
【ペルソナ5】感想
二ヶ月ほど前にクリアしたRPG、『ペルソナ5』の感想を書いていきたいと思います。
大体25000字ほどの文章となります。自分の手でしか添削ができてないので誤字脱字は多いと思いますがご容赦ください。

『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』のダウンロードコンテンツでジョーカーが参戦することが発表されたのがきっかけで、このゲームを購入しようと思い立ちました。
当然ペルソナシリーズは全くプレイしたことがなく、RPGであるということしか知りませんでした。
完全版である『ペルソナ5 ロイヤル』が今年の10月に発売されることは有名ですが、こういうゲームはモチベーションがある内にプレイした方が良いと思って、購入してしまいました。
決してペルソナ5ロイヤルの存在を知らなかったからではありません。本当です。嘘です。
なんとなくという軽い気持ちで手に取ったゲームでしたが、いざプレイしてみたらドハマりしてしまいました。
システム・シナリオ・キャラクター、全てがハイレベル。これまでにプレイしたRPGの中でも屈指の神ゲーでした。こんなに面白いゲームがあったとは、世界を知らなすぎました。
このゲームの評価はとても高く、2017年のファミ通のRPG総選挙では『ドラゴンクエストIII』や『クロノ・トリガー』などを抑えて一位に輝いていたらしいですね。
人によってはペルソナシリーズ最高傑作。それも納得できるほどの完成度だと感じました。
UIを含めたシステム面の雑感です。
なんだこのどうぶつの森みたいなゲームは。
RPGと聞いていたからドラクエやFFのように冒険しながらフィールドを探索する話かと思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。
主人公は前歴持ちで保護観察の身という特殊性はあるものの、学生としての他愛のない日常を過ごす時間が大半でした。
その日常をどう過ごすかは、プレイヤーの手に委ねられていました。例としては、本屋で買った本を電車の中で読んで知識をつける、放課後は友達や知り合いと過ごして仲を深める、夜は牛丼屋でアルバイトしてお金を稼ぐ。
他にもバッティングセンターや銭湯などのたくさんの施設があるので、選択肢は無限大でした。こんなのRPGでやることなんですかね。
いずれの選択も主人公や仲間の能力を上げるなど、ゲームを有利に進められることに直結する効果があります。限られた時間の中をどう過ごしていくか、計画的に考えさせられました。
それにしてもジョーカー君の毎日が充実しすぎて嫉妬します。
布団の中でスマホを見つめながら休日を無為に過ごすことのある自分にとっては考えさせられるものがありました。
このゲームをプレイ中に、コープは節制と運命と死神が最強という話を知人から聞いていたので、その三つを優先的に上げていました。特に節制と運命のおかげで自由行動の回数・効率が上がったので、初見ながらもコープは割と埋められたと思います。
しかし、流石に無駄な行動が多すぎたので、全てMAXにすることは叶いませんでした。塔と悪魔はLv3とかで終わってしまったと思います。無念。
「日常の裏に非日常がある」、というのがペルソナならではの世界観。らしいですね。
はじめに、ペルソナ5はボリュームが凄まじいゲームであり、クリアした時のプレイ時間は110時間にも昇りました。
各パレスもドラクエのダンジョンの三倍ぐらい長かったです。当然雑魚敵との戦闘も何十回もすることになります。
しかし、それだけ長いこのゲームを最後までプレイしてもなお、戦闘に飽きることはありませんでした。
理由
・BGM『Last Surprise』がかっこいいから
・仲間の戦闘ボイスがかっこいいから
・仲間の戦闘モーションがかっこいいから
・ダウン確定演出のカットインがかっこいいから
・総攻撃する前に出るカットインがかっこいいから
・総攻撃でトドメ刺した時のカットインがかっこいいから

全てがオシャレすぎてずるかったです。おかげで本来ならストレスになるはずの雑魚戦すら永遠に楽しいという。
戦闘の難易度の塩梅も良かったです。
まず、このゲームはダンジョンの中に回復ポイントは一切ありません。SP回復アイテムもとても希少なので、なるべく魔法攻撃を使わずに進むことが余儀なくされます。
しかし、だからと言って通常攻撃で一体ずつ倒していけばいいというわけではありません。このゲームは雑魚敵一体一体が馬鹿みたいに強いので、ペルソナ縛りで戦っていると死ぬほど苦戦します。
特に攻撃力がこちらに匹敵するぐらい高く、下手したら全快の状態で戦っても仲間が一人殺されるぐらいの事態は起きてしまいます。通常攻撃だけで戦うのは縛りプレイの領域です。
そこで重要になるのが、先制攻撃と1MOREというシステム。
先制攻撃はその名の通り、1ターンだけ速に関わらず仲間全員が敵より速く動けるようになる仕様です。
これはフィールド上で敵に見つからずに背後から攻撃できた時に発生します。シンボルエンカウントを導入しているRPGにはありがちなやつですね。
敵に見つからずに攻撃できた時にしか発生しないというのがポイントです。フィールド上では自分の攻撃よりも敵の攻撃の判定の方が明らかに強いので、普通に真正面から殴り合ってしまうと逆に敵に先制攻撃されてしまいます。
ですからカバーなどのアクションを駆使しながら、怪盗らしく上手く背後から忍び寄って攻撃する必要があります。正体を見せろ!
1MOREは他のRPGでは見かけない、ペルソナ独自のシステムです。
弱点を突いた時・物理攻撃でクリティカルを出した時に敵がダウンという状態になるのですが、このダウンが発生するともう一回行動することができます。
この1MOREはダウンを発生させる度に起こるので、うまくやればずっと俺のターン……というわけには行きませんが、敵の数だけ俺のターンすることが可能です。
物理攻撃でクリティカルが出るかどうかは運ゲーですが、弱点を突いた場合は100%ダウンさせることができます。ですから戦闘では敵の弱点を予測して攻撃することが非常に強力かつ重要です。
そして敵全員をダウンさせることに成功すれば、全体に大ダメージを与えることのできる総攻撃というコマンドを選択することができます。
これがとてつもなく爽快。△ボタンひとつでビシッと決められます。

まとめると、戦闘は必ず先制攻撃から入るようにして、敵の弱点を突きながらダウンを狙い、総攻撃でフィニッシュするのが基本となっています。
ボタンぽちぽちしてるだけでは絶対に攻略できませんが、しっかり戦略を立ててやれば低レベルでも進むことができます。
ペルソナ5はストーリーやキャラクターの完成度も高かったですが、何よりも素晴らしいと思ったのがこの戦闘システムでした。
システム面の話はこの辺りにして、ストーリーとキャラクターの感想に移りたいと思います。
以下はシナリオの核心に遠慮なく触れまくった文章となるので、未プレイの方はこちらへどうぞ。(ダイマ)
少年少女の"反逆"が描かれる、ペルソナ5のストーリー。
各パレス毎に焦点を当てて書いていきたいと思います。
カモシダ・パレスは最高に面白かったパレスでした。
本作のボスは後半に行くに連れて悪事の規模が大きくなるので、獅童が最も巨悪だったのは間違いありません。
しかし、一番「こんにゃろー!!!」と思わされたのはどう考えても鴨志田でした。
斑目以降のターゲットは、主人公達が怪盗団の名を売るという目標の下に自ら狙いに行ったケースが多かったですが、コイツの場合は別でした。
むしろ絡んできたのは鴨志田の方です。主人公も竜司も杏も、こいつのせいで学校での立場をなくしてしまいました。
挙句の果てには志帆の自殺未遂。主人公達にやったことやパレス内で得た事実だけでもキツかったのに……こんなのここまでする必要あるのかと思わされます。
何よりも「どうにかしなければいけない」と感じさせられたボスだったと思います。
ここまで印象付けられたのは積み重ねが多かったこともあるのですが、予告上送付後からパレスボス撃破までの数多くある演出をこの目で見たのが初めてだったというのもあります。
シャドウの言葉と共に警戒度が99%になり、パレスに突入。そして流れる『Life Will Change』。ペルソナ5を代表する人気曲ですね。
完全初見プレイだったので、このまま何事もなくオタカラを頂いて終わりという可能性も普通にあると思っていました。やはり直接対決は避けては通れなかったですね。
パレスボスであるカモシダ・アスモデウス・スグルのデザインは、この上なく醜悪すぎて好きです。ここまで欲望の塊を具現化したようなモンスターいないですよね。
大ボス戦用の曲である『Blooming Villain』も名曲です。これが本作で一番好きな曲でした。(スマブラにも収録して欲しかった。)
自分の中で最も盛り上がったのはトロフィー破壊後のHOLD UPの流れでした。
包囲なんて雑魚戦でしか見れないと思っていたら、ボス戦でもやってくれるとは。こういうゲームでしか描けないような演出がとても好きなんですよね。

「俺様はカモシダなんだぞ!」に対するジョーカーの「知ってる」「それがどうした」「後にしてくれ」の三択も最高にかっこいい。あれだけ好き放題していた王様気取りの男を、ようやくここまで追い詰められたと実感できますね。
モルガナの台詞から自動的に総攻撃に移行するのも熱すぎました。
とにかく鴨志田戦が良い意味でピークだったんですよね。序盤からインパクト大のボスキャラとの対決が繰り広げられたので、鴨志田撃破後は「これ以上面白いゲームあんのか?」という気持ちにさせられました。
カモシダ・パレスがなかったらこのゲームにここまで引き込まれることもなかったと思います。
祐介加入章ですね。
自分達のやってることは本当に正しいのか、本当に人を幸せにしているのか。この問題提起はシナリオ終盤まで続くことになる、いわばペルソナ5のテーマのひとつです。
杏殿が一肌脱ぐシーンは色んな意味で必見でした。
この章のキーとなっているのは「サユリ」というひとつの絵画。
この絵に描かれている女性が祐介の母親で、その腕には赤ん坊の祐介が抱かれていたという真実。
点と点が綺麗に繋がったような、気持ちの良い伏線回収でした。これが明らかになるのがパレスボス戦の前後でしたから、もうテンション上がりまくりです。
ボスが一番強かったのはここでした。何が辛いって本体が四体いるので、実質1ターン4回行動してくるからです。
おまけに専用技『美しき日本画の世界』で全属性弱点にしてくるので、1MOREで更に行動回数を増やしてくることもありました。全体攻撃も存分に使用してきます。
スカルの『暴れまくり』を使えば楽に攻略できるらしいですが、生憎挑戦時のパーティはジョーカー・モルガナ・パンサー・フォックス。いや……シチュエーション的に普通フォックス入れたいし、役割が被るスカルはベンチにしたくなりますよね。
ギリギリでしたが二回以上復活させることなく撃破できました。
二回復活されると特別な指示が発生するらしいですね。それはそれで見てみたかったです。
斑目は鴨志田と比べるとインパクトは落ちるものの、許されてはいけない悪人であるという気持ちにはさせられました。
やってることは祐介を洗脳してるに等しいですからね。まだ贋作の真相が明らかになっていない段階から、祐介ー!目を覚ませー!と叫びたくて仕方がなかったです。
加えて直接的ではないにしろ、祐介の母親を手にかけたことまで最終的にはカミングアウトされます。そりゃ許してやる理由が全て露と消えますよね。

しかし、形はどうあれ斑目は、祐介の育ての親であったことは事実です。
この斑目と祐介の確執は、祐介コープのエピソードを以って初めて完結するでしょう。斑目がどうしようもないクズだったことは間違いありませんが、そんな奴でも祐介にとっては確かに"先生"だったのかもしれません。
怪盗団の次なるターゲットは、警察も手を焼いていたという『本物』。

