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夢は絶対あきらめない。【ROBOTICS;NOTES】感想

 科学ADVシリーズ第三弾、「ROBOTICS;NOTES」を今更ながらクリアしたので、プレイ感想を書きたいと思います。


 僕は他の科学ADVシリーズ作品は全作プレイ済みなので、このロボノはシリーズではプレイするのが最後のゲームとなりました。
 シュタゲやカオチャなどの他作品のスレッドを見ている時に、その中でロボノが色々な理由で叩かれてしまっているところは、悲しいことに度々見かけました。ですから、ロボノが賛否の分かれる作品だということは前情報として知っていました。
 レビューでもあまり良い評価はされてませんでしたし、面白い作品なのかどうか、自分にはわかりませんでした。

 しかし、いざ蓋を開けてみれば……叩くだなんてとんでもなかったです。
 自分の中で科学ADVシリーズのひとつとして、これからも愛していきたい作品だと、強く感じさせられました。


 例によってネタバレ全開の記事なので、閲覧はご注意ください。
 余談ですがこの記事、気付いたら当ブログの中でも最長の記事となってしまいました。文字数約22000。
 どうせ誤字まみれだと思うのでこれから徐々に修正していこうと思います……。






































共通ルートの感想



PHASE01「夢と希望とロマンがあってこそ」

 昔の記事でも書きましたけど、初っ端から超胸熱な展開でした。
 金も人脈もない廃部寸前のロボ部が、大会で優勝を目指す。王道ながらたぎりました。

 なんの策もないのにいきなり出場して優勝とか、めちゃくちゃご都合主義にならん限りはどうやっても不可能だろ! ……と思いましたが、なんやかんやでロボ部にも手札はありました。
 反応速度4フレームという人間離れした神業を持ち、キルバラ世界ランキング5位まで登り詰めた主人公。その主人公にオペレーターをやらせ、ロボットの操作方法をキルバラと同じにすることで、あたかもキルバラをやっているのと同じ感覚で戦うことが可能になりました。
 なるほど。ここで主人公の設定が活きてくるとは。科学ADVシリーズで主人公の設定がわかりやすい形で活用されることってあまりなかったので、これは意外でした。


 圧倒的な強さで決勝戦まで辿り着いたロボ部。やはり格ゲー全5プレイヤーは強かった。
 決勝戦の相手はミスタープレアデス。というか変なお面を被ったスバル。
 スバル君ツンツンキャラだと思ってたけど、崩壊するの早すぎない? これには笑ってしまいました。
 ミスタープレアデスの正体がわからないあき穂とミッチーに対して、一発で見抜いてしまったカイ。ここも主人公の性格がよく出ていたシーンだと思いました。

 優勝しなければ廃部になるという話でしたが……結果は準優勝。
 やっぱりか、という感じでした。そう易々と優勝するような話にはなりませんよね。

 結果的にはカイの巧みな話術のお陰で、ロボ部は廃部を免れる。
 たった一章でキャラが崩壊してしまったスバルも仲間に加わり、以降の展開が楽しみになりました。



PHASE02「一緒に、正義の巨大ロボを造ろう」

 カオヘやカオチャ並に怖かった章でしたね。
 「居ル夫。」を見ている時に愛理が一瞬映るところでまず心臓バクバクでした。一瞬だけ映って見切れるとか完全に幽霊です。愛理が可愛い女の子の姿をしてなかったらプレイ辞めてたかもしれないレベルです。
 あと文字化けメールも気持ち悪かったです。文字化けは見てると痒くなる……。

 まあ、一番怖かったのは廃墟に潜入するところでしたが。急に人形がアップになるの悪趣味すぎませんか。
 ここはマジで画面から顔を遠ざけながらプレイしていました。公園での愛理の件もあって、いきなり何が映るか全く予想できなかったので。

 ホラーゲームでもないのになんでここまでビビりながらプレイしなければいけなかったのか。


 ここで登場したのは本作のシナリオの鍵を握るアイテム「君島レポート」と、AI少女「愛理」。
 いよいよ科学ADVシリーズらしく、壮大な未知との邂逅が始まったのだと感じました。

 と言っても愛理も君島レポートもぶっ飛んでSFなものというわけではありませんし、他の作品と比べるとありえそうな話を淡々と並べられているだけだったので穏やかではありました。
 ロボノはそういうこともあって、他の作品とは少し毛色が違いましたね。何が起こるかわからないような怒涛の展開というよりは、ロボ部員達の青春を楽しんでいくお話というか。



PHASE03「夢が終わっちゃったら、寂しい」

 淳和とフラウが仲間になりました。どちらも割とあっさりでしたね。

 淳和はそろそろロボ部に入りそうだなとは思っていましたが、まさか「押しに弱い」という彼女の性格を利用されて無理矢理強引に入部させられるとは。てっきり入部するのは彼女のコンプレックスかなんかを解消してからかと思いました。
 フラウはもっとあっさりでしたね。こんな引きこもりがよくもまあ入部を決めてくれたものだと思いました。

 いよいよOPに映っていたメインメンバーが揃ったのだと思い、シナリオの進展が感じられて楽しかったです。


 ロボットを動かしているところを父親に見つかり、殴られてしまうスバル。
 彼がロボットのことを嫌いと言って、わざわざ正体を隠してROBO-ONEに出場していたのは何かあるのかと思いましたが……こういうことでしたか。
 誰かの為を思って趣味を辞めようとしていたわけではなく、誰かに言われて趣味を辞めさせられかけてたのですね。それでも彼は自分の夢を諦められず、こうして隠れてロボット作りをしていたようです。なんだか悲しいですね。

 M45をいきなり解体したことには驚きました。確かにM45はカイのイメージに合わないロボですから、これでこのまま出場するということは考えにくかったですが……こうもあっさりとは。
 ここでM45が破壊されたので、ROBO-ONE世界大会ではまた別のロボットを作って出場するのかと思いましたが、結局そんな展開にはなりませんでした。


 終盤ではまさかの天王寺綯が登場。拉致の仕方といい、シュタゲをプレイした人にとってはファンサービスですね。
 拉致の仕方が完全に悪の組織だったので、ここから急展開になるのかと思ってわくわくしましたが、ただロボ部員をJAXAに招待しただけでした。綯さんいくらなんでも常識知らずすぎでは。



