
イナギャラ神ゲー③ 対人戦
始めに、イナギャラの対人戦については完全なエアプであることを断っておきます。
イナギャラで対人戦をしたことは二回ぐらいしかないレベルです。ほとんどは独自で調べて得た知識を前提に書いているので、対人戦をそこそこやり込まれている方からしてみれば見当違いなことを書いてしまっているかもしれません。
イナストプレイヤーから見たらこんな感じなんだなということで、どうか温かい目で見守ってください。
対人戦の内容よりも、対人戦に臨むにあたっての準備段階の話です。ドロップ作業が快適とかこれもうわかんねえなって感じですが。
無印2と比較すると、
・ドロップ率が大幅UP(3%→約20%?)
・試合中のアニメーションが全てスキップ可能
・試合での獲得経験値と獲得熱血Pが大幅にUP
・試合終了後はGPとTPが全回復
……ということで、物凄くストレスフリーになっています。
ちなみにGO2のような周回要素もなくなりました。一応周回することで化身を量産できるというメリットはありますが、ちょうこんの重要性と比べたらほぼないようなものです。
・選手の選択肢の多さ
GO2をクリアし、クリア後のキズナックスのコミュニティを見て回った時は「えっ、こんなキャラまで使えるの?」と驚かされることが多かったです。
イナギャラではその衝撃がGO2以上にありました。あんなキャラからこんなキャラまで使えます。基本的に顔グラのあるキャラはほぼ使用できるという凄まじさです。
無印でも選手化が叶わなかったキャラである、ルシェや夕香までもが使えるようになるとは誰が想像したでしょうか。
「選手数が多くても結局性能格差が激しくて、実際に使われる選手は限られちゃうんじゃ……」ということも危惧されるかと思います。
しかし、本家イナズマイレブンシリーズは技構成の自由度が非常に高いゲームです。パラメータが低い選手でも強いスキルや必殺技を習得させれば、非常に強力な選手へと変貌させることができます。
もちろんいくら強い技をつけたところでもパラメータが低いことには変わらないので、同じ技構成でパラメータが高い選手と比較するとどうしても格差は出てしまいます。しかし、逆に言えばその格差はパラメータの差でしか語られないので、極僅かなものだと言えます。
それにこれまでの公式大会で結果を残している方々が、証明されていると思います。例えばイナクロの大会準優勝者の方は、パラメータにも技構成にも特別恵まれていない選手達を使用していました。
無論本人のプレイヤースキルが凄まじいということなのでしょうけど、上位のプレイヤー間でも性能差をひっくり返すことができるというのを物語っています。
▲イナズマイレブン3の四天王決定戦、東京大会の決勝戦。戸田の皇帝ペンギン3号は会場を魅了しました。
なおそれと比べてイナストの環境はどうだったのかということを、イナスト勢()として語らせていただくと……。
結論から言えば、プレイヤースキルではどうにもできないレベルに選手間の性能格差が大きい環境でした。
イナストでもプレイヤースキルの差があれば、GK統一イレブンで結論イレブンに勝つのも可能です。ノーマルシュートのわからん殺しで攻めれば勝つことはできます。
しかし、それは相手がノーマルシュートを覚えたてだとかそもそもノーマルシュートの止め方を知らないなどの、本当に本当にプレイヤースキルに極端に大きな差があった場合での話。ある程度の経験値を積んだ者同士の対戦の場合は、多少のプレイヤースキルの差があった所でも性能差をひっくり返すことは不可能です。
必殺技を使いまくられると永遠に自分のターンにさせてもらえないので、相手が余程大きなミスをしない限りは得点するチャンスすら訪れてくれません。立ち回りでカバーするということすらできないのです。
もちろん理屈で言えば相手がノーマルシュートを全て失敗すれば勝つことはできるんですけど、そんなのありえないので無理です。
自分の立ち回りがどうこう以前に、相手のミス依存での戦いとなってしまいます。