次は双葉か春辺りが仲間になるのかなぁなんて思ってましたが、まさかの生徒会長加入です。
詳しくは後述しますが、マコちゃんが仲間になることは、ペルソナ覚醒するその時まで知りませんでした。パレスに付いてきた辺りでまさかとは思ってましたが……。
道中で一番苦戦したのはこのパレスでした。
祝福弱点のシャドウや、そもそも弱点が存在しないシャドウが出てきます。祝福属性とか持ってないんですが……エンジェルを捕獲しろって話なんでしょうけど。
中でも『オニ』とかいう奴がこの世で一番強いシャドウでした。弱点ない上に物理耐性ありってマジですか。
スカルやフォックスの物理攻撃でゴリ押しすることもできないので、魔法で削って倒すしかありません。MP回復手段が限られてるこのゲームでは厄介極まりない敵でした。
道中はとてもきつかったですが、ボスは大したことなかったです。全体を恐怖状態にする『フィアー・ガス』だけが事故のもとだったでしょうか。
目玉である『大怪球マーチ』は凌ぐ方法がたくさんある上にしばらく攻撃してこなくなるので、サービス行動に近かったです。難易度が上がれば印象も変わるのかもしれませんが。
金城はほぼ唯一と言っていい、主人公達とは何の因縁もないボスとなります。それもそのはずで、「とにかく悪者をやっつけて怪盗団を有名にしたい!」という思いからターゲットにされた奴です。
そういう意味で印象の薄いボスになってしまいましたが、よくよく考えてみれば実際やってることは死ぬほどえげつないんですよね。なにしろ目を付けられた瞬間有無を言わさず金を搾り取られます。家族も含めて。
獅童は主人公に怪我させられなければ因縁を付けることもなかったと思われますが、金城の場合はただ目の前に現れただけである学生達の人生を終わらせに来たので、性質が悪すぎました。(もちろん獅童も獅童で性質悪いところはあるのですが。)
それでも、つい同情してしまうような過去があったり、パレスボス戦では唐突にHip-hopになったりするので、なんだかんだで憎めない印象は付いてしまいましたね。
バットエンドの後味の悪さは必見です。薬漬けになるマコちゃん;;
あのゴシュジンに娘がいたんですね……。
悪者をやっつける為の戦いではなく、人を救う為の戦いとなるので、他のパレスとは毛色が異なります。
親子の話には弱いので感動しまくりでした。育ての親としてはろくでなしだった斑目が登場した後というのもあって、惣治郎の温かさが際立ちます。
ここからは武見さんから『貼る大気孔』というチートアイテムを頂いたので、一気にヌルゲーになりました。以降全てのパレスを一日で片付けられました。
SP回復手段が限られている前提でのバランス調整がされていたと思うので、そりゃ毎ターンSP7回復する装備をしていたら別ゲーになりますよね。自重するべきだったかもしれません。
敵シャドウの中では弱点のない『アヌビス』だけは強敵でしたね。なんとかフォックスにバトンタッチするのを狙って倒してました。
最後はシャドウ双葉と直接対決する流れかと思いきや、そのシャドウ双葉が随分と協力的だったので違いました。
代わりにボスとして立ちはだかったのは、双葉の心に巣食っていた怪物でした。これまでのパレスボスも巨大だったものの、今回はいくらなんでもでかすぎる。規模が段違いでした。
苦戦する怪盗団の前に颯爽と双葉が登場!
って、パーティには入らないんか~い。なんか念動属性とか得意そうな雰囲気がありましたが、まさかのアドバイザー専キャラでした。
支援特化のペルソナ使いは前々作から存在していたようなので、シリーズファンの方からしてみれば常識だったと思いますが。

かっこよすぎるカット。
フタバ・パレスは他のパレスとは違うところが多すぎました。心を盗むって意味合いがたくさんありますね。
ペルソナ5は全編を通してクズみたいな大人と戦っていく作品なので、序盤から終盤までずっと人間の醜さがクローズアップされていきます。その中でも斑目と奥村と獅童は誰かしらのお父さんキャラですから、親でもとんでもない奴がいるんだなという気持ちにさせられました。
しかし、このフタバ・パレスだけはそれらとは対照的に、家族の温かさや優しさに触れていたパレスだったと思います。
怪盗団は半ば自己顕示欲のような理由でターゲットの心を盗むことが多かったですが、フタバ・パレスは純粋に少女一人の心を救いにいったということで、後味がとても良かったです。
作中の中盤では「怪盗団のやっていることは洗脳と変わらない」と言及されることがあり、自分達の行動の正邪に疑問を抱くメンバーも多かったです。しかし、怪盗団の行動が無駄ではないということの答えが、このパレスには詰まっていたと思います。
モルガナがいじけ始め、美少女怪盗春ちゃんが加入します。
今回は春の加入章でしたが、どちらかといえば掘り下げられたのは春よりもモルガナでしたね。
パレスボス戦で「オマエの提案は、ハナから取引になっちゃいねえのさ!」という台詞から『Blooming Villain』が流れるのかっこよすぎです。

終盤のダンジョンに相応しく、パレス内はとても入り組んでいました。
エレベーターを行ったりきたりし、宇宙空間に駆り出されたりと、冒険してる感は異常でした。情報を元にして特定の人物が誰なのかを当てるのは、推理ゲームっぽくて面白かったですね。
パレスボス戦。ブラック企業のお偉いさんらしく自分は後ろで見物をするのみであり、社員ロボを召喚して襲わせてきます。性格出てますね。
また、今回のボス戦では時間制限がありました。コマンド選択中やアナライズをしている画面でも、容赦なく時間が経過するのだから焦ります。
実際のところ、余程のことがない限りは30分は過ぎなさそうです。何度か長考していましたが15分ぐらい余りました。
奥村は仲間キャラの父親なだけあって、他のパレスボスよりはややマイルドな描かれ方をしていると感じました。
一部では「合理的な分リアルブラック企業よりマシなのでは」なんて言われている始末。尤も廃人化ビジネスに手染めてる人間がマシなわけないと思いますが……。
というかマイルドというよりは印象が薄いという方が正しいかもしれませんね。斑目のようにコープで掘り下げられたということもなかったので。
しかし、怪盗団のターゲットの中では最終的に死亡してしまった唯一の人間となったので、物語上で重要な役割を果たしていたことは言うまでもありません。
夢の国で打ち上げ中にこんなことが起こるとは、あまりにも絶望的でした。春なんか普通だったら双葉みたいに塞ぎ込んでパレス持ちになってしまってもおかしくないですよこれ……。
希望から一転、絶望に叩き落された怪盗団。次なるターゲットはなんと、新島冴。
まさかコープを開設している相手の心を盗むことになるとは。これまでの描写から冴さんが悪人だと思ったことはなかったので、この展開は意外でした。
今回のパレスから明智が仲間になりました。天狗みたいな怪盗衣装がちょっと面白いですね。
冴さんはパレスのイメージが娯楽施設であるカジノだったり、シャドウのビジュアルが色々とアレだったりしたので、なんだかネタキャラっぽい印象が付いてきました。
コープを開設する度に彼女の取り調べシーンが挟まるので、ネットでは「どうなのオバサン」とか言われてるらしいです。あの開設イベント自体は好きなんですけどね。あの主人公の何気ない交友関係が怪盗団の活動に繋がってる感じが。

今回はいつもメインアタッカーとして活躍して貰ってるおイナリには休んでもらって、クロウを連れていきました。
終盤に参戦するキャラなだけあってか、全てが高性能でした。仮にいのちのたねみたいなアイテムがこのゲームにあったら彼に投与しまくっていました。
シナリオ的に熱かったのはカモシダ・パレスでしたが、攻略が楽しかったのはこのパレスでした。
カジノをモチーフとしたパレスということで、ギミックがとても面白かったです。ただひたすらにシャドウを倒して道を進んでいくだけでなく、ギャンブルを操作してイカサマをやり返したり、ジョーカー一人で戦ったりと、色んなことをさせられました。
パレスボス戦も開幕からヘンテコでしたね。
主人公にイカサマを見破られたあとは変身。変身後はシャドウみたいになってしまいます。いやシャドウなのですが。
『ヒートライザ』や『ガトリング砲』など、これまでのボスが使ってこなかったような強力なスキルを使ってきます。
しかし、所詮は一ターンに一回しか行動してこない敵なので、実際のところ他のパレスボスと比べるとヌルいのかもしれません。意外とあっさり倒せました。
彼女もどうしようもない巨悪というわけではないので、他のパレスボスと比べればどう考えても善寄りの人間だと思います。
ただ、性質の悪さで言えば屈指ですよね。有罪を勝ち取るためなら手段は選ばないという、どこぞの裁判ゲームに出てきそうな検事です。
正義の為なら何でもする……というか自分のやること全てが正義だと思っている人間です。絶対お近付きにはなりたくないですよ。
冴さんが裁判所を勝負の場と解釈しているのは納得できたのですが、その勝負のイメージが娯楽施設であるカジノというのは、なんだか不思議ですね。まるで裁判での勝負をゲームとかギャンブルだと思っているみたいです。
しかし、そのカジノが不正まみれであり、全て彼女が勝つように仕組まれていることを考慮すれば、違和感のないことなのかもしれません。冴さんはいくらイカサマをしようとも、あくまで決められたルールには則って対決しているというのが、パレスボス戦の『ルーレットタイム』という技からも伺えました。
加えて、新島冴が検察官として審理にかける相手は、彼女にとっては自分が出世する為の糧でしかない。いわば葱を背負ってやってきた鴨なので、イカサマカジノの客というのは言い得て妙でした。

パレスボス戦後はプロローグのシーンの再現となりました。これは熱い。
最初このゲームを始めた時は「主人公が見てる夢か?」とか思っていたのですが、ようやく繋がりましたね。憎い演出です。
プロローグから匂わされていた裏切り者の存在と、ジョーカーの死亡。
うーん……明智がまさか裏切り者だったとは。真犯人にこのスマホを見せて欲しいと冴さんに言う辺りで、ようやく気づくことができました。
彼がスマブラに登場していなかったのは、シナリオ終盤に仲間になる系のキャラクターだからネタバレを防ぐ意図があったからだと思っていました。単純に明智は怪盗団の一員ではなかったから、だったんですね。
正直なところ、明智以外に裏切り者がいたとしたらどっかでネタバレを踏んでいるはずなので、「仲間に売られた」という言葉が本当ならばこいつのせいなんだろうなとは感じていました。
「仲間の一人が実は黒幕と繋がっているスパイだった」というのは目立つ仕掛けであり、シナリオそっちのけで一人歩きがしやすいです。仮に竜司や杏が裏切り者だったら、スマブラ配信で彼らが喋る度にコメント欄とかで書き込まれてもおかしくないと思いました。
しかし、プロローグの仲間に売られた発言はすっかり忘れていた(というか真実だという確証がなかった)というのもあって、別に明智のことはほとんど疑ってませんでした。リアル人間パラメータが低いのでパンケーキの伏線にも一ミリも気づけなかったです。
こういう過去がわからないまま仲間になった優しいキャラとは時間をかけてわかりあっていく、アツい展開が用意されているものだと思っていました。まだ主人公達は明智のことをそこまで理解できてないというのに、こんな本性を剥きだしすることになるとは。理解できていないからこそ、だったのかもしれませんが。

とても悪い顔をしています。本性を現した瞬間顔グラが変わるのはいいですね。
そして、主人公が明智に銃殺されて死んでしまいます。
バットエンドに突入したか、ここから謎のパワーで生き返るのか。色々考えられましたが、実は死んでいなかったというオチでした。
怪盗団の策が明智の策を上回ったという形になりました。ニイジマ・パレス突入前のイベントで変な白いもやもやが出ていたことがありましたが、あれがここに繋がっていたとは……。
パレスに引きずり込んで窮地を脱するというのは、自分達の能力を利用していて面白かったですね。
スマホや冴さんを利用するなども天才的だったのですが、何よりも「まともに検死されない」ということまで計算していたのだからすごすぎました。ある意味では黒幕や明智の行動が仇になったのでしょうか。
いよいよ全ての黒幕である獅童との対決となります。
序盤に出てきた「舵取り」ってワードが伏線になっている辺りは、流石このゲームです。パレスBGMも良かったですね。
本作の登場人物の中では最も心の闇が深いと言うべき獅童。彼の持つパレスは断トツで規模が大きかったです。
上の方では貼る大気孔は自重するべきだったなんて書いていましたが、このパレスではむしろ使わないとめちゃめちゃしんどそうですね。ルート確保までは他のパレスの倍近く長く、雑魚敵が強い上に中ボスとの戦闘も多いです。SP回復なしではクリアに1000日ぐらいかかりそうな勢いでした。
そして、獅童との対決の直前に主人公達が迎えたのが、明智吾郎との最終決戦です。
ペルソナ5は中ボス戦前に毎回戦闘に入るか確認してくれる心優しいゲームでしたが、明智戦だけは別でした。完全に不意打ちなので、回復ができてないと痛い目を見ます。
正直難易度よりもイベントの方が強烈に印象に残っているわけですが……。
明智との死闘を終えた怪盗団は、獅童への――日本への予告状を送ります。

