
11000ルーメンフラッシュライト
2015年10月23日に枕より発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム、『サクラノ詩』をクリアしました。

本作『サクラノ詩』は延期に延期を重ねた末に発売されたというエピソードがあります。
全く知らなかったのですが、元々は2004年に発売される予定のゲームだったようです。それがまさか11年越しに発売されるとは。
ユーザーを10年以上待たせただけあるのかその完成度は折り紙付きであり、『萌えゲーアワード2015』大賞を受賞、今もなおエロゲ史に残る名作として語り継がれています。
ちなみに今年の11月に続編『サクラノ刻』が発売されると聞いたので急いで進めていたのですが、先日延期が発表されたのであまり意味はなかったです。
『サクラノ刻』も発売日が最初に決定した時期こそ遅かったのですが、製作者の方が2017年頃に発売したいと呟いてたようなので、ファンの方々はかなり長い期間待っていることになりますね。
延期した挙句に未完成のまま世に出た作品や、延期するだけして結局発売すらされない作品を自分はよく知っているので、それらと比較するとこのシリーズに対しては(年期も関係していると思いますが)ネガティブな感情はありませんでした。むしろ『サクラノ詩』は10年以上かけて作られた大作と考えるとスゴいなぁと思いました。
追記よりネタバレを踏まえた感想になります。
【好きなルート】
Ⅵ>Ⅴ>Ⅳ>雫>里奈>稟>真琴
【好きなヒロイン】
(中身)
香奈>優美>稟>真琴>雫>藍>里奈
(可愛さ)
優美>藍>真琴>稟>雫>里奈
ほぼ一本道のガチガチのシナリオゲーでこんなの書く必要あるのか? というのは疑問ですが。
本作のプレイ中は吹や千年桜のようなファンタジーな設定が出てくることから、keyのように「別れの感動」や「奇蹟」に重点を置いた泣きゲー的作品なのかと思っていましたが、そんなことは全くなかったです。
圭の死は残酷なほど唐突に突き付けられたものであり。中盤の里奈ルートではその奇蹟を「道理を捻じ曲げている」「幸せの裏には不幸がある」ものとして全否定してきましたからね。
本作の全てが詰め込まれていたのは、やはりⅤ章からⅥ章への流れでした。
Ⅴ章の主要人物の死という衝撃から、Ⅵ章では時系列が突然未来へ飛び。
本作は一体どのような終着点を迎えるのかと思っていましたが、それは道中からは全く想像できないものでした。
芸術の世界において天才的な才能を持っており、人間関係からも恵まれていた主人公。そんな男が到達した未来は独り身の非常勤講師というものであり、見ていて得も言われぬ感覚に襲われました。
しかし、直哉は決して圭の死を契機にやさぐれたというわけではなく。
この町の中で歩んでいくこと。生きていくこと。そういった人生の選択であり、それこそが『幸福』の形なのでした。
攻略対象のヒロイン以外もキャラが立っていて良かったです。
なんと言っても長山香奈さんが意外なキャラすぎましたね。正直稟ルートや里奈ルートでは憎まれ役の舞台装置モブにしか見えなかったのですが、彼女は彼女なりに独自の思想を持っていたことに驚かされました。
Ⅴでの彼女の台詞を聞いてると稟ルートでの行動も納得ではありましたし、物語の仕掛けとしても意外性がありました。
直哉達天才集団から一歩引いた凡人・才人だからこそ見える、芸術家としての在り方や美の定義。サブキャラクターとしては屈指の存在だと感じました。
主要ヒロインの中では優美が一番好きでした。ビジュアルもそうなのですが日常パートにおける役割も面白かったですね。
また、本作で終盤以外で印象に残ったシーンといえば、里奈ルートで千年桜が散る場面でした。
あのルートにおける優美の立ち位置はかっこよすぎましたね。最後の場面も優美と(と丘沢)が締めくくる辺り、彼女が全部持っていったようなルートだったと感じました。
あと優美に限らずどのキャラもオナニーオナニーうるさかったです。
BGMはピアノ曲が中心となっており、芸術家と哲学的な思想を題材とした作風とマッチしていました。
個人的には『舞い上がる因果交流』や『月の眼球譚』。あとは明石のテーマである『バカはバカのごとくに現れる』が好きでした。
正直捨てる曲がないぐらいどの曲もハイレベルだったと思います。本作が高い評価を受けている要因のひとつだと思います。
総じて、評判に違わぬ神ゲーだったと思います。
かなり元ネタとなる書籍や詩編が多い作品であり、正直学のない自分には理解しかねる部分もありました。