PHASE04「血と汗と涙の結晶ですから」

 せっかく会社が協力をしてくれると言ってきたのに問答無用で断るあき穂には、おいおい良いのかよって思いました。どう考えてもスバルの言う通り、ガンつく2を新しく作ったほうが良いに決まっているので。
 まあ……ここで歴代ロボ部員の作ってきたロボットを捨てるというのも酷い話ですから、きっぱりと断るというのも英断でしたね。

 あき穂とスバルと淳和が祭りに行った中で、カイがフラウの家で過ごすことを選んだ時には、「もしやいつの間にかフラウルートに進んでる?」と勘違いしました。
 なんかほぼカップルみたいな雰囲気になっていましたけど、まだ共通ルートでしたね。
 たこ焼きを冷まそうとするスバルは必見。


 そしてついに、ガンつく1の起動テストとなりました。たぎる!
 ここであき穂の代わりにガンつく1に乗ろうとするカイは、かっこよく映りました。自ら命を賭けに行くようなもんですし、普通だったら起動テストを中断させるなり黙ってやらせるなりするところですよね。余程あき穂のことを大切にしているのだと感じました。
 まあ、普通だったら淳和が乗ることになってた時点で止めなきゃいけませんから、これは「不良の捨て犬拾い」のような感動でしたが……。

 ロボ部の長年の努力が形となって動いている様には、ミッチーも感慨深そうにしていました。が……テストは残念ながら失敗。みんなからださいと言われて罵られてしまいます。
 これにはあき穂も泣いてしまいます。しかしスバルに言われた通り、こうなるのはわかっていたことでもあったんですよね。歴代ロボ部員が長年培ってきたプロジェクトを、半ば彼女のエゴで完遂できただけでも、意味はあったと思います。

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 起動テストは確かに失敗してしまいましたが、この失敗は確かに次のステップへの糧となりました。
 先輩達がコツコツ作り上げて来たものを踏襲した後は、今度は今いるロボ部の5人だからこそ作れるロボットを作ろうと。熱い展開でした。



PHASE05「うちらだからこそ造れるロボを」

 理論上存在すると言われたものの発見されることがなかった素粒子、モノポール。未知の存在が出てきたことで、いよいよ科学ADVシリーズらしくなってきたと(ry
 情弱なのでモノポールという名称はこの時初めて知りました。タイムマシンなんかと比べると中々聞く機会のない言葉だと思いますが、ロマンが詰まっているそうです。

 今作の主人公達はこのモノポールを巡って戦うような展開になるのかと思いましたが、全然関係なかったです。別にあってもなくてもあんまり困らなかった設定でした。

 
 ネットでガンヴァレル最終話が流出されたものの、世界が滅亡して主人公以外の全員が死亡してしまうという酷すぎるバッドエンドだった。
 「こんなのガンヴァレルじゃない!」と泣き出してしまうあき穂。
 最終的にはあき穂は「最終話は自分の思っていたものとは違ったけど、ガンヴァレルはうちが好きなガンヴァレルで変わらない」と言って立ち直りました。これがファンのあるべき姿、なんですかね。


 キルバラを介して、すっかり綯と仲良くなってしまったカイ。
 綯が格ゲーが上手いというのは、シュタゲのスピンオフで聞いたことのあった話なので、唐突な設定だとは感じませんでした。
 それにしてもカイは一度戦っただけで相手の強さを見抜いて、以降頭の中でシミュレーションを繰り返すなんて格ゲーバカにも程がありました。自分は格ゲーのオフ大会の配信を見ることは多いのですが、オフでの対戦って本当にこんな感じの深さがあるんですかね……。

 明らかになるカイの初恋の相手。てっきりカイは格ゲーが好きなだけで恋愛には無頓着だと思っていたので、意外でした。
 
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 綯とは一緒に海に行くぐらいの仲にはなっていましたが、彼女には全てを見透かされていました。カイ……;;
 綯の性格は登場時からよくわかりませんでしたが、やはり「目が笑っていない」と言われるだけあって只者じゃない洞察力を持っていました。


 綯と一緒に東京へ行こうと誘われるものの、迷った末に断ったカイ。綯は二ヵ月後には種子島に帰ってくることを約束して、東京へ帰りました。
 こうしてカイは夏休みの最終日を過ごし、彼の夏休みは幕を閉じました。

 しかし、ロボ部のガンつくプロジェクト2は始まったばかり。
 カイは苦い経験をしてしまいましたが、これから仲間達とロボット作りに携わっていくことに迷いはなくなったでしょう。
 俺達の戦いはこれからだ。






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!?!?!?!?!?

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 まだPHASE5なのに! ストーリーも半分ぐらいしか攻略できていないはずなのに! 唐突にスタッフロールが流れました。どういうことだ……。
 
 意味不明すぎてググってしまいましたが、どうやら気付いたら綯ルートに迷い込んでいたみたいです。
 どのヒロインともフラグを立てずに進むと、PHASE5の途中からこのルートに分岐するようですね。全然わからなかった……。


 

個別ルートの感想

 ということで、個別ルートの感想を書いていきたいと思います。


 ロボノの個別ルートの構成は他のADVゲームと比べると、異色と言わざるを得ません。というのも、淳和ルートがPHASE6、フラウルートがPHASE7、愛理ルートがPHASE8、あき穂ルートがPHASE9~PHASE12……ということで、個別ルートが本編の一部になっているからです。
 これが何を意味してるのかと言うと、例えば淳和ルートの前にフラウルートを攻略すると、意味がわからなくなってしまいます。淳和ルートで起こった出来事を知っている前提でフラウルートは進むので、話についていけなくなってしまいます。

 このような構成にしたのは、本作がシュタインズゲート世界線の物語であるという設定を印象付ける為でしょうかね。タイムマシンが唯一開発されなかった、未来のことが誰にもわからない、たったひとつの世界線。ロボノがシュタゲと同じ舞台の話というのは、ロボノの宣伝文句としてしばしば使われていました。
 と言っても別にシュタインズゲート世界線にしたって、世界線が変動しない範疇でそれなりに分岐はしますよね。カオヘやカオチャを見ている限りでは。
 だから思い切ってエンディングを複数作ってくれれば良かったのに、と思いました。まあ、これはこれで面白かったのでありだとは思いましたが。流石に初見に優しくなさすぎるのでは。


 それと、個別ルートに行くのが物凄く難しいというのも特徴ですね。
 「ツイぽ」による返信で各キャラクターとの好感度を上げていけば個別ルートに行くことができるのですが、これが本当に難しくて、攻略見ながらじゃないとまず無理じゃないかってレベルでした。