「その前に、我々がこの国を頂戴する」

「いいだろう。捻り潰してやる」
すっかり『Wake Up, Get Up, Get Out There』といえばこのムービーというイメージが根付いてしまいました。
獅童との戦闘は二連戦。形態変化も全部含めれば五連戦ですかね。苦しい戦いでした。
物理攻撃を連打してくることが多かったこれまでのパレスボスと比べると、スキルのレパートリーが豊富でした。的確にこちらの弱点を突いて1MOREしてきたり、『デクンダ』という凍てつく波動のようなスキルでバフを解除してきたり、シナリオの節目に相応しい強敵だったと思います。
唯一味方を一人死亡させてしまったボス戦でした。たぶん通話しながらやってたから集中力が切れてたんですけど(言い訳)
新戦闘曲である『Rivers In the Desert』も流れます。後の聖杯戦や裏ボス戦でも流れたりしますが、やはり獅童戦BGMという印象がとても強いです。
主人公にとってはこの上なく因縁のある相手との決戦ということで、非常に歌詞の熱い曲でした。
言うまでもなく因縁がめちゃくちゃある相手なのですが、蓋を開けてみれば案外小物だったのかな、という印象でした。
なにしろ彼がここまで登り詰められた理由は全て明智の能力のおかげです。確かに徹底的なまでの非道さはありましたが、主人公との一件については非道さというよりは「すぐ怒っちゃうヒト」というイメージの方が先行してしまうので、評価できるかと言われると……。
戦闘突入時の「邪魔者は消す。今まで通りだ」って台詞は大物感があってめちゃめちゃ好きなんですよね。池田秀一ボイスがなかったら小悪党で済まされていたのかもしれませんが。
せっかく若葉の研究を盗んだのですから、自分のパレスに干渉してくるぐらいのことはやってくると思っていました。オタカラ盗んだ後とかこの男がこのまま終わるはずないやろとか思っていたのですが、普通に改心していたのでちょっとがっかりでした。
まあ、結局獅童もラスボスと比べてしまえば単なるヒューマンでしかありませんから、どうしても格は落ちてしまうのかな……。
獅童を倒してめでたしめでたし。というわけにはいきませんでしたね。
ここからのシナリオの展開にはこれまでと雰囲気の差異がありすぎて、物凄く戸惑いました。
一言で言うとインフレしすぎなんですよね。敵の規模も。主人公達の強さも。
世界を牛耳ろうとしている悪党を打ち倒してシナリオも終幕かと思いきや、その後にまさか真正面から神様を相手にすることになるとは思いませんでした。
物語上では紛れもなく黒幕であったはずの獅童が、あんなにしおらしくなってるんですよね。確かにイゴールやメメントスなどの存在は超常的ではありましたが、ここにきて話の風呂敷を広げてくるなんて……。
イゴールが偽者で、双子の看守は仮の姿ということが明かされました。
こんな身近なところに黒幕がいたんですね。イゴールが偽者とかわかるわけないという感じなのですが、ペルソナ4に登場した個体とは声が違うので、シリーズファンの方は最初から違和感を持っていたそうです。
双子の看守の真の姿は人気が高く、人気投票でも上位でした。このロリコンどもめ。
意外な展開に最初は面食らいましたが、実際のところペルソナ5の全てがここに詰まっていたと言っても過言ではない、最終シナリオに相応しい結末でした。
ゲーム中、ロード画面右下に出てくる大衆の怪盗チャンネルへの書き込みは、いずれも匿名で責任感のないものばかりです。
「怪盗はすごい!かっこいい!」の次は「怪盗は人殺しだった!許せない!」と、自分たちでロクに調べもせずに自分たちが面白いと思える真実に飛びついているだけであり、とにかく騒げる理由を見つけたいだけでした。
インターネットに踊らされて、世間の風潮に流されて、くだらないことを言いたいだけの連中です。何も考えていません。
自分たちの手で何かを選択することがなく、世間の言葉に支配されている大衆。ヤルダバオトの言う「大衆は支配されることを望んでいる」とはそれを意味していました。
怪盗団はそんな大衆とは対極を成していました。
主人公達はいずれも居場所を失ってしまったという過去があり、現実のレールからは外れてしまった少年達です。
しかし、彼らは怪盗団というコミュニティを築いて、世界が裁けないものを自分達の手で裁くと、戦い続けていました。彼らはこの世の誰よりも世界に"反逆"し、自らの手で道を選択して行動していました。

怪盗団の存在は、いわば大衆のアンチテーゼ。
トリックスターとしての彼らの最後のターゲットは他でもない、世界中の人間の心でした。
ラスボス戦はジョーカー・モナ・フォックス・クイーンという、好きなキャラ詰め込んだだけ編成で挑みました。
今思えば回復役が二人入っている編成だったので、安定はしましたが火力不足でしたね。フォックスもそこまで火力の出せるキャラではないですし。
正直このゲームって仲間がみんな強いですし、足りない部分はジョーカーがいくらでも穴埋めできちゃうところはあるので、どんな編成にしようがなんとかなるところはあると思いますが。
どこぞの七英雄のようにターン経過毎に行動回数が増える上に、専用の状態異常攻撃を放ってくるので、ラスボスに相応しい強敵でした。
はじめにクイーンが色欲の大罪で色ボケさせられて笑いました。何を妄想してたんですかね……。魅了の状態異常かと思ったけどただの行動不能で助かりました。
いくら力を付けてきた怪盗団とはいえど、ペルソナ能力は所詮は与えられた力。神そのものには敵いませんでした。
しかし、主人公達の武器はもはや神から与えられた力だけではありませんでした。

彼らの行動が、ついに大衆を動かしました。何も無駄ではなかったんですね。
怪盗団を応援するような声は怪チャン支持率が高い時代に腐るほどありましたが、それらは全て流行に流されて目に見えないものを騒ぎ立てていただけのこと。怪盗団が真の意味で支持されたのは、初めてのことだったと思います。
そしてジョーカーが顕現させたのは、超巨大ペルソナ『サタナエル』。

トリックスターに相応しい、最高の始末。
最後に訪れたのは、自身の使命を全うしたモルガナとの別れ。
「世界に終わりなんてない。世界は君達の中にあるんだ」
何もインターネットに書いてあるようなことだけが、身近な人間から高圧的に言われたことだけが、世界の全てではありません。
世界は自分達の手で広げていくもの。それを証明してくれたのが何者にも支配されず、神に反逆する意志を持った彼らでした。
音楽も非常に評価が高い作品です。
ペルソナ5の音楽ではメロディーの共有は基本的にしないという方針のようです。それでこの曲数って物凄いですね。
個人的に好きな曲TOP5をリストアップさせていただきます。
・『Blooming Villain』
・『Last Surprise』
・『Life Will Change』
・『Our Beginning』
・『Beneath the Mask』
一番好きなのは『Blooming Villain』でした。
咲き誇る悪。
ペルソナ5の山場はやはりパレスボス戦なんですよね。それを盛り上げるのに一役どころか百役買っていたような曲でした。
スマブラでも流したかったです。
『Last Surprise』はこのゲームの戦闘が飽きなかった理由の一端を担っていた曲でした。ついサビのところで総攻撃フィニッシュを決めたくなるという人間の心理はあまりにも有名です。
『Life Will Change』も説明不要の人気曲ですね。スマブラでも流したかったです(二回目)
『Our Beginning』は曲名が天才すぎました。
主人公達の怪盗団としての活動はここで終わってしまうものの、何者の干渉も受けなくなったこの時こそが、真の意味での始まりなんですよね。
なお、この記事を書く時はずっと『Beneath the Mask』を流していました。
とてもリラックスできます。コーヒーを飲みながら聴いたりするともっといいですね。ルブランを感じられます。
たくさんのキャラクターが登場する本作ですが、怪盗団の仲間達に絞って印象を書いていきたいと思います。
性能評価的なのも微妙に書いていますが、二週目以降のやりこみプレイはしていないので、最終的にLv99カンストした場合の強さについては考慮しないものとします。わからないので!

名前設定はアニメ通りの「雨宮 蓮」でプレイしました。そもそもペルソナ5にアニメがあることすら知らない情弱だったので、名前入力画面で困って「ペルソナ5 主人公 名前」でググったのは内緒です。
人呼んで屋根裏に住んでるゴミ。このレッテル貼られたの完全に惣治郎のせいだったので笑ってしまいました。
その実力はオールラウンダーを通り越してオールマイティ。
ペルソナチェンジで幅広く立ち回れるだけでなく、パラメータもずば抜けて高くなります。全ての仲間の上位互換である性能を持っていることは揺るがなそうです。
何をさせるにもプレイヤーの自由なので、使い方は人によって異なりそうです。
自分の場合は『タルンダ』や『ラクンダ』をかける補助役として使っていましたが、突き詰めればパーティ内で最も火力を出すことができるキャラクターなので、最終的にはアタッカーとして使うのがベストになるようです。
『タルンダ』『ラクンダ』なんて律儀にかけてないで、『ランダマイザ』をさっさと覚えとけば困ることはなかったのでしょうね。『ランダマイザ』なんて技の存在を知ったのはクリア後に攻略wikiを眺めてからでした。
このゲームは仲間がたくさんいるのでどんな編成にするかは悩ましいですが、彼がいるおかげでどんな編成にしてもバランスが良くなるみたいなところはあるかもしれません。

常に主人公にひっついて行動してくれていたので、竜司より相棒してますよね。
単なるマスコットキャラかと思いきや、オクムラ・パレス編でしっかり掘り下げられて良かったです。こいつらの代わりなんていない、という台詞がイケメンすぎでした。
中盤以降は元はシャドウであることを匂わせるような描写が多々ありましたが、そんなことはなかったです。……が、「彼女」によって創られた存在ではありました。
つまり、人間ではないという事実は変わりませんでした。あんなに人間になりたがっていたのに;;
ラスボス戦後のお別れのところでは泣きました。その後普通に戻ってきたけど。
戦闘では所謂僧侶キャラでした。仲間の中では誰よりも多彩な回復スキルを、誰よりも早いレベルで習得してくれるので、最強の回復要員として怪盗団を支えてくれます。
また、魔がパンサーに次いで高い上に、『ブースタ系スキル』もしっかり覚えてくれるので、回復・サポートだけでなく攻撃面でも大いに貢献できます。なんなら必殺の襟巻を装備させれば雑魚戦でのメインアタッカーと化します。
そして終盤ではチート級の回復スキルである、『メシアライザー』を習得します。仲間内で覚えられるのはモナだけであり、これが彼の一番のアイデンティティとなっていると思います。
弱点は耐久面の圧倒的な脆さです。
HPも耐も怪盗団の中では堂々のワースト1位。高難易度だと敵の攻撃一発でお陀仏になってしまいそうです。
死んだ仲間を復活させるのがモナの役割のひとつだというのに、最も死ぬ可能性が高いのは彼自身なんですよね。パーティの生存を一番左右しているキャラだと思います。
全体バフの有無や安定感からクイーンの方が若干使いやすい感じはありますが、敵の攻撃が痛烈な戦闘では『メシアライザー』は必須級のスキルですから、ロイヤルでもお呼びにかかる場面はありそうです。
パーティメンバーの中では一番好きなキャラになりました。見た目が愛くるしすぎるので。
新しいものにすぐ影響されるオタクなので、クリア後にPSstoreでモルガナのアバター画像を衝動買いしました。