ということなのでイナギャラは、イナストと比べれば余程バランスが取れていて、色んな選手を活躍させやすいゲームであると、僕は考えています。
・技構成の選択肢の多さ
同じ選手を育成するにしても、その育成方法は多種多様です。
例えばストライカーを育成すると決めた場合。化身シューターにするか、シュートチェイン特化にするか、横抜け狙いの選手にするか、まず悩みます。
その中から化身シューターを育成すると決めたとしても、「どの化身をアタッチするか?」ということで悩みが生まれます。また、習得スキルもお色気UP!にして対男性選手への打点を得るか、心得をつけてコンスタントに火力を上げるかなど、選択することができます。
昔の記事で書いたように「必殺技の究極進化」というシステムもあるので、スキル以外に採用する必殺技を自分の趣味で彩ることもできます。
ということで、このゲームは技構成を考える上で必殺技とスキルの選択肢が非常に多く、「テンプレ」というものがほぼ存在しません。

▲DFのスキルは思いつく限りでも「瞬発力」「トラップ上手」「シュートブロッカー」「心得」「ちょうわざ!」「こんしん!」「セツヤク!」をそれぞれいくつつけるか考えることができますし、選択肢の広がりが顕著だったかもしれません。
ちょうこんゲーだったイナクロのことを考えると、最も大きな進歩だと思います。選手の技構成を考えているだけで楽しいですし、人の数だけ戦術があるということですから、非常に良いゲーム性をしていると思います。
・育成にかかる時間が膨大
前作までと比較すると大幅に緩和されたとはいえ、やはり1チームを完成させることは非常に難しいことに変わりはありませんでした。まともにやっていたら数百時間はかかってしまいます。
チームを完成させるのに必要な作業はこちらです。
☆レベル上げ
☆パラメータ振り
☆必殺技・スキルの秘伝書のドロップ作業
☆究極進化の書のドロップ作業
☆装備品のドロップ作業
☆必殺技のレベル上げ
☆化身のレベル上げ
何がやばいかと言うと、この工程をチームメンバー16人+ミキシ素材を含めた16人、計32人に施さなければならないことです。厳密にはミキシ素材のキャラは装備品のドロップ作業などの工程は不要となるので、チームメンバーの育成よりは幾分か楽になるのですが、それでも大変なことには変わりありません。
この中でも特に精神的に疲れるのは、やはりドロップ作業でしょう。倒し甲斐のないCPUチームを何度も何度もボコボコにしなければならないのは、正に作業という言葉が相応しいです。
「確率の低い事象を狙う為に何度も同じ敵との戦闘を繰り返さなければいけない」というシステムは、もちろん他のRPGにも多く存在します。有名なところで言えばMOTHER2の「おうじゃのつるぎ」、ドラクエ5の「キラーマシン」のスカウトなど。趣向は違いますが僕達が子供の頃にやっていた、草むらから低確率で出現するポケモンを探すという作業も同じです。

しかしこれらのゲームと比較しても、イナズマイレブンのドロップ作業は一線を画したしんどさがあると僕は考えています。何故かと言うと、サッカーゲームだからです。一回の戦闘でかかる時間は約10分で、戦闘中もアニメーション中以外はずっと画面を見ることを強いられます。画面をチラ見しながらボタンをぽちぽち押すだけで済む、MOTHER2やポケモンの作業とは勝手が違います。
今作は前作までと比べるとドロップ率が引き上げられましたが、それでも育成する上でドロップ作業に多くの時間を割かなければならないのは相変わらずです。レベル上げの方はサッカーバトルを繰り返すだけで済むので1分もかかりませんし、ドロップ作業のついでに上げることもできるのでまだ精神的に楽でした(晩成型のシュート技のレベル上げを除く)。
このように大変なドロップ作業を繰り返さなければならないのですから、完成させる前に途中で投げてしまう人は続出しました。僕も本家イナズマイレブンシリーズは全作プレイ済みですが、その内でチームを満足に完成させられた作品は2つのみでした。2つの内1つがこのイナギャラです。