しかし、全編を通して伏線と伏線回収のバランスが良く、テキストも読みやすくされていたので、そういった深い部分まで考察しない人間でもビジュアルノベルとして楽しめる作品だったと感じました。

本作『サクラノ詩』は延期に延期を重ねた末に発売されたというエピソードがあります。
全く知らなかったのですが、元々は2004年に発売される予定のゲームだったようです。それがまさか11年越しに発売されるとは。
ユーザーを10年以上待たせただけあるのかその完成度は折り紙付きであり、『萌えゲーアワード2015』大賞を受賞、今もなおエロゲ史に残る名作として語り継がれています。
ちなみに今年の11月に続編『サクラノ刻』が発売されると聞いたので急いで進めていたのですが、先日延期が発表されたのであまり意味はなかったです。
『サクラノ刻』も発売日が最初に決定した時期こそ遅かったのですが、製作者の方が2017年頃に発売したいと呟いてたようなので、ファンの方々はかなり長い期間待っていることになりますね。
延期した挙句に未完成のまま世に出た作品や、延期するだけして結局発売すらされない作品を自分はよく知っているので、それらと比較するとこのシリーズに対しては(年期も関係していると思いますが)ネガティブな感情はありませんでした。むしろ『サクラノ詩』は10年以上かけて作られた大作と考えるとスゴいなぁと思いました。
追記よりネタバレを踏まえた感想になります。
【好きなルート】
Ⅵ>Ⅴ>Ⅳ>雫>里奈>稟>真琴
【好きなヒロイン】
(中身)
香奈>優美>稟>真琴>雫>藍>里奈
(可愛さ)
優美>藍>真琴>稟>雫>里奈
ほぼ一本道のガチガチのシナリオゲーでこんなの書く必要あるのか? というのは疑問ですが。
本作のプレイ中は吹や千年桜のようなファンタジーな設定が出てくることから、keyのように「別れの感動」や「奇蹟」に重点を置いた泣きゲー的作品なのかと思っていましたが、そんなことは全くなかったです。
圭の死は残酷なほど唐突に突き付けられたものであり。中盤の里奈ルートではその奇蹟を「道理を捻じ曲げている」「幸せの裏には不幸がある」ものとして全否定してきましたからね。
本作の全てが詰め込まれていたのは、やはりⅤ章からⅥ章への流れでした。
Ⅴ章の主要人物の死という衝撃から、Ⅵ章では時系列が突然未来へ飛び。
本作は一体どのような終着点を迎えるのかと思っていましたが、それは道中からは全く想像できないものでした。
芸術の世界において天才的な才能を持っており、人間関係からも恵まれていた主人公。そんな男が到達した未来は独り身の非常勤講師というものであり、見ていて得も言われぬ感覚に襲われました。
しかし、直哉は決して圭の死を契機にやさぐれたというわけではなく。
この町の中で歩んでいくこと。生きていくこと。そういった人生の選択であり、それこそが『幸福』の形なのでした。
攻略対象のヒロイン以外もキャラが立っていて良かったです。
なんと言っても長山香奈さんが意外なキャラすぎましたね。正直稟ルートや里奈ルートでは憎まれ役の舞台装置モブにしか見えなかったのですが、彼女は彼女なりに独自の思想を持っていたことに驚かされました。
Ⅴでの彼女の台詞を聞いてると稟ルートでの行動も納得ではありましたし、物語の仕掛けとしても意外性がありました。
直哉達天才集団から一歩引いた凡人・才人だからこそ見える、芸術家としての在り方や美の定義。サブキャラクターとしては屈指の存在だと感じました。
主要ヒロインの中では優美が一番好きでした。ビジュアルもそうなのですが日常パートにおける役割も面白かったですね。
また、本作で終盤以外で印象に残ったシーンといえば、里奈ルートで千年桜が散る場面でした。
あのルートにおける優美の立ち位置はかっこよすぎましたね。最後の場面も優美と(と丘沢)が締めくくる辺り、彼女が全部持っていったようなルートだったと感じました。
あと優美に限らずどのキャラもオナニーオナニーうるさかったです。
BGMはピアノ曲が中心となっており、芸術家と哲学的な思想を題材とした作風とマッチしていました。
個人的には『舞い上がる因果交流』や『月の眼球譚』。あとは明石のテーマである『バカはバカのごとくに現れる』が好きでした。
正直捨てる曲がないぐらいどの曲もハイレベルだったと思います。本作が高い評価を受けている要因のひとつだと思います。
総じて、評判に違わぬ神ゲーだったと思います。
かなり元ネタとなる書籍や詩編が多い作品であり、正直学のない自分には理解しかねる部分もありました。
しかし、全編を通して伏線と伏線回収のバランスが良く、テキストも読みやすくされていたので、そういった深い部分まで考察しない人間でもビジュアルノベルとして楽しめる作品だったと感じました。