CV宮野のキャラクターは他作品でも何度か目にしましたが、その中でも竜司役は物凄くハマっている印象でした。声合いすぎでは。
所謂相棒ポジションのキャラクターなのですが、仲間達からはバカバカ言われまくっていて、かなり蔑ろにされまくっています。
ペルソナ4の同じような役割の男キャラ達と比べた場合、普段はエロいことばっか言ってるけど実際は頭が回るとか、口は悪いけど締めるところは締めてくれるとか、頼れる描写があまりなかったのがちょっと残念でした。
しかし、竜司が主人公に対して寄せている絶対的な信頼は本物なんですよね。例のムービーでの「なんてな」などが顕著な例です。
獅童戦突入前の「うちのリーダーが世話になった礼だ!」もとてもカッコよかったです。ビビりっぽい一面がなくはない彼だからこそ映えました。
性能としては典型的な戦士タイプの仲間ですね。元陸上部なのに速が低いのが意外でしたが、怪我をしているので仕方ないでしょうか。チンピラみたいな戦闘モーションが好きです。
戦士タイプというと足が遅くて使いにくいイメージもあるかもしれませんが、スカルの戦闘力はかなり高めだと感じました。そもそもそこまで行動順が重要になるゲームでもないですからね。
数多くの優秀な物理スキルを習得する竜司ですが、中でも特筆すべきは何と言っても敵全体に3~4回小ダメージを与えるスキル、『電光石火』。
序盤に覚えるスキルの癖に終盤まで余裕で使えますよねこれ。初見で弱点の分からないシャドウをスカルの『電光石火』で粉砕していく快感は一入でした。
仲間の中で唯一『チャージ』を習得できるのもポイントであり、ボス戦ではパーティ内でもトップクラスの火力を叩き出してくれる頼れるアタッカーとなってくれます。
そしてボス戦必須スキルとも言うべき『マハタルカジャ』まで使えてしまいます。脳筋かと思いきやこんなスキルまで習得できるのがずるいです。
HP・耐もパーティ内ではずば抜けて高いので、体力がゴリゴリ減っていく物理スキルを使うリスクが軽減されています。というかこういう戦士キャラって普通のRPGだと魔法攻撃には弱かったりするのですが、むしろ魔法攻撃にも耐性ありありなんですよね。
ということで、怪盗団の切り込み隊長に相応しい強さを持っている仲間だと感じました。切り込み隊長なのに行動順がいつも最後になるのは内緒。
物理に耐性を持っているシャドウに対してはやることがなくなること、速が低いせいで命中率に難があるのが弱点でしょうか。前者は一芸特化キャラ皆が持つ悩みですね。

怪盗団に女性メンバーは多いですが、その中でも杏はお色気担当なのでしょうか。アニメーションムービーではやたらと強調されていました。
モルガナは杏殿にぞっこんラブだし、竜司も鼻の下を伸ばしまくっていました。実際のところ女性キャラの中では一番人気が高いのでしょうか。Q2の人気投票を見る限りでは。
杏殿は読者モデルという職業と派手な見た目とは裏腹に、自己評価は低かったという印象です。
作中では何かと自分を追い詰めてしまいがちでした。主人公や竜司以上に鴨志田から強い干渉を受けていた上に、親友の自殺未遂という事件もあったので、追い込まれてしまうのは仕方がなかったのですが。
しかし、自己評価が低いといっても杏のその志は非常に高く、とどまる所を知らないということがコープイベントでは語られました。
彼女は自分を慕ってくれている人達を笑顔にする為にも、本当の意味でのモデルとなること、モデルで天下を取ってやるということを約束しました。しばしば「強くなりたい」という旨の言葉が杏の口からは語られましたが、彼女は初めから強い人間だったのかもしれません。
こちらは典型的な魔法使いタイプのキャラです。初期パーティの仲間が戦士・魔法使い・僧侶って物凄くバランス良いですね……。
クイーンやノワールと違って力が中途半端に伸びない、良い意味で尖ったステータスをしているので、魔法攻撃で高い火力を出すことができます。
『アギ』系スキルによる高い殲滅力のほか、『タルンダ』を覚えてくれるのも大きいですね。一度かけるだけでパーティの被ダメージを大幅に抑えてくれるので、ボス戦では重要スキルになると思います。主人公が『ランダマイザ』を習得するまではずっとお世話になるんじゃないでしょうか。
また、対象は味方一体のみですが回復も使うことができるので、クイーン加入前は特に役に立ちます。控えに置いといてもしっかりパーティに貢献してくれますね。
痒いところに手が届く系のスキルが多い反面、終盤はお役御免になりがち。……かと思いきやそんなことはなく、最終的には最強クラスのアタッカーになりそうです。
『ブースタ系スキル』二種で火力を底上げしてる状態での、『コンセントレイト』→『アギダイン』or『大炎上』の決定力には目を見張るものがあります。特に『大炎上』は『アギダイン』より火力が高い上に範囲が敵全体なので、ラスボス戦でも猛威を振るいそうですね。
弱点としては、炎属性に耐性を持った相手には手持ち無沙汰になることです。わざわざ『火炎ガードキル』をかけるのも手間ですよね。
しかし、その手の弱点は他の仲間でカバーすればいいだけの話なので、そこまで問題はないように感じます。仮にパンサーが物理攻撃とか覚えたところで入れる枠はありません。

やはりマダラメ・パレスでのエピソードが祐介の全てを詠っていました。
彼が最も疑問に思っていたのが、「人間の心とは何か?」という問い。晴れて怪盗団の一員となった祐介は、斑目の存在を欲望と、主人公達の存在を希望と見なしていました。
コープイベントの最後で祐介がした選択は、自身でも矛盾していると思ってしまうようなものでした。この合理的でなく一口では表せない選択こそが、人間の心がもたらしたものなのかもしれません。
男子組の中だと祐介はボケ役、竜司はツッコミ役というポジションに収まっていてバランスが良いですね。
ペルソナ4でよくあった男同士で馬鹿やる話が結構好きだったので、ああいうのをロイヤルだともっと見てみたいと感じました。
戦闘モーションが一番カッコイイのはフォックスでした。刀の錆にしてやる!
主人公を除けば最も力が高くなるキャラなので、メインアタッカーとして活躍して貰っていました。
似た役割のスカルと比べると、戦闘開始時に自動でスクカジャをかけられる『素早さの心得』と、物理攻撃を20%の確率で反射できる『ハイパーカウンタ』という、オートスキルの優秀さが目を引きます。
また、『マハスクカジャ』で全体バフもこなすことができます。命中率と回避率の同時バフは、実質的には攻撃と防御の期待値を同時に上昇させられると言い変えることもできます。言うまでもなく重宝しますね。
が……物理アタッカーとして非常に重要になると思われる『チャージ』が使えません。
『チャージ』→物理攻撃のムーブが使えないと威力が落ちるだけでなく、HPが二倍減ってしまいます。
『マハスクカジャ』と『マハタルカジャ』の重要度は比較が難しいですが、『チャージ』を覚えないのはどうしても痛いです。実際のところアタッカーとしてはスカルには水を開けられているかもしれません。
前述の素早さの心得のほか、バトンタッチで威力が上がる単体攻撃や、敵全体を混乱させる『マインドスライス』、クリティカル率の高い『ブレイブザッパー』を習得するので、雑魚戦向きなのがフォックスの強みなのかもしれません。
終盤は弱点のないシャドウがいっぱい出てきますからね。そんな時に彼にバトンタッチをすることで強引に倒すか、クリティカル狙いのスキルで攻撃するのが重要になると思いました。
なんだかんだでHPと耐と運以外はスカルを上回っているので、パラメータは最もアタッカー気質だと思います。ペルソナ5では三島のコープを開設するだけでも控えに置いているキャラにしっかり経験値が入るので、スカルとの使い分けが大事ですね。

マコちゃんは上述の通り仲間になることを知らなかった唯一のキャラでした。
説明書に載ってるどころかパッケージに思いっきり映っているやんけって話なんですけど、ネタバレを極力回避しながら進めていた関係で、彼女がペルソナ覚醒するその時まで知ることはありませんでした。パッケージ絵も直視しないようにしてました。
パーティメンバーが計七人いるのはスマブラをやっていて知っていたのですが、その内訳がジョーカー・モナ・スカル・パンサー・フォックス・ナビ・ノワールだと思っていたんですよね。まさかナビが支援専用キャラとは……。
スマブラのメメントスにも出てくるわけですが、仮面で顔を覆い隠している上に中の人についても無知だったので、あれがマコちゃんであるとは認識できてませんでした。
おかげで一番感動した覚醒イベントとなったので、ネタバレを見ないでプレイして良かったと思いましたが。
怪盗団の仲間達はいずれも何かしらに"反逆"する意志を表明すると同時にペルソナ覚醒していますが、真は誰よりもそれが強く印象付きました。個人的な補正を抜きにしても。
優等生と持てはやされていた彼女がいきなり「うぜえんだよ、この成り金が!」とか言い出すわけですからね。ギャップの大きさは随一です。
真はそもそも明智や冴さんと交流するシーンが多く描かれたこともあって、警察側の人間として敵対することになると思っていたので、仲間になったことには度肝を抜かれました。はずれ者の集まりだった主人公達とは、決して相容れることはないとばかり……。
性能的にはモナが近いのでしょうか。
モナにない一番の強みとしては、やはり『マハラクカジャ』による防御バフです。要するにスクルト+マジックバリアなので、ボス戦では言うまでもなく重要になります。
耐久はモナとは違ってパーティ内で真ん中ぐらいであり、なんなら『防御の心得』を習得すればパーティ内でもトップの固さになります。枠がきつい上にボス戦では『マハラクカジャ』をかけることになるのでそこまで意味はありませんが。
力と魔が程よく伸びますが、習得するスキルのラインナップ的には魔法特化する以外に選択肢はなさそうです。
相手に特大ダメージを与えられる『アトミックフレア』を習得するのが魅力的ですね。魔のパラメータがギリギリモナには及びませんが、これのおかげで単発火力はモナを超えています。
ネックとなるのは回復・サポート寄りのキャラなのに関わらず、『メシアライザー』を習得できない点でしょうか。
全体攻撃+全体状態異常のような攻撃を受けた際に、クイーン一人では立て直しがしにくいです。炎上や凍結のような状態異常を治療する術も持っていません。
まあ、それでも全体完全回復スキルである『メディアラハン』と、厄介な精神状態異常を治療できる『エナジーシャワー』の二つを使い分ければいい話なので、全然気にならないレベルです。
ジョーカーとクロウを除いたパーティメンバーの中で、個人的に最も高性能だと感じたのはクイーンでした。鉄拳制裁。

総攻撃カットインをください。
マコちゃんとは逆に、このゲームをプレイする一年ぐらい前から存在を知っていたキャラクターが双葉でした。
フォロワーがアイコンにしていたキャラでしたし、スマブラで総攻撃を使った時に顔が表示されるので、彼女が仲間になることは百も承知でした。まさかゴシュジンの娘だとは思いませんでしたが。
ネット用語で話す元引き篭もりの女の子。引き篭もってゲームばっかりやってるオタクにとっては感情移入がしやすいキャラなのかもしれません。
……と思いきや、双葉は引き篭もってゲームをしていたわけではなく、勉強しまくっていた努力の天才だったので、嫉妬しそうでした。
怪盗団ではそのプログラミング能力を遺憾なく発揮し、貢献してくれました。ジョーカー死亡偽装やシドウ・パレスでの予告状などは、彼女が居なかったら成し得なかったことです。最強か?
結果的にパーティ内で最も加入イベントに力を入れられていた仲間は、断トツで双葉だったと思います。唯一パレスがありましたからね。
主人公の居候先の主人の娘というポジションもおいしく、前述の通り随所でナビえもんが如く活躍を見せてくれました。直接戦闘メンバーとしては加入しなかったとはいえ、存在感は非常に大きかったです。
で、仲間になるとは言っても戦闘で使えるわけではなかったんですね。購入前はパーティメンバーとして使用できると思い込んでいたので、これには驚きました。
まあ、悠木碧ボイスがお送りする多彩な実況には、気が引き締まること間違いなしです。このゲームの戦闘を盛り上げてくれた要素の一端でした。
個人的にはモナの実況も好きだったので、どちらか選べるように設定できて欲しかったという気持ちもありました。そうしたら双葉が仲間になった意味がなくなってしまうので仕方ないのですが……。
戦闘を実況するだけでなく、戦闘中に『マハスクカジャ』や『マハタルカジャ』などのバフをかけてサポートしてくれることがあります。これ、頻度がやたら高い上に的確なバフをしてくれるので、物凄く助かるんですよね。
さらに戦闘終了後にHPとSPを回復してくれたり、確率で戦闘開始した瞬間HOLD UP状態にしてくれたりするので、雑魚戦でも大活躍です。怪盗団のコープの中で最も難易度に影響するのは、間違いなくナビのコープだと思いました。
あとは前作の同じポジションの仲間のように、敵シャドウの弱点をオートで見抜いてくれたら言うことなしでした。

