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くそったれなアニメを見終えました【テレビアニメ「CHAOS;CHILD」】総括



 「今期No.1糞アニメを決めようスレ」において2017年冬部門No.1の座を某アニメと競い合っている、アニメ「CHAOS;CHILD」の総評を書きたいと思います。


 この記事を書くことは前から決めていましたが、投稿するのはずっと迷っていました。
 というのも冒頭の文章を見てもらえればわかりますが、このアニメが世間でどういう評価を受けているかは、悪い意味で有名でしょう。

 ですから、どう足掻いても批判的な文章となってしまいます。見当違いな批判をすることほど誰かを傷付けることってありませんから、この手の記事を書くのはどうしても躊躇してしまいます。
 昔はそれすらわからなかったのでいくつか書いていましたが、今はもう反省していて大体削除しています。これが……部外者から当事者になるという感覚か……?


 しかし、やはりカオスチャイルドという作品のアニメを発表時からずっと楽しみにしていて、作品のファンを名乗っている以上は、自分の考えを整理する為にも文章として起こすべきかなと思いました。誤解されるのも嫌なので。
 先週のアニメ一挙放送で復習も完了して、今週末にはsilent skyも上映されることですし、投稿するなら今しかないと判断しました。

 過激で批判的な内容も好き勝手に書いているので、閲覧にはご注意ください。


















シナリオ構成について


 まずは、各話全体のシナリオ構成の話から。
 シナリオ構成は、前半までは良かったと思います。

 1話と2話は引きが良かったですし、3話も三章部分を思い切ってダイジェストにしたのは個人的には正解だと思いました。4話は病院に潜入するまでの過程を端折った割には無駄な描写が目立ったり、6話もカフェLAXに籠もった理由が説明されていない等の首を傾げてしまう部分は目立ちましたが、それでもある程度上手くまとまってはいたので及第点でした。

 説明不足な部分はいくつか出てきてしまったものの、「たった6話分の尺だけで7章までを描く」ということをやってのけたのは、本当にすごいことだと思いました。
 折り返し地点となり、ここから残り6話で8~11章を描くのですから、尺にはそこそこ余裕ができたと言えました。これよりみっちりカオチャの真髄が描かれることになるのだろうと、当時は期待に胸を膨らませていました。


 しかし……だからこそ後半の構成は、疑問に感じた部分が多かったです。

 7話は良かったです。拓留や乃々の動きもアニメだからこそ表現できたことであり、上手く映像としてまとまっていると感じました。
 当時Twitterや2chで視聴者の反応をリアルタイムで見ていましたが、6話までで結衣に尺を割きまくっていた甲斐もあって初見組の方々へも衝撃を印象付けられたようなので、良い意味で最悪の回となれたと思います。

 11話と12話も悪くはなかったです。
 まあ12話は佐久間戦があっさりしすぎていたという問題点もありますし、何よりいくらなんでも終わり方がわかりにくすぎて初見組を置いてけぼりにしてしまいましたから、誰もが認める良回だったとはどう考えても言えないのですが。どちらも明らかに尺がカツカツすぎたことで発生した問題ですから、あと一話分の尺でもあれば評価はもっと変わってたのかなぁ……と悔やまれます。
 それでも12話は何度も見直すぐらいには好きになれましたし、間違いなくこのアニメで一番好きなパートでした。シンギュラリティをすこれ。
 

 そういうことで、7話、11話、12話は良かったと思いましたが、8~10話辺りはおかしいと感じました。

 8話は……泉理の過去にいっぱい尺を使っていましたね。泉理の過去は乃々ルートにもあったパートですし、ロリ泉理も可愛かったので、尺を割いたことについては問題なく思いました。
 それよりも問題に感じたのは、泉理に対する拓留の反応でした。個別の感想記事でも書いたことなのですが、カオチャの面白さが秘められているのは「乃々が隠していた秘密は何か?」という点ではなく、「乃々が隠していた秘密に対して拓留はどう向き合うか?」という点だと思うんです。
 結衣の死を乗り越えた拓留が家族についてどう向き合うか! このゲームのテーマである「嘘」は彼らにどういったものをもたらすのか!
 ……そういう話だったと思うのですが、アニメは拓留の反応がいくらなんでも薄すぎて。こうなるのなら無理に組み込まない方が良かったと感じました。

 9話は何故か乃々ルートでの世莉架と泉理の会話をそのままぶち込むという壮大過ぎるネタバレをしていました。これどう考えても悪い方向にしか転ばない気がするんですが、どうして入れたのでしょう。実際これのせいで真相が簡単に予想できてしまって、最終話が茶番に見えてしまったという初見組の人の感想も見かけました。
 あとカロリーブロックのくだりとか……要るの!? 屋上での犯人バレの演出もあっさりでしたし、間違いなく取捨選択が最も怪しかった回だったと思いました。