やり込み度が高いというのはメリットではありますが、裏を返せば長くてだれるというデメリットがあります。RPGなんかでの育成という工程は本来中毒性の高い要素だと思いますが、ここまで終わりの見えない育成であるとその中毒性からは脱線してしまっています。
・オンライン対戦が不可能
オンライン対戦というのはおそらく、「本家イナズマイレブンシリーズで実装が最も望まれているシステム」ではないでしょうか。本家イナズマイレブンシリーズはオンライン対戦をすることができません。
ローカル対戦なら可能ですが、元々イナギャラは競技人口の多いゲームとは言い難いです。自分の近くに住んでいて且つイナギャラをやり込んでいるプレイヤーなんて、滅多に見つけることができません。
これによってせっかく数多の作業をクリアしてチームの育成を終わらせても、対戦することは中々叶いませんでした。
オンライン対戦は後述のラグの問題もあるので、実装は技術的な面で非常に難しそうですが、せめてwifi通信で果たし状を交換できるぐらいのシステムは欲しかったです。
・1Pか2Pかによって生じる有利不利
このゲームの通信対戦の回線は非常に不安定で、1P(募集側)はまだしも2P(参加側)となったプレイヤーはラグに頭を悩まされることになります。
2P側が不利となる顕著な例として、「2P側が先行入力したパス・シュートに対して、1P側は必殺タクティクスで割り込むことができる」というのがあります。必殺タクティクスは敵陣ペナルティエリア内で発動されてしまうと防ぐことが不可能なので、2P側がせっかくシュートチャンスを作れても1P側はローリスクな方法でボールを奪うことができてしまいます。
他にもキャラが瞬間移動を繰り返すなど、2P側の操作に少なからず影響を及ぼす要素は多いです。
つまり、このゲームにおいて公平な条件で対戦することは絶対に不可能ということです。
もちろん2P側のラグはテクニックで十分カバーできる範疇ではありますし、例として挙げた必殺タクティクスで割り込むという戦法も必ず成功するわけではありませんから、決して対戦ゲームとして破綻しているというわけではないということは断っておきます。それに1Pを取るか2Pを取るかで差が出てしまう対戦ゲームは、イナズマイレブン以外にも多いですからね。

▲格闘ゲーム「AC北斗の拳」のハート様というキャラクター。このキャラクターは2P側スタートだとコンボ対応キャラが増えるので、このキャラクターを使った対戦では2Pを取ったプレイヤーの方が必然的に有利となります。
AC北斗の拳に限らずに、他の格闘ゲームでも「2P側だと竜巻旋風脚のコマンド入力が安定しない!」のような、プレイヤーの慣れによって有利不利が変わってしまう話も度々見られます。他にも格闘ゲームの世界大会ではホームかアウェイかによって観客の声が変わるので、選手のメンタルに大きく影響を与えるとも言われています。ですから一部の格闘ゲームを始めとして、状況に応じて有利不利が生じてしまうことは少なくないので、仕方ないことなのかもしれません。
しかし、イナギャラの場合は使用キャラに限らず有利不利が発生してしまいますし、ラグという問題はどんな状況を作っても撤廃のしようがありません。対戦ゲームなのに完全な五分の条件で対戦することがどう足掻いても絶対に叶わないというのは、少し残念なことであります。
「元々対戦ゲームじゃなくて育成・収集RPGだし……」という反論もあるかと思います。しかし、本家イナズマイレブンシリーズは無印1とイナギャラ以外の作品では、全て大会や対戦広場などの「公式で対人戦ができる場」を設けています。
ですから公式は対人戦をイナズマイレブンの醍醐味のひとつだと考えていることが伺えます。なのにも関わらず、対人戦に臨む為に必要な準備はあまりにも長くて苦行であり、敷居は高いと言わざるを得ませんでした。