加入するのが遅かったせいで、他のキャラと比べると掘り下げが少なかったですね。残念なことに日常イベントの参加数が少なすぎました。
というのも、春加入直後にはシナリオが急展開を迎え、怪盗団が追われる立場となってしまうからです。暢気にハロウィンとかで馬鹿騒ぎしている場合じゃなくなってしまうので、無理もないことでした。
しかし、一番女の子らしい女の子だとは思いました。
他のガールズと比べると変に怒ったりしませんよね。バレンタインイベントのアレは見てないことにしますが。
そういえば竜司や杏は髪色について校内で言及されていましたが、春の髪色も普通ではないんですよね。そんなこと言い出したら双葉のオレンジ髪も説明が付かない、というかゲームでいちいち突っ込むこと自体が野暮でしかありませんが。
実の父親が無残に死亡する場面を全国生中継されたということで、怪盗団の中でも最も深い心の傷を負ってそうな人物でした。主人公達の計画に乗った途端に父親が死んでしまったわけですから、普通だったら怪盗団とは縁を切って主人公達を憎み始めてもおかしくないです。
それでも、コープでは夢を抱いて前向きに生きようとする彼女の姿が描かれ、強い人間であることを感じさせられました。本人は自分のことを引っ込み思案と評していましたが、そんなことは感じさせられないほどに彼女のコープイベントは希望に溢れていたと思います。
オクムラ・パレスをクリアするまでとラストダンジョンの道中以外では全く使ってなかったので自信はないのですが、習得技を見る限りでは強いと感じました。
というのも、他に習得可能キャラがジョーカー以外に存在しない強力な回復サポートスキルである、『アムリタシャワー』と『ヒートライザ』を習得するからです。
ペルソナシリーズは状態異常の数が非常に多く、全体を状態異常にかける攻撃を喰らって壊滅することも少なくないので、どんな状態異常が来ようと立て直せる『アムリタシャワー』にはお世話になります。
『ヒートライザ』も単体バフとはいえ、全てのパラメータを同時に上げられるのがとても強い。HPが少なくなりがちな物理アタッカーにかけて暴れてもらう使い方が良さそうです。
私のパーティの場合は状態異常回復もバフデバフも全てジョーカーにやって貰っていたので、彼女をメンバーに入れておけばその負担を減らせたかもしれませんね。ジョーカーはどう考えてもアタッカーにした方が強いです。
他の仲間は覚えないような強力なサポートスキルを覚える反面、攻撃面においては若干器用貧乏に感じます。
銃撃強化スキルも念動強化スキルも習得できますが、どちらに特化するのがベストなのでしょうかね。自分は銃撃に特化させてラストダンジョンでクリティカル要員にしていました。
ノワールは戦士・魔法使い・僧侶というように一括りにできないような能力の仲間なので、どうにも評価がしにくいですね。実際に使ってみないとわからない部分が多いです。
怪盗団の中では最も特異な性能をしているキャラクターだと感じました。ロイヤルでは銃の装弾数が一戦毎に復活するらしいので、もしかしたら最強のアタッカーに化けるかもしれません。

この作品を語る上では、「もう一人のトリックスター」である彼の存在は欠かせないでしょう。
主人公達とは違った正義を語るキャラクターということで、最初はどういうポジションに収まるのかが断定できず、プレイ中に様々な想像が掻き立てられました。
ネタバレを全く見ないでプレイしたので、仲間になることは知らなかったですね。仲間になったときはとても興奮しました。
もちろんその後速攻で裏切ることも知らなかったです。裏切ったときはもっと興奮しました。
パンケーキの伏線には全然気づけませんでした。今思えばめちゃめちゃわかりやすい伏線でしたね……。ペルソナ4が推理ものだったこともあって、シリーズファンには警戒していた人が多かったそうな。
裏切った後になんだかんだで和解することになるのかと思っていましたが、明智とは最期までわかり合えることはありませんでした。
シドウ・パレスにおける彼との最終決戦でのBGMが、仲間加入戦闘で毎回流れていた『Will Power』だったので、明智再加入フラグかと勘違いしていました。
明確に死亡したような描写はされなかったので、シドウ・パレス後も再登場してくれないかなとか密かに期待していたのですが……残念です。
主人公と対の存在として描かれた明智ですが、物語上での彼は所詮「ゲーム」の登場人物のまま終わってしまったというのが、とても悔しかったです。
自分を認めて欲しいという承認欲求に振り回されていた明智ですが、獅童は明智がいなかったらここまで登り詰めることもなかったですし、怪盗団が明智の罠を切り抜けられたのも奇跡と言うほかありません。少なくとも彼の実力はとっくに周囲から認められていました。
明智が主人公を一目置いていたことは自明ですし、ニイジマパレス内での会話やノリノリすぎる総攻撃カットイン、最期の対決でのジョーカー呼びを見るに、怪盗団活動を楽しんでいたような節はありました。
黒幕にはその感情をいいように利用されてしまいましたが、ロイヤルでは正式に怪盗団の一員として、共に戦える日が来るといいですね。くだらないゲームのトリックスターではなく、真の意味でのトリックスターとして。
冒頭で「ペルソナシリーズは全くプレイしたことがない」と書いている癖にペルソナ4との比較をしまくっていますが、実はこのゲームをクリア後にペルソナ4をプレイしてしまったからです。
こないだクリアしましたが、ペルソナ5とは別のベクトルでとても面白いゲームでした。今回ほど長文にはなることはないと思いますが、こちらの感想もまた投稿するかもしれません。
シナリオはカモシダ・パレスからエンタメ性のある物語で非常に引き込まれましたが、本作が最終的に迎えたのはメッセージ性の強い結末でした。
作中での大衆は怪盗チャンネルでの書き込みが示す通り、情報化社会に支配され、常に周りに流されながら生きている連中です。偏ったニュースを眺めてろくに調べもせず勝手な解釈をするとか、当事者でもなんでもないのに知ったような口振りで語るなど、自身で選択をすることを諦めた者達でした。
しかしながら怪盗団は周りには流されず、理不尽な虐げにも抗い、反逆しました。彼らは自分の手で道を選択し、最後まで戦い抜いたのです。
怪盗団のキャラクターの中では、総合的にはモルガナが、男キャラの中ではおイナリが、女キャラの中ではマコちゃんが一番好きです。
しかし、自分の中で最も印象に残ったキャラクターは明智でした。裏切った後はそのクズっぷりを遺憾なく発揮してくるのかと思いきや、あんなに人間臭い男の子で、あんなに凄惨な最期を遂げてしまうなんて……。
このまま何も解決しないまま終わってしまうのは、あまりにも可哀想でもったいないです。ロイヤルでの彼の活躍に期待しています。
キャラクターやシナリオにも引き込まれましたが、何よりもハイレベルだったのがその戦闘システムでした。
RPGで最も作業感を感じるのはレベリングだと思いますが、ペルソナ5はそれすらも楽しかったです。ここまで戦闘に飽きないRPGはありませんでした。
ペルソナ5、最高のゲームでした。購入後ちょっと経った後にロイヤルの存在を知った時は会見の時の斑目みたいな顔になりましたが、半年先に素晴らしい体験ができたので、結果的には良かったです。
『ペルソナ5ロイヤル』も絶対買わなければいけませんね。すっかり心を盗まれてしまいました。このゲームに。
大体25000字ほどの文章となります。自分の手でしか添削ができてないので誤字脱字は多いと思いますがご容赦ください。

はじめに
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』のダウンロードコンテンツでジョーカーが参戦することが発表されたのがきっかけで、このゲームを購入しようと思い立ちました。
当然ペルソナシリーズは全くプレイしたことがなく、RPGであるということしか知りませんでした。
完全版である『ペルソナ5 ロイヤル』が今年の10月に発売されることは有名ですが、こういうゲームはモチベーションがある内にプレイした方が良いと思って、購入してしまいました。
決してペルソナ5ロイヤルの存在を知らなかったからではありません。本当です。嘘です。
なんとなくという軽い気持ちで手に取ったゲームでしたが、いざプレイしてみたらドハマりしてしまいました。
システム・シナリオ・キャラクター、全てがハイレベル。これまでにプレイしたRPGの中でも屈指の神ゲーでした。こんなに面白いゲームがあったとは、世界を知らなすぎました。
このゲームの評価はとても高く、2017年のファミ通のRPG総選挙では『ドラゴンクエストIII』や『クロノ・トリガー』などを抑えて一位に輝いていたらしいですね。
人によってはペルソナシリーズ最高傑作。それも納得できるほどの完成度だと感じました。
システム
UIを含めたシステム面の雑感です。
戦闘以外
なんだこのどうぶつの森みたいなゲームは。
RPGと聞いていたからドラクエやFFのように冒険しながらフィールドを探索する話かと思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。
主人公は前歴持ちで保護観察の身という特殊性はあるものの、学生としての他愛のない日常を過ごす時間が大半でした。
その日常をどう過ごすかは、プレイヤーの手に委ねられていました。例としては、本屋で買った本を電車の中で読んで知識をつける、放課後は友達や知り合いと過ごして仲を深める、夜は牛丼屋でアルバイトしてお金を稼ぐ。
他にもバッティングセンターや銭湯などのたくさんの施設があるので、選択肢は無限大でした。こんなのRPGでやることなんですかね。
いずれの選択も主人公や仲間の能力を上げるなど、ゲームを有利に進められることに直結する効果があります。限られた時間の中をどう過ごしていくか、計画的に考えさせられました。
それにしてもジョーカー君の毎日が充実しすぎて嫉妬します。
布団の中でスマホを見つめながら休日を無為に過ごすことのある自分にとっては考えさせられるものがありました。
このゲームをプレイ中に、コープは節制と運命と死神が最強という話を知人から聞いていたので、その三つを優先的に上げていました。特に節制と運命のおかげで自由行動の回数・効率が上がったので、初見ながらもコープは割と埋められたと思います。
しかし、流石に無駄な行動が多すぎたので、全てMAXにすることは叶いませんでした。塔と悪魔はLv3とかで終わってしまったと思います。無念。
戦闘
「日常の裏に非日常がある」、というのがペルソナならではの世界観。らしいですね。
はじめに、ペルソナ5はボリュームが凄まじいゲームであり、クリアした時のプレイ時間は110時間にも昇りました。
各パレスもドラクエのダンジョンの三倍ぐらい長かったです。当然雑魚敵との戦闘も何十回もすることになります。
しかし、それだけ長いこのゲームを最後までプレイしてもなお、戦闘に飽きることはありませんでした。
理由
・BGM『Last Surprise』がかっこいいから
・仲間の戦闘ボイスがかっこいいから
・仲間の戦闘モーションがかっこいいから
・ダウン確定演出のカットインがかっこいいから
・総攻撃する前に出るカットインがかっこいいから
・総攻撃でトドメ刺した時のカットインがかっこいいから

全てがオシャレすぎてずるかったです。おかげで本来ならストレスになるはずの雑魚戦すら永遠に楽しいという。
戦闘の難易度の塩梅も良かったです。
まず、このゲームはダンジョンの中に回復ポイントは一切ありません。SP回復アイテムもとても希少なので、なるべく魔法攻撃を使わずに進むことが余儀なくされます。
しかし、だからと言って通常攻撃で一体ずつ倒していけばいいというわけではありません。このゲームは雑魚敵一体一体が馬鹿みたいに強いので、ペルソナ縛りで戦っていると死ぬほど苦戦します。
特に攻撃力がこちらに匹敵するぐらい高く、下手したら全快の状態で戦っても仲間が一人殺されるぐらいの事態は起きてしまいます。通常攻撃だけで戦うのは縛りプレイの領域です。
そこで重要になるのが、先制攻撃と1MOREというシステム。
先制攻撃はその名の通り、1ターンだけ速に関わらず仲間全員が敵より速く動けるようになる仕様です。
これはフィールド上で敵に見つからずに背後から攻撃できた時に発生します。シンボルエンカウントを導入しているRPGにはありがちなやつですね。
敵に見つからずに攻撃できた時にしか発生しないというのがポイントです。フィールド上では自分の攻撃よりも敵の攻撃の判定の方が明らかに強いので、普通に真正面から殴り合ってしまうと逆に敵に先制攻撃されてしまいます。
ですからカバーなどのアクションを駆使しながら、怪盗らしく上手く背後から忍び寄って攻撃する必要があります。正体を見せろ!
1MOREは他のRPGでは見かけない、ペルソナ独自のシステムです。
弱点を突いた時・物理攻撃でクリティカルを出した時に敵がダウンという状態になるのですが、このダウンが発生するともう一回行動することができます。
この1MOREはダウンを発生させる度に起こるので、うまくやればずっと俺のターン……というわけには行きませんが、敵の数だけ俺のターンすることが可能です。
物理攻撃でクリティカルが出るかどうかは運ゲーですが、弱点を突いた場合は100%ダウンさせることができます。ですから戦闘では敵の弱点を予測して攻撃することが非常に強力かつ重要です。
そして敵全員をダウンさせることに成功すれば、全体に大ダメージを与えることのできる総攻撃というコマンドを選択することができます。
これがとてつもなく爽快。△ボタンひとつでビシッと決められます。