 10話はほぼ完全なアニオリ、拓留の過去編でした。
 原作で見れなかったシーンの補完をしてくれるというのは、原作組としては嬉しいことではあったのですが……。尺のことを考えるなら、アニオリとかやってる場合ではないですよね。
 ディソード、ゲンさん、ケイさんの正体等、アニメでは説明が端折られて辻褄が合わなくなってしまったものもあるので、過去編を入れるならばそれらの説明に費やした方が良かったです。


 このように、個人的に感じた粗は後半になって行くに連れて顕著になりました。
 しかし、普通にやれば1クールの10倍のシナリオ分量になる原作をアニメに収めるという無理を強いられたのにも関わらず、片手で数えられる程度しか問題点が浮上しないのは「上手くまとまっている」と言ってもいいことだと思います。
 80点や90点のものは、貶すのではなく褒めるべきというか。毎話24分という制約の中で、映像作品として映えるように考えながら、こんな風に要点だけをまとめて作るのって難しいってレベルではありませんから。監督もシリーズ構成を兼任しながらも成し遂げたのですから、見事な仕事ぶりだったと思います。



最も大きな問題点


 ですから、辻褄の合っていない所が散見されるとか、演出が一部おかしいなどは、カオチャアニメにおいては些細な問題に過ぎなかったと考えています。
 このアニメを視聴していて盛り上がりに欠けると感じてしまう最たる理由であり、初見組の方々からここまで不評を買ってしまっている原因は、アニメはキャラクターに魅力が感じられなかったからという一点に尽きました。

 狼TYPEに載っていたインタビューを読みましたが、監督がこのアニメを1クールに収める上で特に気を遣っていたポイントは、「キャラクターがコミカルにならないようにする」ことだったそうです。
 ストーリーの面白さで勝負するならば、日常パートや妄想トリガーを全てカットして、伏線や事件の説明に費やしたのは正解だったと言えます。

 しかし、キャラクターの描写って本当に大事だと思うんですよ。
 キャラに感情移入ができないままだと、どんな展開が繰り広げられても、視聴者はそれをただ眺めているだけになってしまいます。
 ゲームはプレイヤーが拓留と一体となって事件を追うという感覚がありましたし、プレイ時間も約50時間かかるということもありますから、登場人物達に思い入れを持つことはできました。


 「カオチャの面白さが秘められているのは『乃々が隠していた秘密は何か?』という点ではなく、『乃々が隠していた秘密に対して拓留はどう向き合うか?』という点」であると、前述しました。
 これはゲームをプレイした人によると思うのですが、個人的な見解でいえば、カオチャはエンタメ作品ではありません。シュタゲのような怒涛の伏線回収をする作品ではないですから。
 癖を持った・コンプレックスを抱えていた登場人物達が、「事件」や「能力」や「嘘」といった要素の果てに、最終的にどういった選択をするのか。というのが見所である、人間ドラマであると考えています。

 数年間自分を偽り続けていた来栖乃々が、家族という真実を守る為にした選択。
 情強になることに拘っていた宮代拓留が、情弱に後ろ指を差されることも厭わずにした選択。
 そして、「彼」の為に生まれて「彼」の為に生きてきた尾上世莉架が、「彼」の最後の願いを叶える為にした選択。

 これらは彼らの日常での振舞いを知っているからこそ、彼らの背景を知っているからこそ、共感できる場面でした。


 ですから、キャラクターを掘り下げるということは、この作品においてはとても重要なことであったと考えています。
 しかし、だから0話を削ってキャラクターの性格の説明に使っておけばとか、8~10話の構成を見直して妄想トリガーを随所にぶち込んでおけばとか……そういった改変をしたらこのアニメは評価されるようになったのかと言われると、微妙なところです。

 はっきり言えば1クールになった時点でこうなるのは確定してたと考えています。
 どういう描写をしたところで、原作でしか為し得ない登場人物達と過ごした時間の長さというのは、解決しようがありませんから。どうしようもなかったと思います。
 1クールであえて7章辺りまでしか描かずに、「続きはゲームでやってね!」という販促特化構成にするという手もありましたが……ひとつの作品として完結させないとなると、それはまた完全に別の話になってしまいます。