ちなみに「『対戦ゲーム』として見た場合の欠点」の項目で述べたイナギャラの悪い点は、全てイナストでは存在しません。イナストはひとつのチームを育成するのにも数時間しかかかりませんし、オンライン対戦ができますし、ホームとアウェイの格差もありません。
しかし逆に選手や技構成や選択肢の多さという魅力は、イナストにはないものです。そういうことなのでどっちも違った楽しさがあるゲームだと思います。
同じイナズマイレブンのゲームなのに正反対の悩みを抱えているなんて面白いですね。
次回作では、
・無印にあった「技伝授」のシステムを復活させる
・秘伝書の仕様をポケモン五世代以降の技マシンと同じ仕様(使ってもなくならない)にする
・オンライン対戦、もしくはwifi果たし状交換を実装
・募集側、参加側の格差を撤廃
などの改善を望んでいます。
三ヶ月振りのイナズマイレブンの記事がこんなので申し訳ありません。今回はシリーズを通しての問題点に触れたので、エアプにわかマンが憶測でゲーム内容を批判するというふざけた記事になってしまいましたが、イナギャラは総合的に見れば本当に神ゲーだと思っています。
イナズマウォーカーが配信されないと中々語ることもなくて。イナストはちゃんと毎週のように遊んでいるので、†イナズマ魂†を忘れたわけではありません。
アレスの天秤も予定では今夏に発売されるようですし、もう半年以内には出ることになるんでしょうかね。
おそらくニンテンドースイッチで発売されるでしょうし、ゼルダと一緒に予約して買っておけば良かったです。
アレスの天秤はこれまでの記事で挙げたイナギャラの良かった部分を引き継いで、同時に不満点を解消したような、より遊びやすいゲームになっていれば良いなぁと思います。
イナギャラで対人戦をしたことは二回ぐらいしかないレベルです。ほとんどは独自で調べて得た知識を前提に書いているので、対人戦をそこそこやり込まれている方からしてみれば見当違いなことを書いてしまっているかもしれません。
イナストプレイヤーから見たらこんな感じなんだなということで、どうか温かい目で見守ってください。
幅広い戦術と実力主義なゲーム性
・あらゆる面で快適になったドロップ作業対人戦の内容よりも、対人戦に臨むにあたっての準備段階の話です。ドロップ作業が快適とかこれもうわかんねえなって感じですが。
無印2と比較すると、
・ドロップ率が大幅UP(3%→約20%?)
・試合中のアニメーションが全てスキップ可能
・試合での獲得経験値と獲得熱血Pが大幅にUP
・試合終了後はGPとTPが全回復
……ということで、物凄くストレスフリーになっています。
ちなみにGO2のような周回要素もなくなりました。一応周回することで化身を量産できるというメリットはありますが、ちょうこんの重要性と比べたらほぼないようなものです。
・選手の選択肢の多さ
GO2をクリアし、クリア後のキズナックスのコミュニティを見て回った時は「えっ、こんなキャラまで使えるの?」と驚かされることが多かったです。
イナギャラではその衝撃がGO2以上にありました。あんなキャラからこんなキャラまで使えます。基本的に顔グラのあるキャラはほぼ使用できるという凄まじさです。
無印でも選手化が叶わなかったキャラである、ルシェや夕香までもが使えるようになるとは誰が想像したでしょうか。
「選手数が多くても結局性能格差が激しくて、実際に使われる選手は限られちゃうんじゃ……」ということも危惧されるかと思います。
しかし、本家イナズマイレブンシリーズは技構成の自由度が非常に高いゲームです。パラメータが低い選手でも強いスキルや必殺技を習得させれば、非常に強力な選手へと変貌させることができます。
もちろんいくら強い技をつけたところでもパラメータが低いことには変わらないので、同じ技構成でパラメータが高い選手と比較するとどうしても格差は出てしまいます。しかし、逆に言えばその格差はパラメータの差でしか語られないので、極僅かなものだと言えます。