まとめると、戦闘は必ず先制攻撃から入るようにして、敵の弱点を突きながらダウンを狙い、総攻撃でフィニッシュするのが基本となっています。
ボタンぽちぽちしてるだけでは絶対に攻略できませんが、しっかり戦略を立ててやれば低レベルでも進むことができます。
ペルソナ5はストーリーやキャラクターの完成度も高かったですが、何よりも素晴らしいと思ったのがこの戦闘システムでした。
システム面の話はこの辺りにして、ストーリーとキャラクターの感想に移りたいと思います。
以下はシナリオの核心に遠慮なく触れまくった文章となるので、未プレイの方はこちらへどうぞ。(ダイマ)
ストーリー
少年少女の"反逆"が描かれる、ペルソナ5のストーリー。
各パレス毎に焦点を当てて書いていきたいと思います。
カモシダ・パレス編
カモシダ・パレスは最高に面白かったパレスでした。
本作のボスは後半に行くに連れて悪事の規模が大きくなるので、獅童が最も巨悪だったのは間違いありません。
しかし、一番「こんにゃろー!!!」と思わされたのはどう考えても鴨志田でした。
斑目以降のターゲットは、主人公達が怪盗団の名を売るという目標の下に自ら狙いに行ったケースが多かったですが、コイツの場合は別でした。
むしろ絡んできたのは鴨志田の方です。主人公も竜司も杏も、こいつのせいで学校での立場をなくしてしまいました。
挙句の果てには志帆の自殺未遂。主人公達にやったことやパレス内で得た事実だけでもキツかったのに……こんなのここまでする必要あるのかと思わされます。
何よりも「どうにかしなければいけない」と感じさせられたボスだったと思います。
ここまで印象付けられたのは積み重ねが多かったこともあるのですが、予告上送付後からパレスボス撃破までの数多くある演出をこの目で見たのが初めてだったというのもあります。
シャドウの言葉と共に警戒度が99%になり、パレスに突入。そして流れる『Life Will Change』。ペルソナ5を代表する人気曲ですね。
完全初見プレイだったので、このまま何事もなくオタカラを頂いて終わりという可能性も普通にあると思っていました。やはり直接対決は避けては通れなかったですね。
パレスボスであるカモシダ・アスモデウス・スグルのデザインは、この上なく醜悪すぎて好きです。ここまで欲望の塊を具現化したようなモンスターいないですよね。
大ボス戦用の曲である『Blooming Villain』も名曲です。これが本作で一番好きな曲でした。(スマブラにも収録して欲しかった。)
自分の中で最も盛り上がったのはトロフィー破壊後のHOLD UPの流れでした。
包囲なんて雑魚戦でしか見れないと思っていたら、ボス戦でもやってくれるとは。こういうゲームでしか描けないような演出がとても好きなんですよね。

「俺様はカモシダなんだぞ!」に対するジョーカーの「知ってる」「それがどうした」「後にしてくれ」の三択も最高にかっこいい。あれだけ好き放題していた王様気取りの男を、ようやくここまで追い詰められたと実感できますね。
モルガナの台詞から自動的に総攻撃に移行するのも熱すぎました。
とにかく鴨志田戦が良い意味でピークだったんですよね。序盤からインパクト大のボスキャラとの対決が繰り広げられたので、鴨志田撃破後は「これ以上面白いゲームあんのか?」という気持ちにさせられました。
カモシダ・パレスがなかったらこのゲームにここまで引き込まれることもなかったと思います。
マダラメ・パレス編
祐介加入章ですね。
自分達のやってることは本当に正しいのか、本当に人を幸せにしているのか。この問題提起はシナリオ終盤まで続くことになる、いわばペルソナ5のテーマのひとつです。
杏殿が一肌脱ぐシーンは色んな意味で必見でした。
この章のキーとなっているのは「サユリ」というひとつの絵画。
この絵に描かれている女性が祐介の母親で、その腕には赤ん坊の祐介が抱かれていたという真実。
点と点が綺麗に繋がったような、気持ちの良い伏線回収でした。これが明らかになるのがパレスボス戦の前後でしたから、もうテンション上がりまくりです。
ボスが一番強かったのはここでした。何が辛いって本体が四体いるので、実質1ターン4回行動してくるからです。
おまけに専用技『美しき日本画の世界』で全属性弱点にしてくるので、1MOREで更に行動回数を増やしてくることもありました。全体攻撃も存分に使用してきます。
スカルの『暴れまくり』を使えば楽に攻略できるらしいですが、生憎挑戦時のパーティはジョーカー・モルガナ・パンサー・フォックス。いや……シチュエーション的に普通フォックス入れたいし、役割が被るスカルはベンチにしたくなりますよね。
ギリギリでしたが二回以上復活させることなく撃破できました。
二回復活されると特別な指示が発生するらしいですね。それはそれで見てみたかったです。
斑目は鴨志田と比べるとインパクトは落ちるものの、許されてはいけない悪人であるという気持ちにはさせられました。
やってることは祐介を洗脳してるに等しいですからね。まだ贋作の真相が明らかになっていない段階から、祐介ー!目を覚ませー!と叫びたくて仕方がなかったです。
加えて直接的ではないにしろ、祐介の母親を手にかけたことまで最終的にはカミングアウトされます。そりゃ許してやる理由が全て露と消えますよね。

しかし、形はどうあれ斑目は、祐介の育ての親であったことは事実です。
この斑目と祐介の確執は、祐介コープのエピソードを以って初めて完結するでしょう。斑目がどうしようもないクズだったことは間違いありませんが、そんな奴でも祐介にとっては確かに"先生"だったのかもしれません。
カネシロ・パレス編
怪盗団の次なるターゲットは、警察も手を焼いていたという『本物』。

次は双葉か春辺りが仲間になるのかなぁなんて思ってましたが、まさかの生徒会長加入です。
詳しくは後述しますが、マコちゃんが仲間になることは、ペルソナ覚醒するその時まで知りませんでした。パレスに付いてきた辺りでまさかとは思ってましたが……。
道中で一番苦戦したのはこのパレスでした。
祝福弱点のシャドウや、そもそも弱点が存在しないシャドウが出てきます。祝福属性とか持ってないんですが……エンジェルを捕獲しろって話なんでしょうけど。
中でも『オニ』とかいう奴がこの世で一番強いシャドウでした。弱点ない上に物理耐性ありってマジですか。
スカルやフォックスの物理攻撃でゴリ押しすることもできないので、魔法で削って倒すしかありません。MP回復手段が限られてるこのゲームでは厄介極まりない敵でした。
道中はとてもきつかったですが、ボスは大したことなかったです。全体を恐怖状態にする『フィアー・ガス』だけが事故のもとだったでしょうか。
目玉である『大怪球マーチ』は凌ぐ方法がたくさんある上にしばらく攻撃してこなくなるので、サービス行動に近かったです。難易度が上がれば印象も変わるのかもしれませんが。
金城はほぼ唯一と言っていい、主人公達とは何の因縁もないボスとなります。それもそのはずで、「とにかく悪者をやっつけて怪盗団を有名にしたい!」という思いからターゲットにされた奴です。
そういう意味で印象の薄いボスになってしまいましたが、よくよく考えてみれば実際やってることは死ぬほどえげつないんですよね。なにしろ目を付けられた瞬間有無を言わさず金を搾り取られます。家族も含めて。
獅童は主人公に怪我させられなければ因縁を付けることもなかったと思われますが、金城の場合はただ目の前に現れただけである学生達の人生を終わらせに来たので、性質が悪すぎました。(もちろん獅童も獅童で性質悪いところはあるのですが。)
それでも、つい同情してしまうような過去があったり、パレスボス戦では唐突にHip-hopになったりするので、なんだかんだで憎めない印象は付いてしまいましたね。
バットエンドの後味の悪さは必見です。薬漬けになるマコちゃん;;
フタバ・パレス編
あのゴシュジンに娘がいたんですね……。
悪者をやっつける為の戦いではなく、人を救う為の戦いとなるので、他のパレスとは毛色が異なります。
親子の話には弱いので感動しまくりでした。育ての親としてはろくでなしだった斑目が登場した後というのもあって、惣治郎の温かさが際立ちます。
ここからは武見さんから『貼る大気孔』というチートアイテムを頂いたので、一気にヌルゲーになりました。以降全てのパレスを一日で片付けられました。
SP回復手段が限られている前提でのバランス調整がされていたと思うので、そりゃ毎ターンSP7回復する装備をしていたら別ゲーになりますよね。自重するべきだったかもしれません。
敵シャドウの中では弱点のない『アヌビス』だけは強敵でしたね。なんとかフォックスにバトンタッチするのを狙って倒してました。
最後はシャドウ双葉と直接対決する流れかと思いきや、そのシャドウ双葉が随分と協力的だったので違いました。
代わりにボスとして立ちはだかったのは、双葉の心に巣食っていた怪物でした。これまでのパレスボスも巨大だったものの、今回はいくらなんでもでかすぎる。規模が段違いでした。
苦戦する怪盗団の前に颯爽と双葉が登場!
って、パーティには入らないんか~い。なんか念動属性とか得意そうな雰囲気がありましたが、まさかのアドバイザー専キャラでした。
支援特化のペルソナ使いは前々作から存在していたようなので、シリーズファンの方からしてみれば常識だったと思いますが。

かっこよすぎるカット。
フタバ・パレスは他のパレスとは違うところが多すぎました。心を盗むって意味合いがたくさんありますね。
ペルソナ5は全編を通してクズみたいな大人と戦っていく作品なので、序盤から終盤までずっと人間の醜さがクローズアップされていきます。その中でも斑目と奥村と獅童は誰かしらのお父さんキャラですから、親でもとんでもない奴がいるんだなという気持ちにさせられました。
しかし、このフタバ・パレスだけはそれらとは対照的に、家族の温かさや優しさに触れていたパレスだったと思います。
怪盗団は半ば自己顕示欲のような理由でターゲットの心を盗むことが多かったですが、フタバ・パレスは純粋に少女一人の心を救いにいったということで、後味がとても良かったです。
作中の中盤では「怪盗団のやっていることは洗脳と変わらない」と言及されることがあり、自分達の行動の正邪に疑問を抱くメンバーも多かったです。しかし、怪盗団の行動が無駄ではないということの答えが、このパレスには詰まっていたと思います。
オクムラ・パレス編
モルガナがいじけ始め、美少女怪盗春ちゃんが加入します。
今回は春の加入章でしたが、どちらかといえば掘り下げられたのは春よりもモルガナでしたね。
パレスボス戦で「オマエの提案は、ハナから取引になっちゃいねえのさ!」という台詞から『Blooming Villain』が流れるのかっこよすぎです。

終盤のダンジョンに相応しく、パレス内はとても入り組んでいました。
エレベーターを行ったりきたりし、宇宙空間に駆り出されたりと、冒険してる感は異常でした。情報を元にして特定の人物が誰なのかを当てるのは、推理ゲームっぽくて面白かったですね。
パレスボス戦。ブラック企業のお偉いさんらしく自分は後ろで見物をするのみであり、社員ロボを召喚して襲わせてきます。性格出てますね。
また、今回のボス戦では時間制限がありました。コマンド選択中やアナライズをしている画面でも、容赦なく時間が経過するのだから焦ります。
実際のところ、余程のことがない限りは30分は過ぎなさそうです。何度か長考していましたが15分ぐらい余りました。
奥村は仲間キャラの父親なだけあって、他のパレスボスよりはややマイルドな描かれ方をしていると感じました。
一部では「合理的な分リアルブラック企業よりマシなのでは」なんて言われている始末。尤も廃人化ビジネスに手染めてる人間がマシなわけないと思いますが……。
というかマイルドというよりは印象が薄いという方が正しいかもしれませんね。斑目のようにコープで掘り下げられたということもなかったので。
しかし、怪盗団のターゲットの中では最終的に死亡してしまった唯一の人間となったので、物語上で重要な役割を果たしていたことは言うまでもありません。
夢の国で打ち上げ中にこんなことが起こるとは、あまりにも絶望的でした。春なんか普通だったら双葉みたいに塞ぎ込んでパレス持ちになってしまってもおかしくないですよこれ……。
ニイジマ・パレス編
希望から一転、絶望に叩き落された怪盗団。次なるターゲットはなんと、新島冴。
まさかコープを開設している相手の心を盗むことになるとは。これまでの描写から冴さんが悪人だと思ったことはなかったので、この展開は意外でした。
今回のパレスから明智が仲間になりました。天狗みたいな怪盗衣装がちょっと面白いですね。
冴さんはパレスのイメージが娯楽施設であるカジノだったり、シャドウのビジュアルが色々とアレだったりしたので、なんだかネタキャラっぽい印象が付いてきました。
コープを開設する度に彼女の取り調べシーンが挟まるので、ネットでは「どうなのオバサン」とか言われてるらしいです。あの開設イベント自体は好きなんですけどね。あの主人公の何気ない交友関係が怪盗団の活動に繋がってる感じが。