 何が大変かって、どう返信すれば好感度が上がるかがめちゃくちゃわかりにくいんですよね。
 基本的に相手に優しくしてる感じの返信内容を選択していけば勝手に上がっていくっぽいんですけど、選択肢を見てもカイの性格が災いして優しくしてるのか煽ってるのかわからないという悩みが多発しました。
 また、状況によっては優しくするのではなく、厳しく叱ってやることも大事になるので、その使い分けも難しかったです。

 こんなのいちいち何を言ったら好感度が上がるかとか、相手の受け取り方によるとしか言いようがないと思うんですけど! 淳和やフラウがそれぞれの場面で何を言われたら嬉しいかなんて、わかるわけがなかったです。
 そういうこともあって手探りでは進める気にはなれず、"攻略サイト"の力に頼りながら進めました。



PHASE06「どこかひとつでも好きになってくれるまで」

 淳和ルートです。

 初見恋愛的なタイトルかと思いましたが違いました。「(ロボットのことを)どこかひとつでも好きになってくれるまで」という意味でしたね。
 実際ジュンちゃんと恋愛してるのかと言われると、お世辞にも恋愛してるとは言えないようなルートでした。淳和の家族に勝手に彼氏だと勘違いされただけです。
 まあ、科学ADVシリーズの個別ルートってそういう話ばかりですから、わかってはいました。恋愛したければ「ROBOTICS;NOTES らぶchu☆chu!!」の発売を待てということでしょう。……発売される日は来るのだろうか。


 このゲームで唯一ボロボロ泣かされたルートでした。
 他のADVをやっている時も思わされたのですが、こういう種族を超えた絆には弱いので。与四郎くんずるい。

 与四郎くんのことを抜きにしても、淳和とドクの仲直りは本当に感動的でした。

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 淳和の回想でドクが言っていた「なんてことをしてくれたんだ!」という言葉の真意。てっきり淳和に対して言っていると思いましたが、まさかロボットに対して言っていたとは。
 ドクは頑固ジジイのイメージしかありませんでしたが、本当は優しいおじいちゃんでした。

 ガンつく2を作り始めたあき穂に対して激昂したのだって、彼の自己嫌悪の一環。あるいは自分の昔の夢を肯定してくれていたように思っていたあき穂に、裏切られたと感じてしまったのでしょうか。
 
 淳和もドクも自分が相手に嫌われていると思い込み、勇気が出なかった。
 今回のロボクリニックでのドッキリは、淳和が彼女なりに一歩踏み出した結果なのでしょう。ドクと仲直りするために、ロボットのことをどこかひとつでも好きになるために、彼女は与四郎くんの力を借りました。



PHASE07「なんという狂った世界」

 フラウルートです。
 個人的には全章で一番面白かった章でした。


 PHASE7で立ちはだかるのは、カイにとっては過去最悪の敵にして、過去最強の敵。

 TAKASONOBLEE_2019という名前を最初に見た時は、点と点が繋がったような感覚に寒気がしました。
 キルバラの1位~3位を占拠していたチーター三人衆の、良い所取りをしたようなCPU。カイにとっても因縁のある相手ですし、もうこいつがラスボスでいいんじゃねってレベルでした。
 あのカイですら初見では手も足も出ない強さな辺り、絶望感ひしひしです。


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 PHASE7の感想は、こなちゃんマジヒロイン!カイマジ主人公!ということに尽きました。


 過去最強の敵に挑むカイ。
 何が燃えるかって、カイの最も得意な分野での勝負だというのに、ここまで手詰まりにさせられてることでした。
 この戦いは彼にとっては初めての「無理ゲーへの挑戦」だったと思います。

 塞ぎ込んでしまったフラウへの言葉の掛け方も、彼の性格を本当によく表していると思いました。「勝手に自分をひとりぼっちだと思わないでくれないかな」っていう台詞、イケメンすぎませんか。
 今まで面倒くさがりだった主人公が初めて誰かを救う戦いを始めたというのは、やはり熱かったです。
 尤も「誰かを救う」と言っても「誰かを救うため」ではなく、最大の目的は自分のプライドのため。そこはとてもカイらしかったと思います。


 一方フラウは、ガンヴァレル最終話の流出騒動があり、更に引きこもることになってしまいました。
 PHASE5の途中からフラウが全然ツイぽで浮上してなかったので、何かあったのかとは思っていました。やっぱり尋常じゃないぐらいショックを受けていたのですね。
 フラウからすれば古傷に塩を塗りたくられたようなものでした。部外者が考察という言葉を掲げて母親が残したものを好き放題に邪推していくのですから、それは彼女の思い出への冒涜でした。

 それに自分のTwitterアカウントが乗っ取られ、事件を起こした首謀者であることにされ、八方塞になってしまったフラウ。追い詰められた彼女は自殺に走ってしまいました。
 その自殺を未遂で終わらせてくれたのは、我らが主人公のカイでした。

 カイが自分の為に戦っているわけではないのは、フラウにもわかっていました。
 それでもこの島で八汐先輩に会えて良かったと、彼女は言いました。

「八汐先輩……勝って」
「私のためでも、ママのためでもなくていい」
「あんな、クソチートCPUに、負けないで」


 なんていい子なんだ……。本当にカイのことが好きなんですね、こなちゃんは。
 結末も綺麗ですし、PHASE6とは比べ物にならないぐらい恋愛してたルートでした。それに加えて王道的な熱さもあったので、やっぱり自分の中では一番印象に残った章です。



PHASE08「君に夢を見せてあげよう」

 愛理ルートです。

 AI少女の愛理には、雪舟愛理という名前のオリジナルが存在していたというオチでした。
 本体はコールドスリープで眠らされていたため、今まで出てこなかったという。よくある展開……だと思いますが、自分は気付くのが遅かったです。廃墟に侵入して棺桶を見つけた辺りでやっとわかりました。

 愛理を誰が何のために作ったかというのはシナリオ上で説明されていたので、進めている中で彼女の存在に疑問を抱くことがなかったんですよね。まさかコールドスリープなんて設定が出てくるとは。


 太陽嵐のせいでバグまみれになってしまった愛理は、カイの言うようになんだか見ていて悲しくなりました。 

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 「君に夢を見せてあげよう」というのは君島コウの発言でしたが、カイの愛理に対する言葉でもあったのでしょうか。
 愛理が夢見ていたホワイト・クリスマス。今日中には消えてしまう愛理。消える直前に彼女の額にキスをしてあげるカイ。
 あまあまなシチュエーションでした。そしてフラウ有能すぎる。