それにこれまでの公式大会で結果を残している方々が、証明されていると思います。例えばイナクロの大会準優勝者の方は、パラメータにも技構成にも特別恵まれていない選手達を使用していました。
無論本人のプレイヤースキルが凄まじいということなのでしょうけど、上位のプレイヤー間でも性能差をひっくり返すことができるというのを物語っています。
▲イナズマイレブン3の四天王決定戦、東京大会の決勝戦。戸田の皇帝ペンギン3号は会場を魅了しました。
なおそれと比べてイナストの環境はどうだったのかということを、イナスト勢()として語らせていただくと……。
結論から言えば、プレイヤースキルではどうにもできないレベルに選手間の性能格差が大きい環境でした。
イナストでもプレイヤースキルの差があれば、GK統一イレブンで結論イレブンに勝つのも可能です。ノーマルシュートのわからん殺しで攻めれば勝つことはできます。
しかし、それは相手がノーマルシュートを覚えたてだとかそもそもノーマルシュートの止め方を知らないなどの、本当に本当にプレイヤースキルに極端に大きな差があった場合での話。ある程度の経験値を積んだ者同士の対戦の場合は、多少のプレイヤースキルの差があった所でも性能差をひっくり返すことは不可能です。
必殺技を使いまくられると永遠に自分のターンにさせてもらえないので、相手が余程大きなミスをしない限りは得点するチャンスすら訪れてくれません。立ち回りでカバーするということすらできないのです。
もちろん理屈で言えば相手がノーマルシュートを全て失敗すれば勝つことはできるんですけど、そんなのありえないので無理です。
自分の立ち回りがどうこう以前に、相手のミス依存での戦いとなってしまいます。
ということなのでイナギャラは、イナストと比べれば余程バランスが取れていて、色んな選手を活躍させやすいゲームであると、僕は考えています。
・技構成の選択肢の多さ
同じ選手を育成するにしても、その育成方法は多種多様です。
例えばストライカーを育成すると決めた場合。化身シューターにするか、シュートチェイン特化にするか、横抜け狙いの選手にするか、まず悩みます。
その中から化身シューターを育成すると決めたとしても、「どの化身をアタッチするか?」ということで悩みが生まれます。また、習得スキルもお色気UP!にして対男性選手への打点を得るか、心得をつけてコンスタントに火力を上げるかなど、選択することができます。
昔の記事で書いたように「必殺技の究極進化」というシステムもあるので、スキル以外に採用する必殺技を自分の趣味で彩ることもできます。
ということで、このゲームは技構成を考える上で必殺技とスキルの選択肢が非常に多く、「テンプレ」というものがほぼ存在しません。

▲DFのスキルは思いつく限りでも「瞬発力」「トラップ上手」「シュートブロッカー」「心得」「ちょうわざ!」「こんしん!」「セツヤク!」をそれぞれいくつつけるか考えることができますし、選択肢の広がりが顕著だったかもしれません。
ちょうこんゲーだったイナクロのことを考えると、最も大きな進歩だと思います。選手の技構成を考えているだけで楽しいですし、人の数だけ戦術があるということですから、非常に良いゲーム性をしていると思います。
「対戦ゲーム」として見た場合の欠点
イナギャラで対戦周りの取っ付き易さはいくらか快適になりましたが、シリーズを通しての問題点を解消するまでには至りませんでした。・育成にかかる時間が膨大
前作までと比較すると大幅に緩和されたとはいえ、やはり1チームを完成させることは非常に難しいことに変わりはありませんでした。まともにやっていたら数百時間はかかってしまいます。
チームを完成させるのに必要な作業はこちらです。
☆レベル上げ
☆パラメータ振り
☆必殺技・スキルの秘伝書のドロップ作業
☆究極進化の書のドロップ作業
☆装備品のドロップ作業
☆必殺技のレベル上げ
☆化身のレベル上げ
