
四分間のタイムリープ

2010年にDS用ゲームソフトとして発売された、『ゴーストトリック』。名前が紛らわしいですが遊戯王のゴーストリックとは別物です。
自分は六年ほど前にこのゲームを一度クリアしているのですが、この度iOS版の配信が再開されたということで、購入して今一度プレイしてみようと考えました。
過去にプレイしたゲームというのは記憶が色褪せやすく、内容を忘れてしまうことはおろか、どのくらい面白かったかさえも忘れてしまうことがあります。
確かに面白かったという思い出はあるにせよ、今までにプレイしたゲームという括りで見た場合に、人によっては神格化してしまうこともあれば、評価を下げてしまうこともあると思います。
自分は割と後者寄りの考えになることが多く、ゴーストトリックは最近プレイした数多のエロゲと比較すると評価は落ちるかな……という考えでした。
実際に二周目をプレイしてみたところ、そんなことは全然なかったですね。
これまでにプレイした全てのゲームの中でも、トップクラスにシナリオの完成度が高かったと断言できます。本当に面白かった。
主人公が死亡した状態で物語が始まるという、異色のゲーム。
主人公は自分の記憶を失っており、何者だったかはおろか、何故死んだかすらも覚えていません。
そして主人公は授かった「他人の死の四分前に戻って運命を変える」というチート能力を駆使し、自身の記憶を探す旅に出ます。
見方次第ではタイムリープものになるのでしょうか。
逆転裁判シリーズで有名な巧舟が手がけたゲームということで、テキストの面白さとキャラクターのクセの強さも魅力のひとつですね。
終始笑いに溢れたテキストで進行するのはもちろんのこと、タクシューらしい皮肉や言い回しも健在です。
キャラクターはとにかくミサイルというキャラの人気が高いと思います。デザインの愛くるしさも相まって、今でもたくさんのゴーストトリックプレイヤーから、むしろ本編未プレイの方からも愛されているような根強い人気を誇ります。
ちなみにiOS版の操作性ですが、DS版と遜色なくプレイすることができました。
元より全てがタッチ操作で完結するゲームだったので、何も不自由がなかったです。やっぱりDSのゲームは移植がしやすそうです。
謎なのがアヤツルの操作が横文字になっていて見づらいことぐらいですかね。UIがカツカツだったとも思えないし、あれはなんなんだ……?
なんにせよ、昨今のゲームと比較しても遜色ない名作ということが再確認できて良かったです。
自分は基本的にゲームの二周目はプレイしないのですが、やってみるのも大事ですね。