 愛理という人格は消えてしまったものの、ゲジ姉は帰ってきて。彼女と過ごした記憶はなかったことにはされず、確かにカイとゲジ姉の中に引き継がれていきました。



PHASE09「巨大ロボットが、大好きです」

 PHASE9~PHASE12はあき穂ルートとなります。
 つまりこの章から最終章までずっと続くということなので、あき穂ルートというよりは実質TRUEルート、もっと言えば本編そのものみたいなもんですね。

 本章はシュタゲで言う所のChapter5、カオチャで言う所の8章にあたるシナリオだったんですかね。
 所謂衝撃的で絶望的な展開となり、「ここからどうなっちゃうの!?」という気持ちにさせられました。


 ガンつく2の下敷きになって、足を骨折してしまうスバル。スバルが怪我をすることは知っていました。
 というのもPHASE5辺りをプレイしている時に、ロボノのキャラの名前で画像検索をかけていたら、たまたまスバルが松葉杖を持っている画像がヒットしてしまったので。画像検索には気をつけよう!
 画像検索ってゲームのクリア前には絶対するべきではないですよね。自分が情弱すぎました。


 というわけで、スバルが骨折するという展開は、自分にとってはわかっていたことだったのですが……。

 だからこそ、どこかで思い込んでいたんですよね。この作品で死人は出ないと。
 瑞榎さん;;

 

 googleでロボノと打つと検索候補に「ロボノ トラウマ」と出てくるので、「なんだよ、やっぱみんなもPHASE2の廃墟潜入のところでビビってたんだな!」と思っていたのですが、こういうことかよ……。
 この動画はyoutubeで「ロボノ」と検索すると一番上に出てくるぐらい有名です。やはりファンにとっては印象深い場面なのですね。
 
 
 瑞榎さんが死んだ後で一番印象に残ったのは、ミッチーの姿でした。
 これまでは間違った方向に突っ走るというか、そもそも無能であると感じさせられるようなだらしなさが際立っていましたが、生徒の前で土下座することも厭わないぐらい責任感の強い男でした。
 体育会系キャラということもあって、あわよくばカイに対して「なんで伊禮を助けなかった!」って詰め寄るようなタイプの人かと思っていましたが……。本当に教師らしい人でしたね。

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「伊禮はな、とんでもねえ酒豪だったんだぞ。これ、豆知識な」
「献杯だ」


 今まで散々蔑ろにされてきたミッチーでしたが、彼はカイよりはずっと年上で、人生経験が豊富な人物です。
 こういう局面で彼が「大人」であることが実感させられて、かっこよく映るものですね。


 最後のキルバラ勝負であき穂に勝つと、バッドエンドを見ることができます。
 ほとんどのロボ部員が夢を失ってしまったという、絶望的すぎるエンディングでした。特に淳和が可哀想すぎて。内定取り消しだなんて……。
 あき穂は結局一人で夢を追い続けることにしたようです。

 そんな中でカイはロケットが打ち上げられるのを見て、「GO!ホットドッグ!GO!」と興奮している様子。元気だな。カイだけは普段と変わらないって感じでしたね。

 しかし、クリアした後でこのバッドエンドを見てみると……。
 カイも決して無事では済まされませんでしたね。カイどころか全キャラクターが無事ではなかったです。
 一体この後どうなったのかと考えると、怖くて仕方がありません。



PHASE10「胸を張って、この子を動かしてあげなくちゃ」

 ロボ部は廃部となり、場所も資金も仲間も失ってしまったあき穂。
 何もかも失ってしまってもなお、彼女は夢を諦められなかった。

 迷惑をかけてしまった周りの人物のことを考えると、このまま夢を追い続けるというのは彼女のエゴでしかありません。
 しかし、このまま夢を諦めてしまっては、それこそ今までロボット作りを手伝ってくれた周りの人物に更に迷惑をかけてしまう。
 これまでのロボ部員の仲間達との、スポンサーになってくれた大人達とのロボット作りを、なかったことにしてはいけませんでした。


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 子供がガンつく2を見て喜んでいる姿には、思わず涙が。
 ここ、割とあっさり流されたような気がしますが、何気にあき穂の努力が初めて報われた瞬間ではないでしょうか。
 かっこ悪いと笑われながらもガンつく1を動かし! 降りかかる逆境にもめげずにロボットを作り続け! ついに万博出場まで辿り着けた甲斐があったのだと思いました。


 ミサ姉と久し振りに再会を果たしたカイとあき穂。
 しかし会話がどうにもちぐはぐでした。マグヤンみたいに洗脳されて頭がおかしくなってしまってるのかと思いました。

 カイとあき穂がミサ姉と話しているところで、澤田が拳銃をつきつけてくる場面。
 やはり澤田とミサ姉は協力者で、ミサ姉はカイとあき穂を釣る為の撒き餌だったのか。……と思いきや、澤田が銃口を向けている相手はミサ姉。

 この時の今までの流れからして、「澤田は300人委員会の一員」+「ミサ姉は澤田の敵」=「ミサ姉は300人委員会の敵」=「ミサ姉は味方!」という方程式が自分の頭の中で勝手にできあがっていました。
 つまり、ミサ姉は今まで敵のように見えてたけど味方だった! やっぱりか! やったぁ!

 ……と、この時は思っていたのですが、そんな甘っちょろい展開にはなりませんでした。 



PHASE11「夢なんて、持たなければよかった」

 澤田は良い奴で、ミサ姉は悪い奴という、まさかの展開。
 ロボノはずっと王道的な雰囲気で進行してきたので、どうせミサ姉も実は味方なんだろうと思い込んでいただけあって、意外な展開でした。まさかPHASE9以上の絶望はないだろうと。


 プロジェクト・アトゥムを完遂しようとしている、全ての黒幕は、君島コウだった。
 彼が黒幕というのは、他の科学ADVシリーズのスレを見ている時に何度も踏んだネタバレだったので、驚きはありませんでした。度々「ラスボスの戦闘力議論」みたいなのが話題になりますからね。

 死んだ人間がプログラムとなって世界を滅ぼそうとしていただなんて、なんだか恐ろしいことです。
 その理由も彼に可哀想な過去や譲れないポリシーがあるからかと思いきや、そんな同情させてくれる余地すら与えられないキャラでした。
 「実験を成功させたいのは実験を成功させたいから」という。彼は身体を捨ててプログラムとなってしまった以上、目的なんてなかったのですね。