何がやばいかと言うと、この工程をチームメンバー16人+ミキシ素材を含めた16人、計32人に施さなければならないことです。厳密にはミキシ素材のキャラは装備品のドロップ作業などの工程は不要となるので、チームメンバーの育成よりは幾分か楽になるのですが、それでも大変なことには変わりありません。
この中でも特に精神的に疲れるのは、やはりドロップ作業でしょう。倒し甲斐のないCPUチームを何度も何度もボコボコにしなければならないのは、正に作業という言葉が相応しいです。
「確率の低い事象を狙う為に何度も同じ敵との戦闘を繰り返さなければいけない」というシステムは、もちろん他のRPGにも多く存在します。有名なところで言えばMOTHER2の「おうじゃのつるぎ」、ドラクエ5の「キラーマシン」のスカウトなど。趣向は違いますが僕達が子供の頃にやっていた、草むらから低確率で出現するポケモンを探すという作業も同じです。

しかしこれらのゲームと比較しても、イナズマイレブンのドロップ作業は一線を画したしんどさがあると僕は考えています。何故かと言うと、サッカーゲームだからです。一回の戦闘でかかる時間は約10分で、戦闘中もアニメーション中以外はずっと画面を見ることを強いられます。画面をチラ見しながらボタンをぽちぽち押すだけで済む、MOTHER2やポケモンの作業とは勝手が違います。
今作は前作までと比べるとドロップ率が引き上げられましたが、それでも育成する上でドロップ作業に多くの時間を割かなければならないのは相変わらずです。レベル上げの方はサッカーバトルを繰り返すだけで済むので1分もかかりませんし、ドロップ作業のついでに上げることもできるのでまだ精神的に楽でした(晩成型のシュート技のレベル上げを除く)。
このように大変なドロップ作業を繰り返さなければならないのですから、完成させる前に途中で投げてしまう人は続出しました。僕も本家イナズマイレブンシリーズは全作プレイ済みですが、その内でチームを満足に完成させられた作品は2つのみでした。2つの内1つがこのイナギャラです。
やり込み度が高いというのはメリットではありますが、裏を返せば長くてだれるというデメリットがあります。RPGなんかでの育成という工程は本来中毒性の高い要素だと思いますが、ここまで終わりの見えない育成であるとその中毒性からは脱線してしまっています。
・オンライン対戦が不可能
オンライン対戦というのはおそらく、「本家イナズマイレブンシリーズで実装が最も望まれているシステム」ではないでしょうか。本家イナズマイレブンシリーズはオンライン対戦をすることができません。
ローカル対戦なら可能ですが、元々イナギャラは競技人口の多いゲームとは言い難いです。自分の近くに住んでいて且つイナギャラをやり込んでいるプレイヤーなんて、滅多に見つけることができません。
これによってせっかく数多の作業をクリアしてチームの育成を終わらせても、対戦することは中々叶いませんでした。
オンライン対戦は後述のラグの問題もあるので、実装は技術的な面で非常に難しそうですが、せめてwifi通信で果たし状を交換できるぐらいのシステムは欲しかったです。
・1Pか2Pかによって生じる有利不利
このゲームの通信対戦の回線は非常に不安定で、1P(募集側)はまだしも2P(参加側)となったプレイヤーはラグに頭を悩まされることになります。
2P側が不利となる顕著な例として、「2P側が先行入力したパス・シュートに対して、1P側は必殺タクティクスで割り込むことができる」というのがあります。必殺タクティクスは敵陣ペナルティエリア内で発動されてしまうと防ぐことが不可能なので、2P側がせっかくシュートチャンスを作れても1P側はローリスクな方法でボールを奪うことができてしまいます。
他にもキャラが瞬間移動を繰り返すなど、2P側の操作に少なからず影響を及ぼす要素は多いです。
つまり、このゲームにおいて公平な条件で対戦することは絶対に不可能ということです。