アニメの総評


個人的な満足度:75点
他の人に勧めたい度:0点



 なんだかんだ文句を言いながらも、やっぱりアニメが放送されていた12週間は本当に楽しむことができていました。

 7話なんかは事件の悲痛さを余すことなく表現してくれていました。原作では静止画でしか表現できなかった所を、こうしてアニメで拝むことができて良かったと思います。
 12話は全体的な構成や終わり方はしっくり来なかった方が多いと思われますが、シンギュラリティが流れている6分間は間違いなく原作を超えていたと考えています。このシーンは原作でも大好きな場面だったので、ここまで丁寧に描いてくれたのは本当に嬉しかったです。

 25点引いたのは8~10話の構成や演出が一部おかしいと感じたからというのと、やっぱり2クールにして欲しかったという願いです。
 電撃PSにおけるインタビューでは、千代丸氏は「2クールにするというアイディアも最初はあったのですが、残念ながらビジネス的に不可能と判断しました」と言っていました。2クールにするとそれだけで制作費は倍になりますし、それ以外にも大人の事情が深く絡んでいた可能性もあります。
 一介のファンでしかない以上軽々しく「なんで2クール制作にしなかったんだよ」なんてことは言えませんが、一介のファンであるからこそ「もしも2クール制作だったら死ぬほど嬉しかったなぁ」という希望は捨てられなかったです。


 で、このアニメを個人的に他の人に勧めたいかと言われると……まあ、絶対勧めたくはないです。
 もちろんアニメもカオチャのシナリオはある程度綺麗にまとまってはいますが、前述の通りこの作品の真髄というのはアニメで描いた所とは別の所にあり、アニメだけでは伝え切れないと思っているからです。
 「アニメを見るよりは原作をやった方がいい」ではなく、「原作に少しでも興味があるならアニメなんて見ない方がいい」と考えています。
 めっちゃくちゃ悪い言い方をしてしまうのならば、アニメはネタバレダイジェスト映像ですから。



アニメに対する最終的な想いなど


 他人に勧めたい度でいえば0点とはいえ、このアニメに対して「こんな出来になるならアニメ化なんてしないで欲しかった!」ということは、全く思っていません。
 というのも、このアニメ化のお陰で原作に興味を持ってくれた方は、自分の周りにめちゃくちゃ多いんですよね。僕のフォロワーの中だけでも5人もいました。
 一話だけを見て気になって購入を決めた人、途中まで見た後セールに乗じて購入をした人など、色々な人がいました。

 このアニメがきっかけでたくさんの人が作品を知るきっかけになったのは、事実です。
 カオチャはお世辞にもメジャーとは言えない作品でしたが、それをたくさんの人が興味を持ち、購入して楽しんでくれたというのは、本当に良かったことだと思います。


 このアニメのせいで原作までもがクソゲー扱いされることも多々あり、このアニメが「コンテンツに泥を塗ったアニメ」になったとは言われています。
 僕は放送時からずっとアニメスレに貼り付いていましたが、このアニメを視聴した上で作品そのものを貶すような書き込みは、何度も見てきました。「信者が過大評価してるだけのクソゲー」とか「シュタゲ超え(笑)」とか。
 もちろん「最初から最後まで意味不明なアニメだった」などの書き込みは、アニメに対する初見組目線での貴重な感想になりますから、否定するつもりは全くありません。

 しかし、プレイもしてない癖に「どうせ原作もつまらん作品」とかぬかしてる連中は、言わせておけばいいだけだと考えています。
 自分の好きな作品が馬鹿にされて悔しいという気持ちはあるかもしれませんが、原作まで貶しているような感想は部外者のただの野次か自分勝手な予想でしかないので、わざわざ付き合う必要はありません。


 口コミを見ている限りではカオチャのアニメは物凄く不評で、悪い意味で有名になってしまった感覚は確かにありますから、アニメが原作に泥を塗ってしまったことは事実かもしれません。
 しかし、その泥の部分しか見てない癖に全てを理解した気になっているような情弱達の言葉には、惑わされる必要は全くないと思っています。

 今回のアニメ化にあたっての真の勝ち組は、僕のような原作信者の言葉に乗っかって、この作品を面白いと信じてくれて、ゲームの購入を決めてくれて、プレイし終えた後で「買って良かった」と言ってくれた情強の人達です。

 そういう人達がたくさん出てきてくれただけでも、僕はこのアニメ化には確かに意味はあったと考えています。



 今週末より二週間、「CHAOS;CHILD SILENTSKY」のイベント上映が始まります。



 アニメが終わり、ファンディスクと小説も発売され、ラジオとサウンドドラマの放送も終了しましたから、カオチャもこれにてコンテンツとして一区切りを迎えそうです。
 制作スタッフはアニメと同じらしいです。監督が拓留と世莉架の関係について強く拘っていたことは10話や12話からも見て取れますし、アニメと違って尺に悩まされることもないですから、おもしれぇ作品になるといいなと期待しております。

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