 君島に洗脳されて人質となってしまった愛理。
 絶体絶命の危機。誰かが助けに来てくれるのかな? と思いましたが……救ってくれたのはまさかのオジキのインコでした。ここでお前が活躍するのか。



PHASE12「ここからは、俺たちのゲームだ」

 君島コウへと宣戦布告をし、ついに最終決戦に臨むロボ部員。
 戦うのはカイとあき穂がずっと背中を追いかけていた人物、ミサ姉。
 カイは全ての始まりだったロボット、ガンつく1に搭乗してミサ姉を倒すことを決めました。


 島のみんなが一体となって協力してくれるというのは、王道ながらたぎる展開でしたね。
 ガンつく1を後ろ指差して笑っていた中央種子島高校の学生達も。ロボ部を目の敵にしていた教頭先生も。二度と息子とロボットを関わらせたくなかったスバルのお父さんも。
 みんなあき穂達に協力をしてくれ、ガンつく1の製作を手伝ってくれました。

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 性格に問題ありまくりだったロボ部員達も、最後にはみんなそれぞれのコンプレックスを解消していて、戦いに命を賭けることを覚悟してくれました。

 科学ADVシリーズの主人公の戦いって大体「孤独」であると感じさせられることが多かったですが、ロボノに関しては真逆でしたね。 
 孤独な戦いも好きですが、ここまで真っ向から正面対決するというのも、今までの道のりを思い出させてくれるので熱いです。

 ガンつく1に搭乗し、決戦の地へと向かうロボ部員達。
「ここからは、俺たちのゲームだ。」


 カイにとっては全一になる為の戦いだったとはいえ、カイとミサ姉の機体の間には圧倒的な性能差がありました。
 性能差を埋める為にカイが取った戦術は、「スローモーの連続使用」。もはや清々しいぐらいのチート技のゴリ押しでしたが、カイの身体にも大きな負担がかかるので、諸刃の剣でした。

 これ、あき穂を呼びかけてから反応してボタンを押してくれるまでタイムラグがありますし、普通にスローモー使わない方が早く反応できるのでは。
 まあ、戦闘中にくっちゃべったり技名叫んだりしてるような物語っていくつもありますし、この手の時間に関する指摘は無粋でしょうか。


 カイの挑発に対して高圧的な態度で言い返してきたミサ姉。
 やっと戻ってきたのですね。カイとあき穂が知っているミサ姉が。

 流れるOP、「拡張プレイス」。正にカイの興奮が最高潮に達した瞬間に流れたので、とてもたぎりました。
 一度限りの必殺技、「ガンヴァルアンクストライカー」をぶち当てて勝負を決める。この技の存在をこの時にはすっかり忘れてしまっていたので、感動したものです。


 君島コウもいなくなり、カイ達の勝利、大団円という雰囲気になりましたが……。
 カイとあき穂にとっては、ハッピーエンドとは言い難い結末でしたね。なにしろ、ミサ姉を自分達の手で倒してしまったのですから。

 もしミサ姉がこのまま目を覚まさなかったら、自分達の手で殺してしまったことになってしまいます。カイとあき穂にとってはミサ姉は絶対に乗り越えたい壁でありながら、少年時代を共に過ごした大切な人でもありました。
 そんな大切な人を殺してしまうオチだなんて、やっぱりやり切れません。

 もしミサ姉が目を覚ましたとしても、彼女がやったことは許されることではありません。SUMERAGIに乗り込んで万博の会場をめちゃくちゃにして、JAXA種子島宇宙センターを襲撃して。何よりもテロ未遂という重い罪がありました。
 君島に洗脳されていたことを証明する方法はありませんし、洗脳されていたとしても彼女は実行犯なのですから。例え彼女は生きていたとしても、罪に問われることになってしまいます。

 そういう意味では少し消化不良感があって、素直に大団円であると喜べなかったです。
 まあ、カイやあき穂は自分のやったことに後悔はしていないようですから、こうして深く考えることもないですかね……。
 
 
  

キャラクター(ロボ部員)の感想

 ストーリーの感想は終わりにして、キャラクターに対する雑感を書いていこうと思います。
 ここではこの物語で重要なウエイトを占める登場人物であった、ロボ部員5名に対する感想を書きます。

 ロボ部員と並ぶメインキャラクターである愛理や、ミッチーやミサ姉などのサブキャラクターに対する感想も書きたかったですが、全部書いてしまうとキリがなくなってしまいそうなので、ここでは書きません。彼らに対する印象は他の項でなんとなく触れているので、それで補完させていただきます。

 初めに言わせていただくと、ロボノは本当に魅力的なキャラクターしかいませんでした。
 科学ADVシリーズは全作プレイ済みですが、メインキャラへの総合的な印象ではロボノが一番です。どのキャラも大好きになれました。
 本当にここまでかっこかわいいキャラクター達ばかりのゲームだったなんて、プレイ前は全然予想できなかったです。


大徳 淳和
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はきっと見つかる。」

 通称「ジュン」。中学生に見間違う小柄な体型と、恥ずかしがり屋な性格をしている為小動物と比喩される女の子。
 他のロボ部員が格ゲー全2だったり天才プログラマーだったり、ロボットへの情熱を持っているのに対し、彼女はとことん普通の女の子でした。
 一応空手少女で都市伝説オタクという属性は持っていますが、ロボット作りとは全く噛み合わないのでほぼ死に設定でした。都市伝説語る時のイキり顔は好きなんですけど。

 彼女は特別な才能は何も持っていませんでした。かと言ってあき穂のようにロボットへの愛が深いのかと言われると、そういうわけでもありません。むしろロボットに対してはトラウマを抱えていました。
 目的もなければ才能もない女の子であり、ある意味では主人公気質のヒロインでした。
 ロボットのことを大して好きでもなく、ロボ部の力になれていないことにコンプレックスを感じている彼女が、どのように自分の居場所を見つけていくのか。淳和は頑固な連中だらけの他のロボ部員と違ってブレない信念を持っていなかっただけあって、本編で最も精神的に成長できたキャラだったと感じました。

 
 ……しかし、悲しいことにメインキャラの中では間違いなく一番影が薄かったキャラですよね。

 最終決戦では言われた通りの仕事をそのままこなすだけであり、特に目立った活躍をすることはありませんでした。 
 淳和は自分が中途半端で空っぽだということにコンプレックスを抱いていたと思うのですが、各々の才能を活かして戦った他のロボ部員と違い、最後まで「自分にしかできないこと」を見つけるには至りませんでした。