もちろん2P側のラグはテクニックで十分カバーできる範疇ではありますし、例として挙げた必殺タクティクスで割り込むという戦法も必ず成功するわけではありませんから、決して対戦ゲームとして破綻しているというわけではないということは断っておきます。それに1Pを取るか2Pを取るかで差が出てしまう対戦ゲームは、イナズマイレブン以外にも多いですからね。

▲格闘ゲーム「AC北斗の拳」のハート様というキャラクター。このキャラクターは2P側スタートだとコンボ対応キャラが増えるので、このキャラクターを使った対戦では2Pを取ったプレイヤーの方が必然的に有利となります。
AC北斗の拳に限らずに、他の格闘ゲームでも「2P側だと竜巻旋風脚のコマンド入力が安定しない!」のような、プレイヤーの慣れによって有利不利が変わってしまう話も度々見られます。他にも格闘ゲームの世界大会ではホームかアウェイかによって観客の声が変わるので、選手のメンタルに大きく影響を与えるとも言われています。ですから一部の格闘ゲームを始めとして、状況に応じて有利不利が生じてしまうことは少なくないので、仕方ないことなのかもしれません。
しかし、イナギャラの場合は使用キャラに限らず有利不利が発生してしまいますし、ラグという問題はどんな状況を作っても撤廃のしようがありません。対戦ゲームなのに完全な五分の条件で対戦することがどう足掻いても絶対に叶わないというのは、少し残念なことであります。
おわりに
2008年から2013年にかけて発売されてきた本家イナズマイレブンシリーズ。新たなタイトルが発売する毎にシステム面は徐々に快適になっていきましたが、対戦ゲームとして見た場合の問題点は最後のタイトルが発売されてもなお、解消されることはありませんでした。「元々対戦ゲームじゃなくて育成・収集RPGだし……」という反論もあるかと思います。しかし、本家イナズマイレブンシリーズは無印1とイナギャラ以外の作品では、全て大会や対戦広場などの「公式で対人戦ができる場」を設けています。
ですから公式は対人戦をイナズマイレブンの醍醐味のひとつだと考えていることが伺えます。なのにも関わらず、対人戦に臨む為に必要な準備はあまりにも長くて苦行であり、敷居は高いと言わざるを得ませんでした。
ちなみに「『対戦ゲーム』として見た場合の欠点」の項目で述べたイナギャラの悪い点は、全てイナストでは存在しません。イナストはひとつのチームを育成するのにも数時間しかかかりませんし、オンライン対戦ができますし、ホームとアウェイの格差もありません。
しかし逆に選手や技構成や選択肢の多さという魅力は、イナストにはないものです。そういうことなのでどっちも違った楽しさがあるゲームだと思います。
同じイナズマイレブンのゲームなのに正反対の悩みを抱えているなんて面白いですね。
次回作では、
・無印にあった「技伝授」のシステムを復活させる
・秘伝書の仕様をポケモン五世代以降の技マシンと同じ仕様(使ってもなくならない)にする
・オンライン対戦、もしくはwifi果たし状交換を実装
・募集側、参加側の格差を撤廃
などの改善を望んでいます。
三ヶ月振りのイナズマイレブンの記事がこんなので申し訳ありません。今回はシリーズを通しての問題点に触れたので、エアプにわかマンが憶測でゲーム内容を批判するというふざけた記事になってしまいましたが、イナギャラは総合的に見れば本当に神ゲーだと思っています。
イナズマウォーカーが配信されないと中々語ることもなくて。イナストはちゃんと毎週のように遊んでいるので、†イナズマ魂†を忘れたわけではありません。
アレスの天秤も予定では今夏に発売されるようですし、もう半年以内には出ることになるんでしょうかね。
おそらくニンテンドースイッチで発売されるでしょうし、ゼルダと一緒に予約して買っておけば良かったです。
アレスの天秤はこれまでの記事で挙げたイナギャラの良かった部分を引き継いで、同時に不満点を解消したような、より遊びやすいゲームになっていれば良いなぁと思います。