今回はいつもメインアタッカーとして活躍して貰ってるおイナリには休んでもらって、クロウを連れていきました。
終盤に参戦するキャラなだけあってか、全てが高性能でした。仮にいのちのたねみたいなアイテムがこのゲームにあったら彼に投与しまくっていました。
シナリオ的に熱かったのはカモシダ・パレスでしたが、攻略が楽しかったのはこのパレスでした。
カジノをモチーフとしたパレスということで、ギミックがとても面白かったです。ただひたすらにシャドウを倒して道を進んでいくだけでなく、ギャンブルを操作してイカサマをやり返したり、ジョーカー一人で戦ったりと、色んなことをさせられました。
パレスボス戦も開幕からヘンテコでしたね。
主人公にイカサマを見破られたあとは変身。変身後はシャドウみたいになってしまいます。いやシャドウなのですが。
『ヒートライザ』や『ガトリング砲』など、これまでのボスが使ってこなかったような強力なスキルを使ってきます。
しかし、所詮は一ターンに一回しか行動してこない敵なので、実際のところ他のパレスボスと比べるとヌルいのかもしれません。意外とあっさり倒せました。
彼女もどうしようもない巨悪というわけではないので、他のパレスボスと比べればどう考えても善寄りの人間だと思います。
ただ、性質の悪さで言えば屈指ですよね。有罪を勝ち取るためなら手段は選ばないという、どこぞの裁判ゲームに出てきそうな検事です。
正義の為なら何でもする……というか自分のやること全てが正義だと思っている人間です。絶対お近付きにはなりたくないですよ。
冴さんが裁判所を勝負の場と解釈しているのは納得できたのですが、その勝負のイメージが娯楽施設であるカジノというのは、なんだか不思議ですね。まるで裁判での勝負をゲームとかギャンブルだと思っているみたいです。
しかし、そのカジノが不正まみれであり、全て彼女が勝つように仕組まれていることを考慮すれば、違和感のないことなのかもしれません。冴さんはいくらイカサマをしようとも、あくまで決められたルールには則って対決しているというのが、パレスボス戦の『ルーレットタイム』という技からも伺えました。
加えて、新島冴が検察官として審理にかける相手は、彼女にとっては自分が出世する為の糧でしかない。いわば葱を背負ってやってきた鴨なので、イカサマカジノの客というのは言い得て妙でした。

パレスボス戦後はプロローグのシーンの再現となりました。これは熱い。
最初このゲームを始めた時は「主人公が見てる夢か?」とか思っていたのですが、ようやく繋がりましたね。憎い演出です。
この先、物語が大きく動き出します。
プロローグから匂わされていた裏切り者の存在と、ジョーカーの死亡。
うーん……明智がまさか裏切り者だったとは。真犯人にこのスマホを見せて欲しいと冴さんに言う辺りで、ようやく気づくことができました。
彼がスマブラに登場していなかったのは、シナリオ終盤に仲間になる系のキャラクターだからネタバレを防ぐ意図があったからだと思っていました。単純に明智は怪盗団の一員ではなかったから、だったんですね。
正直なところ、明智以外に裏切り者がいたとしたらどっかでネタバレを踏んでいるはずなので、「仲間に売られた」という言葉が本当ならばこいつのせいなんだろうなとは感じていました。
「仲間の一人が実は黒幕と繋がっているスパイだった」というのは目立つ仕掛けであり、シナリオそっちのけで一人歩きがしやすいです。仮に竜司や杏が裏切り者だったら、スマブラ配信で彼らが喋る度にコメント欄とかで書き込まれてもおかしくないと思いました。
しかし、プロローグの仲間に売られた発言はすっかり忘れていた(というか真実だという確証がなかった)というのもあって、別に明智のことはほとんど疑ってませんでした。リアル人間パラメータが低いのでパンケーキの伏線にも一ミリも気づけなかったです。
こういう過去がわからないまま仲間になった優しいキャラとは時間をかけてわかりあっていく、アツい展開が用意されているものだと思っていました。まだ主人公達は明智のことをそこまで理解できてないというのに、こんな本性を剥きだしすることになるとは。理解できていないからこそ、だったのかもしれませんが。

とても悪い顔をしています。本性を現した瞬間顔グラが変わるのはいいですね。
そして、主人公が明智に銃殺されて死んでしまいます。
バットエンドに突入したか、ここから謎のパワーで生き返るのか。色々考えられましたが、実は死んでいなかったというオチでした。
怪盗団の策が明智の策を上回ったという形になりました。ニイジマ・パレス突入前のイベントで変な白いもやもやが出ていたことがありましたが、あれがここに繋がっていたとは……。
パレスに引きずり込んで窮地を脱するというのは、自分達の能力を利用していて面白かったですね。
スマホや冴さんを利用するなども天才的だったのですが、何よりも「まともに検死されない」ということまで計算していたのだからすごすぎました。ある意味では黒幕や明智の行動が仇になったのでしょうか。
シドウ・パレス編
いよいよ全ての黒幕である獅童との対決となります。
序盤に出てきた「舵取り」ってワードが伏線になっている辺りは、流石このゲームです。パレスBGMも良かったですね。
本作の登場人物の中では最も心の闇が深いと言うべき獅童。彼の持つパレスは断トツで規模が大きかったです。
上の方では貼る大気孔は自重するべきだったなんて書いていましたが、このパレスではむしろ使わないとめちゃめちゃしんどそうですね。ルート確保までは他のパレスの倍近く長く、雑魚敵が強い上に中ボスとの戦闘も多いです。SP回復なしではクリアに1000日ぐらいかかりそうな勢いでした。
そして、獅童との対決の直前に主人公達が迎えたのが、明智吾郎との最終決戦です。
ペルソナ5は中ボス戦前に毎回戦闘に入るか確認してくれる心優しいゲームでしたが、明智戦だけは別でした。完全に不意打ちなので、回復ができてないと痛い目を見ます。
正直難易度よりもイベントの方が強烈に印象に残っているわけですが……。
明智との死闘を終えた怪盗団は、獅童への――日本への予告状を送ります。

「その前に、我々がこの国を頂戴する」

「いいだろう。捻り潰してやる」
すっかり『Wake Up, Get Up, Get Out There』といえばこのムービーというイメージが根付いてしまいました。
獅童との戦闘は二連戦。形態変化も全部含めれば五連戦ですかね。苦しい戦いでした。
物理攻撃を連打してくることが多かったこれまでのパレスボスと比べると、スキルのレパートリーが豊富でした。的確にこちらの弱点を突いて1MOREしてきたり、『デクンダ』という凍てつく波動のようなスキルでバフを解除してきたり、シナリオの節目に相応しい強敵だったと思います。
唯一味方を一人死亡させてしまったボス戦でした。たぶん通話しながらやってたから集中力が切れてたんですけど(言い訳)
新戦闘曲である『Rivers In the Desert』も流れます。後の聖杯戦や裏ボス戦でも流れたりしますが、やはり獅童戦BGMという印象がとても強いです。
主人公にとってはこの上なく因縁のある相手との決戦ということで、非常に歌詞の熱い曲でした。
言うまでもなく因縁がめちゃくちゃある相手なのですが、蓋を開けてみれば案外小物だったのかな、という印象でした。
なにしろ彼がここまで登り詰められた理由は全て明智の能力のおかげです。確かに徹底的なまでの非道さはありましたが、主人公との一件については非道さというよりは「すぐ怒っちゃうヒト」というイメージの方が先行してしまうので、評価できるかと言われると……。
戦闘突入時の「邪魔者は消す。今まで通りだ」って台詞は大物感があってめちゃめちゃ好きなんですよね。池田秀一ボイスがなかったら小悪党で済まされていたのかもしれませんが。
せっかく若葉の研究を盗んだのですから、自分のパレスに干渉してくるぐらいのことはやってくると思っていました。オタカラ盗んだ後とかこの男がこのまま終わるはずないやろとか思っていたのですが、普通に改心していたのでちょっとがっかりでした。
まあ、結局獅童もラスボスと比べてしまえば単なるヒューマンでしかありませんから、どうしても格は落ちてしまうのかな……。
メメントス→ラストダンジョン
獅童を倒してめでたしめでたし。というわけにはいきませんでしたね。
ここからのシナリオの展開にはこれまでと雰囲気の差異がありすぎて、物凄く戸惑いました。
一言で言うとインフレしすぎなんですよね。敵の規模も。主人公達の強さも。
世界を牛耳ろうとしている悪党を打ち倒してシナリオも終幕かと思いきや、その後にまさか真正面から神様を相手にすることになるとは思いませんでした。
物語上では紛れもなく黒幕であったはずの獅童が、あんなにしおらしくなってるんですよね。確かにイゴールやメメントスなどの存在は超常的ではありましたが、ここにきて話の風呂敷を広げてくるなんて……。
イゴールが偽者で、双子の看守は仮の姿ということが明かされました。
こんな身近なところに黒幕がいたんですね。イゴールが偽者とかわかるわけないという感じなのですが、ペルソナ4に登場した個体とは声が違うので、シリーズファンの方は最初から違和感を持っていたそうです。
双子の看守の真の姿は人気が高く、人気投票でも上位でした。このロリコンどもめ。
意外な展開に最初は面食らいましたが、実際のところペルソナ5の全てがここに詰まっていたと言っても過言ではない、最終シナリオに相応しい結末でした。
ゲーム中、ロード画面右下に出てくる大衆の怪盗チャンネルへの書き込みは、いずれも匿名で責任感のないものばかりです。
「怪盗はすごい!かっこいい!」の次は「怪盗は人殺しだった!許せない!」と、自分たちでロクに調べもせずに自分たちが面白いと思える真実に飛びついているだけであり、とにかく騒げる理由を見つけたいだけでした。
インターネットに踊らされて、世間の風潮に流されて、くだらないことを言いたいだけの連中です。何も考えていません。
自分たちの手で何かを選択することがなく、世間の言葉に支配されている大衆。ヤルダバオトの言う「大衆は支配されることを望んでいる」とはそれを意味していました。
怪盗団はそんな大衆とは対極を成していました。
主人公達はいずれも居場所を失ってしまったという過去があり、現実のレールからは外れてしまった少年達です。
しかし、彼らは怪盗団というコミュニティを築いて、世界が裁けないものを自分達の手で裁くと、戦い続けていました。彼らはこの世の誰よりも世界に"反逆"し、自らの手で道を選択して行動していました。

怪盗団の存在は、いわば大衆のアンチテーゼ。
トリックスターとしての彼らの最後のターゲットは他でもない、世界中の人間の心でした。
ラスボス戦はジョーカー・モナ・フォックス・クイーンという、好きなキャラ詰め込んだだけ編成で挑みました。
今思えば回復役が二人入っている編成だったので、安定はしましたが火力不足でしたね。フォックスもそこまで火力の出せるキャラではないですし。
正直このゲームって仲間がみんな強いですし、足りない部分はジョーカーがいくらでも穴埋めできちゃうところはあるので、どんな編成にしようがなんとかなるところはあると思いますが。
どこぞの七英雄のようにターン経過毎に行動回数が増える上に、専用の状態異常攻撃を放ってくるので、ラスボスに相応しい強敵でした。
はじめにクイーンが色欲の大罪で色ボケさせられて笑いました。何を妄想してたんですかね……。魅了の状態異常かと思ったけどただの行動不能で助かりました。
いくら力を付けてきた怪盗団とはいえど、ペルソナ能力は所詮は与えられた力。神そのものには敵いませんでした。
しかし、主人公達の武器はもはや神から与えられた力だけではありませんでした。