 確かに「空っぽだからこそロボ部に入る」というのが彼女の選択した道であり、淳和にしかできないことを見つけるだなんて最終的にはどうでもよくなっていました。
 しかし、最終決戦において彼女だけなんの才能も活かせていないという状態になってしまったのは事実であり、結果的にいなくてもあまり困らない人物となってしまったのは残念でした。レーザー照射するのとか誰でもできますしね……。
 一応ガンつく2には淳和の空手のモーションが取り入れられたのですが、あれも空手である必要性が薄いので彼女にしかできないことをやったのかと言われると微妙なところでした。

 一度自分の存在意義を見出せずにロボ部を辞めかけたこと、事故とはいえ思慮不足でスバルに大怪我を負わせてしまったことから、終盤になって覚醒することを期待していたのですが、そんな展開はなかったです。空手で悪者をなぎ倒すところとか想像したんですけど。
 確かに他のロボ部員が格ゲーマニアだったりロボットへの愛情だったり譲れないものを持っている中で、「普通の女の子」であることがこの物語における淳和のポジションだったのですが、終始普通のままで本人の成長を感じさせる描写が少なかったのは残念でした。
 ロボ部員の中では最も精神的に成長したとはいっても、積みの多さのことを考えるともっと成長しても良かったとは思いました。せめて恥ずかしがり屋な性格ぐらいは克服して欲しかったです。見た目と性格は一番好きなキャラだったので惜しかったです。



神代 フラウ
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「ゆゆ、がひろがりんぐ」

 本名「古郡こな」、通称「こなちゃん」。2010年前後に流行したネットスラングを使いまくる女の子。その使用頻度はシュタゲの紅莉栖やダルの比ではないぐらいです。
 口を開けばネットスラングのオンパレードという人物なので、他のロボ部員からは呪文を話していると呆れられる始末。「あるあ…ねーよ!」「だが断る」辺りは何回聞かされたかわかりません。あと笑い方が「デュフフ」なのもオタクポイントが高いです。
 しかも腐女子です。毎回カイとスバルのホモ妄想を本人達の前で垂れ流しまくって、その度にドン引きされています。やべーやつです。

 ロボノの全登場人物の中でも特に人気の高いキャラだそうです。
 個人的にもPHASE7でのエピソードはとても印象深いので、納得の人気という感じです。
 

 やはり主人公に対してとても懐いてくれているキャラなので、プレイヤーとしては悪い気はしません。
 あき穂はヒロインというよりはもう一人の主人公のような立ち位置、淳和はカイとはそこまで深く関わることはなかったので、一番ヒロインらしく感じたキャラはこのフラウでした。

 そして普段のふざけた態度からは予想できない、彼女の抱えていた闇。
 彼女はお母さん想いの優しい子でした。それもお母さんの為なら引きこもりになることを選ぶのも厭わないぐらい。
 「自分のことを悪く言われるのはいいけど、お母さんやガンヴァレルのことを悪く言われるのは許せない」。それが彼女のポリシーでした。
 いつも腐った発言ばかりしていて悩みなんてなさそうだった彼女が、誰にも譲れない強い想いを秘めていたという事実には驚きました。

 ネットスラング全開の変態腐女子でありながらも、美少女で、天才プログラマーで、実は繊細な心を持っていて、母親想いで、作品を一途に愛していて、主人公にはデレデレで……ということで、数多の萌え要素を持ち合わせているキャラでした。
 人気が出るのも必然だったと思います。僕もこの作品で最も魅力的なキャラクターは誰かと言われたら、神代フラウを選びます。少なくともロボ部の中では一番キャラが立っていたように感じました。


 「天才プログラマー」というロボ部には唯一無二の才能を持つ人物であり、活躍機会は多かったです。
 なんでもかんでも彼女のプログラミングが解決してくれたので、貢献度はスバルと並んで最も高かったと思います。



日高 昴
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「簡単に諦められるなんていらない。」

 通称「スバル」。ROBO-ONEには出場する度に必ず入賞をしている程の、ロボットへの理解が深い男の子。カイとあき穂の後輩ですが、先輩達に対しても基本的に冷めた態度で接してくるキャラで、口癖は「ナンセンス」です。
 こういう生意気なキャラは普通ならプレイヤーをイライラさせてくれること請け合いだと思うのですが、ロボノに限っては主人公の方が100倍生意気だったので別に嫌な気持ちにはなりませんでした。

 よくいる終盤でデレるタイプのキャラかと思いきや、「仮面を被って痛いキャラを演じる」「動揺すると噛み噛みになる」など序盤からヘタレな面を何度も覗かせていたので、可愛げな印象がありました。アルシオーネ……エレクトラ……。


 本作はタイトルがロボティクスノーツなだけあって、シナリオのほとんどはロボットを作ることに費やされています。ですからやはりロボ部の中でも最もロボットに関する知識が豊富なスバルの出番は、必然的に多くなりました。
 ロボット作りで最も重要となる設計は彼が担当。最終決戦前の作戦会議でも彼が主導となっていました。

 個人的に不思議に思ったのは、スバルの心変わりのタイミング。
 カイやあき穂を面と向かって嫌いと言い、彼らのロボット作りを手伝っていたのも「自分の夢を諦めたくない」というのが第一の理由でしたが、スバルはいつの間にかロボ部員達のことを仲間と呼ぶようになっていました。
 あき穂とあれだけ方向性の違いで衝突していたのに。

 やはりあき穂の演説に心を打たれた結果なのでしょうか。
 あき穂とスバルは犬猿の仲ではあったものの、どちらもロボットへの愛がとても深いという共通点がありました。どちらも周囲からの圧力や環境の満たされなさによって、ロボット作りを続けていくのは絶望的でした。
 しかし、あき穂もスバルも共にロボット作りを「諦めきれない夢」として追っていたことは確かでした。


 主人公以外の男キャラということで、所謂「ギャルゲーの親友ポジション」程度のキャラかと思っていましたが、全然そんなことはなかったです。
 クールぶってるけど緊張や動揺をすぐ表に出すような憎めなさ、逆境に負けずに自分の夢を追い続けるかっこよさ。ここまで好きになれるキャラだとは思いませんでした。

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 彼がM45に話し掛けるシーンには泣かされてしまいました。周りの人物視点じゃ全然わからなかったけど、本当にロボットのことが好きだったんだね、スバル……。



