ら相談に乗ってくれたという話でしたが、もしかしたら茉子の入れ知恵だったりするのでしょうか?
500年生きてきて初めて恋をし、灰色の日々に色のついた少女。夜這いとは素晴らしいな(ムラサメ談)

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丸で囲われた部分が重要

本ルートは将臣とその周りの人物全員で町おこしを画策するお話であり、必然的に主要登場人物の出番が多くなっています。
ベストフレンドである廉太郎の台詞も異様に多いです。こういうキャラは嫌いではないですが存在するだけで常にオチ要員にされがちだとは思います。
同居していない都合で別ルートではほとんど出番のなかったレナもいっぱい喋ります。小春との掛け合い等はこのルートでしか見れない希少さがありました。


実年齢500歳を越えるのじゃロリであり、メインヒロイン四人の中では浮いてる存在です。物理的な意味でも。
こういった超存在のキャラクターは最終的にどういった着地点を迎えるかという点に必ず見所が生まれると思いますが、このルートでは普通の人間に戻るという結末を迎えることになります。
超存在であることを許容して付き合っていくなんて未来も考えられましたが、そこはおあつらえ向きに御神体が保存されており、ムラサメちゃんが人間に戻ることは容易でした。

当の本人のムラサメちゃんも人間に戻りたがっていたのでWINWIN……とはならず、当初は人間に戻ることに対して反発していました。
自身のことを親不孝ものと言っていたけど、子供の幸せが親の幸せなんだからそこまで思い詰める必要もないのでは……? と思っていましたが、やはり500年も自身を責め続けていたと思うとその重みは途方もないので、考えが根付いてしまうのも仕方ないのでしょうか。
同じく長年の仕来りに縛られて普通の生き方ができていなかった茉子は逆に人間になりたがっていたことを考えると、500年の歳月で生まれた相違だったのかもしれません。


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普通の少女としての生き方はできなかったけど、500年の時を越えたことでこうして将臣と出逢うことができた。それだけでも人柱になったのは間違いではなかったと、ムラサメは言いました。
エンディング前に制服姿がお披露目になり、明るく「ムラサメちゃんと呼んで欲しい」と笑うアヤちゃん。良いCGでしたね。この『ムラサメちゃん』というワードこそが彼女の凍てついた心を最初に救った言葉だと思うと感動的です。
人柱となり孤独に耐えてきた少女はもういない。500年続いてきたもう一つの呪いに終止符を打った、美しい結末でした。

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細かい話ですがクリア後に見れる立ち絵鑑賞の服装01が制服姿で設定されてるのが良かったです。
アドレスの問題でたまたまそうなっていただけの話なんでしょうけど、他のヒロインと共に「01=制服姿」で統一されていることが感慨深い。



芳乃ルート



生まれたときから決められたレールに沿って生きることを義務付けられている芳乃。そういう観点で彼女の抱える悩みは茉子と同様のものかと思いきや、全く別の問題でした。
芳乃は母に自分の気持ちを最後まで届けられなかったことで、自分の本心が他人に伝わらないことを恐れており。周囲の人間から常に頭を下げられ続けてきたことによって、他人に迷惑をかけることを恐れていました。

そういった過去から芳乃は必然的に他人とは一枚壁を隔て、相手の懐には決して踏み込まない生き方をしていました。
しかし、お弁当に気付いてくれたことで人に初めてプラスの感情が届けられたこと。初めて負い目や憐憫ではなく謝恩を向けられたこと。
そうしてくれた人間が目の前に現れたことで、彼女は自分を変える努力をしました。

心を閉ざす発端となったのは芳乃の母親がマイナスな感情を発信しすぎたせいではあるのですが、そもそも朝武家が生まれながらにして想像を絶する運命に縛られ続けてきた家系ですから、無論大元を辿れば呪いのせいではあります。
芳乃がそんな母親の記憶を垣間見て、「私たちは似た者親子だった」と笑い話に落とし込む辺りは好きです。
そんな似た物親子に頭を悩ませながらも、たった一人で娘を育て続けた安晴も報われて良かったですね。ちなみに古来より「糸目の人間は黒幕」という法則があるので疑っていたのですが杞憂でした。


交際、はじめてのチュー、初H。他のルートと比較するとひとつひとつの段階を良い意味で勿体ぶり、丁寧に描いているルートでした。
メインヒロインのルートだから舞台設定に関わる話をガッツリやるのかと思いきや、そっちはレナルートの領分でした。かなり二人の恋愛に焦点を絞っていたルートだったと思います。



これはすごいですね

それにしてもムラサメと茉子は他人の色恋になるとハッスルしまくりですね。自分のこととなると途端にポンコツになる癖に。


エピローグでは時間が加速し、なんと子供一人設けるまで時が進みました。本作どころかエロゲにおいてもここまで未来を描写することは珍しいと思います。
これも芳乃のルートだからこそここまでやってのけたのでしょうね。数百年に渡る呪詛が真に終息したということを結果で示す為にも。

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〝人生〟










【好きなルート】
ムラサメ>レナ>芳乃>茉子>芦花>小春

【好きなヒロイン】
小春>ムラサメ>芳乃>茉子>レナ>芦花



レナを除くメインヒロイン三人は皆悲しい過去を持っている……という次元の話ではなく、500年もの間続いてきた運命に囚われている冗談抜きで重すぎる設定を持っている女の子たちでした。
下向きな人生観が魂に刻み込まれているので、各個別ルートも普通に交際するまですら一筋縄ではいかないような展開ばかりでした。

対照的に将臣は絵に描いたような優しく真っ直ぐな主人公キャラクターということで、彼が光となって女の子に手を差し伸べていき、心を救っていくまでの過程は面白みがありました。
そしてレナルートの方は500年どころか1000年続いてきた因縁に立ち向かっていくお話であり、シナリオ全体の謎解きを多く内包しているTRUEエンドのような内容でした。


キャラクターの中ではやっぱり小春が好きです。
最初は邪な目でしか見ていませんでしたがルートをやった後では見てて癒される存在になりました。全ての立ち絵が良すぎる。



メインヒロインの中だと幼刀が好きです。あとは芳乃も好きです。こうなるのはわかってた

楽曲はキャラソンも含めて全て聞きましたが、芳乃の「とおりゃんせ ~甘美風来~」が好きです。
和風曲のような音階と歌詞でありながらもギター曲というギャップがとても良いですね。流石は穂織のコスプレアイドル。

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