瀬乃宮 あき穂
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は絶対あきらめない。」

 ロボノの公式のジャンルは、青春群像劇です。様々な立ち位置のロボ部員達が活動をしていき「青春」を繰り広げていく話で、ロボノはロボ部全員の物語であったと言えます。
 ですがあえてメインパーソンを一人だけに絞れと言うのならば、ロボノは瀬乃宮あき穂の物語だったと僕は考えています。
 カイは終始無気力で適当に生きている中、あき穂は自分の夢の為に真っ直ぐ突っ走っている感じでした。そういう意味ではあき穂は二人目の主人公……どころか、真の主人公であったと言っても過言ではないかと思います。

 あき穂はとても表情が豊かで活発な女の子。ロボットのことが大好きで、ロボ部の部長として自分の夢をひたすらに追い続けていました。
 とにかくドヤ顔したり首を傾げたりするモーションが面白い。プレイしていてここまで可愛いと感じさせてくれたメインヒロインは、科学ADVシリーズでは初めてでした。Vitaの3DCG綺麗すぎてすごいですね。
 「前向きさが取り得」と言われるぐらい明るい性格をしているものの、やっていることは空回りばかり。客観的に物事を眺めているカイには諭されることが多いです。別の意味で守ってあげたいと思わせてくれるキャラでした。


 上記で淳和のことを普通の女の子だと紹介しましたが、あき穂も十分普通の女の子なんですよね。
 むしろ才能を全く持っていないという点では、ロボ部員の中では最も普通であったと言えると思います。
 「何をやっても平凡」だと姉から言われてしまった彼女は、自分の持つやる気のみでロボ部を引っ張っていきました。

 廃部寸前の状態からROBO-ONEで準優勝できたのも、遠い夢だった万博に出場できたのも、ガンつく1でみさ姉を倒すことができたのも、彼女のロボットへの情熱がなかったら実現できなかったことです。
 作中で最も凡才ながらも、最も熱意と行動力があって、最も仲間に恵まれた女の子。それがアキちゃんだったのではないかと思います。
 
 

八汐 海翔
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とは叶えるもの。」

 この物語の主人公にして、この物語で最も性格に問題のある人物。
 科学ADVシリーズの主人公、「キモヲタ」「厨二病」に続いて登場したのは「格ゲーマニア」でした。

 「俺に頼みを聞かせたいなら、キルバラで勝ってからにしてよ」というのが彼の性格を象徴している台詞です。
 常に冷めた雰囲気を漂わせている皮肉屋であり、周りの為に行動することがほぼありません。自分は何も行動しない癖して、他の人物に辛辣な言葉を浴びせることも多いです。

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 こんなこと平気で言うもんなぁ……。

 最終決戦時でもカイにとっては世界を救うなんて話はどうでも良くて、「全1になりたいから戦う」という自分のことしか考えていないような理由でした。君島レポートの話や澤田の話に興味を持っていた以上、完全にどうでも良いと考えていたとは思えませんが。


 ということなのでカイは、科学ADVシリーズでは最も主人公らしくない主人公だと思いました。
 他の作品の主人公と比べた場合は言わずもがな、ロボ部員と比べた場合ですら怪しいです。ロボットのことが大好きで部長として常に最前線に立って行動してきたあき穂、ロボットへの想いを捨てられずに最後は仲間の為に行動したスバル、自分に自信が持てずに何度も塞ぎ込むもその度に立ち上がった淳和、ガンヴァレルに対して誰にも譲れない強い想いを秘めていたフラウ。
 あれ、みんなカイよりも主人公っぽいような……?


 ですから物凄く好みが分かれる主人公なので、嫌いになるのも仕方がないキャラかと思いました。とにかく「無気力さ」を感じさせてくれるキャラなので、嫌悪感を抱いてしまうのも無理もないわけで。
 ロボノを好きになれなかった方々って、カイの性格が受け入れられなかったというのがやはり理由として多いのでしょうか。

 しかし、自分はなんだかんだでカイのことを嫌いになることはなかったです。
 カイは周りのことを常に他人事だと思っているような人物です。
 でもこれってある意味では物事を客観的に見ることしかできない僕達、プレイヤー目線にかなり近い性格をしているんですよね。
 そういう意味では感情移入をすることができました。突然感情的になってプレイヤーを置いてけぼりにすることも、被害妄想に支配されて自分の殻に閉じこもったりすることもなかったです。

 頼みごとをされた時に毎回勝負を持ちかけるのは、一見「格ゲーが強い自分を偉いと思っている」と考えることもできます。
 しかし、度々自分のことを性格に問題がある人物として認めている以上は、流石に俺KAKEEEE的性格は持ち合わせていないのではないでしょうか。カイがキルバラ以外のことで自画自賛をするような描写はほぼなかったように感じます。
 単純にゲームが好きだからキルバラでの勝負を持ちかけているように思えます。

 カイはとことん冷めているせいでモノローグでさえ平気で嘘をついてくるので、中々彼の心情を掴むことができなかったです。
 例えばPHASE4では「アキちゃん以外の奴はどうなってもいい」とか言ってましたが、はっきり言って嘘だと思います。本当ならPHASE9で瑞榎を助ける訳がないですから。あの時のカイは誰かの死に直面したことがない幼さを持っていたからこそ、どうなっていいなんてことが言えたのだと思います。

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 また、面倒くさがりで行動力がないものの、幼馴染のことを大切にしているというブレなさを持っていることは印象的でした。
 PHASE4でガンつく1にも最初は乗る気はありませんでしたが、最終的にはあき穂の代わりに乗ることを決めました。安全性が保障されてない以上無謀すぎるし、これで事故が起きたら無駄死にもいいとこなので、普通だったら乗ろうとは思えないです。
 ロボ作りをほとんど手伝わない癖に何かとあき穂に上から目線で物を言うような嫌味な奴でしたが、本心では彼女のことを大切にしていることが伺えました。


 本当に変な奴なので、感情移入できないと感じてしまうのも仕方がないキャラだと思います。それでも大人ぶっているように見えて実は幼い性格や、PHASE7での決める所はちゃんと決めてくれるかっこよさなど、自分としては好印象でした。
 「主人公らしくない」というのは、もはやカイにとっては褒め言葉かもしれません。主人公らしくない主人公であることが、彼のかっこよさなのですから。



 ちなみに各キャラの説明の最初に置いてある鍵括弧の文章は、ロボノの公式サイトから拝借しました。
 いずれも「夢」という単語を必ず使っているキャッチコピーで、各キャラクターの「夢」という言葉に対する人生観が謳われています。ロボ部のキャラの各々の性格や、この物語における立ち位置がよく表現されていて、素敵だと思いました。

 好きなキャラクターの順番は……色々考えたんですけど、決め難いです。
 強いて言うなら、淳和>スバル>フラウ>カイ>あき穂とかになるのかなぁ。しかしこう書いてしまうと、まるでカイとあき穂のことが好きじゃないみたいになってしまいますし……どう書いても自分の中で納得できなくなってしまいます。
 カイは歴代主人公と同じぐらい好きになれましたし、あき穂は歴代メインヒロインの中でも一番好きになれたんですけど、他のロボ部員もみんな個性豊かすぎて。順位とかつけたくないぐらい良いキャラばかりでした。



PHASE12について

 PHASE9以降の展開は一気に盛り上がりを感じさせてくれるものであり、読んでいてとてもたぎりました。
 しかし、いざ最終決戦へ向かうところだというPHASE12の内容は、一部どうも首を傾げることが多かったです。


 まず、島全体が一体となってガンつく1作りを手伝う展開。
 スバルの父親が手伝いに来た理由は納得できました。息子の熱意に打たれて、ロボットのことを食わず嫌いすることはやめた。二度も約束を破られながらの妥協案ということで、とても彼らしかったと思います。

 わからなかったのが、中央種子島高校の人々が手伝いに来たことでした。
 学生達が協力しに来るというのは胸熱な展開ではあったのですが……あれだけ見下していたロボ部を、あれだけ笑いものにしていたガンつく1を、手伝いに来てくれるというのは果たしてどういう心変わりがあったのでしょうか。

 特に違和感があったのは教頭先生でした。教頭先生はPHASE1からロボ部を廃部にしようと頑張っていましたが、それは決してロボ部に私怨があるからではなく、どの教師よりも物事を合理的に考えていた大人だったからです。そんなポジションの人物だったはずなのですが、一体どういう経緯でロボ部の再起を決めたのでしょうか。
 彼女の性格なら「子供達に全てを任せるなんて危険だ」と、反対しそうなものですが。納得のできる理由が欲しかったです。


 それと、これが自分がロボノで最も悲しかった所なのですが……終わり方が納得できませんでした。

 未回収の伏線が多かったとか、戦い方が結局スローモーのゴリ押しだったこととかは、正直あまり気にならなかったのですが。
 上でも少し愚痴をこぼしてしまった所なのですが、エンディングでミサ姉があの後どうなったかというのは、絶対語らなきゃいけないことだったと思うんですよ。
 なにしろカイの人生観にもあき穂の人生観にも、彼女は深く根付いていましたから。

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 カイが格闘ゲームの全1を目指しているのは、ミサ姉に勝負で勝ちたかったから。
 あき穂がロボット作りにあそこまでこだわっていたのは、ミサ姉に追いつきたかったから。

 ミサ姉は登場回数は非常に少ないものの、この作品のキーパーソンであり、主人公とヒロインにとっては絶対的な存在でした。彼らの行動原理にはほぼ確定でミサ姉が絡んでおり、彼らが最終決戦に臨んだ理由もミサ姉の為です。
 逆にミサ姉がこうなってしまった理由も、カイとあき穂のことを思って行動したのが原因です。カイとあき穂はミサ姉に対して強い憧れを抱いており、ミサ姉もまたカイとあき穂のことを大切に想っていました。

 ロボノはカイ・あき穂・ミサ姉の三人の人間ドラマも間違いなくテーマのひとつとしてあった作品だったと僕は考えています。
 それなのにこの三人が結局どうなったかをご想像にお任せし、「俺達のロボはみんなの希望になったよ」という終わり方をするのは、ちょっと首を傾げてしまいました。カイの一番の目的はミサ姉に勝つことだったからまだしも、あき穂はミサ姉を助けたいという目的で戦っていたはずなので、これでは解決したようには思えませんでした。

 確かにカイとあき穂にとってミサ姉は憧れの人であり追いつきたい人だったので、そんな人物と全力で戦って勝つという結末は、カタルシスを感じさせてくれるものでした。言ってみればライバルだった人物をラスボスとして倒すのですから、盛り上がりはありました。
 しかし、カイとあき穂にとってのミサ姉は憧れの人でありながらも、大切な人でもありました。それを自分達の手で倒させておいて、目を覚ますかどうかもわからないというのは悲しすぎます。
 

 何が言いたいかというと、この三人が救われた結末をください!ということ。
 スピンオフとしては後日談のドラマCD的な話は存在するそうですが、その中で幸せな結末が語られてたりするんですかね。いかんせんロボノについてはまだスピンオフにもアニメにもほぼ触れていないという情弱状態なのですが。

 なんにせよ、スピンオフではなく本編の中に内包されていれば嬉しかったです。ご都合主義でもなんでもいいので、彼らの後日談的なものは欲しかった……。
 やっぱりこの結末は、自分にとってはあんまりだと感じてしまったので。

 まあ、カイとあき穂が納得してるから良いのかなぁ……。
 ミサ姉を自分達の手で倒すという覚悟は、PHASE11で彼らはしていましたから。彼らがしたのは生半可な覚悟ではなく、こういう結末も迷わず飲み込んでしまうようなものだったと。そういうことなんですかね。



おわりに

 科学ADVシリーズ第三弾、ROBOTICS;NOTES。
 他の科学ADVシリーズと比べるとあまり良い評判を聞かなかったゲームということで、プレイするのを敬遠していました。
 しかし、いざプレイしてみれば他の科学ADVシリーズに劣らない名作であり、間違いなくプレイして良かったと思えるゲームでした。

 何より僕が印象に残ったのは、個性豊かなキャラクター達でした。特にロボ部員の面々はそれぞれ全く別々の立ち位置にいるのにも関わらず、誰にも譲れない想いや人間臭さを感じさせるコンプレックスを内に秘めており、とても感情移入ができました。
 彼らによって織り成される青春群像劇は、非常に見ごたえがありました。


 ストーリーは、終わり方については自分の中では納得がいかない部分もありましたが、PHASE8までのロボ部の青春物語と、PHASE9以降の怒涛の展開には引きこまれていきました。

 自分の夢に向かって我武者羅に突っ走っていく、あき穂率いるロボ部員達。
 彼女らには夢を追うということの素晴らしさを、諦めないということの強さを、プレイしていて強く実感させられました。
 
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 疾風怒濤の! 元気一発! ガンヴァレル! ジャキーン!

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