彼らの行動が、ついに大衆を動かしました。何も無駄ではなかったんですね。
怪盗団を応援するような声は怪チャン支持率が高い時代に腐るほどありましたが、それらは全て流行に流されて目に見えないものを騒ぎ立てていただけのこと。怪盗団が真の意味で支持されたのは、初めてのことだったと思います。
そしてジョーカーが顕現させたのは、超巨大ペルソナ『サタナエル』。

トリックスターに相応しい、最高の始末。
最後に訪れたのは、自身の使命を全うしたモルガナとの別れ。
「世界に終わりなんてない。世界は君達の中にあるんだ」
何もインターネットに書いてあるようなことだけが、身近な人間から高圧的に言われたことだけが、世界の全てではありません。
世界は自分達の手で広げていくもの。それを証明してくれたのが何者にも支配されず、神に反逆する意志を持った彼らでした。
音楽
音楽も非常に評価が高い作品です。
ペルソナ5の音楽ではメロディーの共有は基本的にしないという方針のようです。それでこの曲数って物凄いですね。
個人的に好きな曲TOP5をリストアップさせていただきます。
・『Blooming Villain』
・『Last Surprise』
・『Life Will Change』
・『Our Beginning』
・『Beneath the Mask』
一番好きなのは『Blooming Villain』でした。
咲き誇る悪。
ペルソナ5の山場はやはりパレスボス戦なんですよね。それを盛り上げるのに一役どころか百役買っていたような曲でした。
スマブラでも流したかったです。
『Last Surprise』はこのゲームの戦闘が飽きなかった理由の一端を担っていた曲でした。ついサビのところで総攻撃フィニッシュを決めたくなるという人間の心理はあまりにも有名です。
『Life Will Change』も説明不要の人気曲ですね。スマブラでも流したかったです(二回目)
『Our Beginning』は曲名が天才すぎました。
主人公達の怪盗団としての活動はここで終わってしまうものの、何者の干渉も受けなくなったこの時こそが、真の意味での始まりなんですよね。
なお、この記事を書く時はずっと『Beneath the Mask』を流していました。
とてもリラックスできます。コーヒーを飲みながら聴いたりするともっといいですね。ルブランを感じられます。
キャラクター
たくさんのキャラクターが登場する本作ですが、怪盗団の仲間達に絞って印象を書いていきたいと思います。
性能評価的なのも微妙に書いていますが、二週目以降のやりこみプレイはしていないので、最終的にLv99カンストした場合の強さについては考慮しないものとします。わからないので!
主人公(ジョーカー)

名前設定はアニメ通りの「雨宮 蓮」でプレイしました。そもそもペルソナ5にアニメがあることすら知らない情弱だったので、名前入力画面で困って「ペルソナ5 主人公 名前」でググったのは内緒です。
人呼んで屋根裏に住んでるゴミ。このレッテル貼られたの完全に惣治郎のせいだったので笑ってしまいました。
その実力はオールラウンダーを通り越してオールマイティ。
ペルソナチェンジで幅広く立ち回れるだけでなく、パラメータもずば抜けて高くなります。全ての仲間の上位互換である性能を持っていることは揺るがなそうです。
何をさせるにもプレイヤーの自由なので、使い方は人によって異なりそうです。
自分の場合は『タルンダ』や『ラクンダ』をかける補助役として使っていましたが、突き詰めればパーティ内で最も火力を出すことができるキャラクターなので、最終的にはアタッカーとして使うのがベストになるようです。
『タルンダ』『ラクンダ』なんて律儀にかけてないで、『ランダマイザ』をさっさと覚えとけば困ることはなかったのでしょうね。『ランダマイザ』なんて技の存在を知ったのはクリア後に攻略wikiを眺めてからでした。
このゲームは仲間がたくさんいるのでどんな編成にするかは悩ましいですが、彼がいるおかげでどんな編成にしてもバランスが良くなるみたいなところはあるかもしれません。
モルガナ(モナ)

常に主人公にひっついて行動してくれていたので、竜司より相棒してますよね。
単なるマスコットキャラかと思いきや、オクムラ・パレス編でしっかり掘り下げられて良かったです。こいつらの代わりなんていない、という台詞がイケメンすぎでした。
中盤以降は元はシャドウであることを匂わせるような描写が多々ありましたが、そんなことはなかったです。……が、「彼女」によって創られた存在ではありました。
つまり、人間ではないという事実は変わりませんでした。あんなに人間になりたがっていたのに;;
ラスボス戦後のお別れのところでは泣きました。その後普通に戻ってきたけど。
戦闘では所謂僧侶キャラでした。仲間の中では誰よりも多彩な回復スキルを、誰よりも早いレベルで習得してくれるので、最強の回復要員として怪盗団を支えてくれます。
また、魔がパンサーに次いで高い上に、『ブースタ系スキル』もしっかり覚えてくれるので、回復・サポートだけでなく攻撃面でも大いに貢献できます。なんなら必殺の襟巻を装備させれば雑魚戦でのメインアタッカーと化します。
そして終盤ではチート級の回復スキルである、『メシアライザー』を習得します。仲間内で覚えられるのはモナだけであり、これが彼の一番のアイデンティティとなっていると思います。
弱点は耐久面の圧倒的な脆さです。
HPも耐も怪盗団の中では堂々のワースト1位。高難易度だと敵の攻撃一発でお陀仏になってしまいそうです。
死んだ仲間を復活させるのがモナの役割のひとつだというのに、最も死ぬ可能性が高いのは彼自身なんですよね。パーティの生存を一番左右しているキャラだと思います。
全体バフの有無や安定感からクイーンの方が若干使いやすい感じはありますが、敵の攻撃が痛烈な戦闘では『メシアライザー』は必須級のスキルですから、ロイヤルでもお呼びにかかる場面はありそうです。
パーティメンバーの中では一番好きなキャラになりました。見た目が愛くるしすぎるので。
新しいものにすぐ影響されるオタクなので、クリア後にPSstoreでモルガナのアバター画像を衝動買いしました。
坂本竜司(スカル)

CV宮野のキャラクターは他作品でも何度か目にしましたが、その中でも竜司役は物凄くハマっている印象でした。声合いすぎでは。
所謂相棒ポジションのキャラクターなのですが、仲間達からはバカバカ言われまくっていて、かなり蔑ろにされまくっています。
ペルソナ4の同じような役割の男キャラ達と比べた場合、普段はエロいことばっか言ってるけど実際は頭が回るとか、口は悪いけど締めるところは締めてくれるとか、頼れる描写があまりなかったのがちょっと残念でした。
しかし、竜司が主人公に対して寄せている絶対的な信頼は本物なんですよね。例のムービーでの「なんてな」などが顕著な例です。
獅童戦突入前の「うちのリーダーが世話になった礼だ!」もとてもカッコよかったです。ビビりっぽい一面がなくはない彼だからこそ映えました。
性能としては典型的な戦士タイプの仲間ですね。元陸上部なのに速が低いのが意外でしたが、怪我をしているので仕方ないでしょうか。チンピラみたいな戦闘モーションが好きです。
戦士タイプというと足が遅くて使いにくいイメージもあるかもしれませんが、スカルの戦闘力はかなり高めだと感じました。そもそもそこまで行動順が重要になるゲームでもないですからね。
数多くの優秀な物理スキルを習得する竜司ですが、中でも特筆すべきは何と言っても敵全体に3~4回小ダメージを与えるスキル、『電光石火』。
序盤に覚えるスキルの癖に終盤まで余裕で使えますよねこれ。初見で弱点の分からないシャドウをスカルの『電光石火』で粉砕していく快感は一入でした。
仲間の中で唯一『チャージ』を習得できるのもポイントであり、ボス戦ではパーティ内でもトップクラスの火力を叩き出してくれる頼れるアタッカーとなってくれます。
そしてボス戦必須スキルとも言うべき『マハタルカジャ』まで使えてしまいます。脳筋かと思いきやこんなスキルまで習得できるのがずるいです。
HP・耐もパーティ内ではずば抜けて高いので、体力がゴリゴリ減っていく物理スキルを使うリスクが軽減されています。というかこういう戦士キャラって普通のRPGだと魔法攻撃には弱かったりするのですが、むしろ魔法攻撃にも耐性ありありなんですよね。
ということで、怪盗団の切り込み隊長に相応しい強さを持っている仲間だと感じました。切り込み隊長なのに行動順がいつも最後になるのは内緒。
物理に耐性を持っているシャドウに対してはやることがなくなること、速が低いせいで命中率に難があるのが弱点でしょうか。前者は一芸特化キャラ皆が持つ悩みですね。
高巻杏(パンサー)

怪盗団に女性メンバーは多いですが、その中でも杏はお色気担当なのでしょうか。アニメーションムービーではやたらと強調されていました。
モルガナは杏殿にぞっこんラブだし、竜司も鼻の下を伸ばしまくっていました。実際のところ女性キャラの中では一番人気が高いのでしょうか。Q2の人気投票を見る限りでは。
杏殿は読者モデルという職業と派手な見た目とは裏腹に、自己評価は低かったという印象です。
作中では何かと自分を追い詰めてしまいがちでした。主人公や竜司以上に鴨志田から強い干渉を受けていた上に、親友の自殺未遂という事件もあったので、追い込まれてしまうのは仕方がなかったのですが。
しかし、自己評価が低いといっても杏のその志は非常に高く、とどまる所を知らないということがコープイベントでは語られました。
彼女は自分を慕ってくれている人達を笑顔にする為にも、本当の意味でのモデルとなること、モデルで天下を取ってやるということを約束しました。しばしば「強くなりたい」という旨の言葉が杏の口からは語られましたが、彼女は初めから強い人間だったのかもしれません。
こちらは典型的な魔法使いタイプのキャラです。初期パーティの仲間が戦士・魔法使い・僧侶って物凄くバランス良いですね……。
クイーンやノワールと違って力が中途半端に伸びない、良い意味で尖ったステータスをしているので、魔法攻撃で高い火力を出すことができます。
『アギ』系スキルによる高い殲滅力のほか、『タルンダ』を覚えてくれるのも大きいですね。一度かけるだけでパーティの被ダメージを大幅に抑えてくれるので、ボス戦では重要スキルになると思います。主人公が『ランダマイザ』を習得するまではずっとお世話になるんじゃないでしょうか。
また、対象は味方一体のみですが回復も使うことができるので、クイーン加入前は特に役に立ちます。控えに置いといてもしっかりパーティに貢献してくれますね。
痒いところに手が届く系のスキルが多い反面、終盤はお役御免になりがち。……かと思いきやそんなことはなく、最終的には最強クラスのアタッカーになりそうです。
『ブースタ系スキル』二種で火力を底上げしてる状態での、『コンセントレイト』→『アギダイン』or『大炎上』の決定力には目を見張るものがあります。特に『大炎上』は『アギダイン』より火力が高い上に範囲が敵全体なので、ラスボス戦でも猛威を振るいそうですね。
弱点としては、炎属性に耐性を持った相手には手持ち無沙汰になることです。わざわざ『火炎ガードキル』をかけるのも手間ですよね。
しかし、その手の弱点は他の仲間でカバーすればいいだけの話なので、そこまで問題はないように感じます。仮にパンサーが物理攻撃とか覚えたところで入れる枠はありません。
喜多川祐介(フォックス)

やはりマダラメ・パレスでのエピソードが祐介の全てを詠っていました。
彼が最も疑問に思っていたのが、「人間の心とは何か?」という問い。晴れて怪盗団の一員となった祐介は、斑目の存在を欲望と、主人公達の存在を希望と見なしていました。
コープイベントの最後で祐介がした選択は、自身でも矛盾していると思ってしまうようなものでした。この合理的でなく一口では表せない選択こそが、人間の心がもたらしたものなのかもしれません。
男子組の中だと祐介はボケ役、竜司はツッコミ役というポジションに収まっていてバランスが良いですね。
ペルソナ4でよくあった男同士で馬鹿やる話が結構好きだったので、ああいうのをロイヤルだともっと見てみたいと感じました。
戦闘モーションが一番カッコイイのはフォックスでした。刀の錆にしてやる!
主人公を除けば最も力が高くなるキャラなので、メインアタッカーとして活躍して貰っていました。
似た役割のスカルと比べると、戦闘開始時に自動でスクカジャをかけられる『素早さの心得』と、物理攻撃を20%の確率で反射できる『ハイパーカウンタ』という、オートスキルの優秀さが目を引きます。
また、『マハスクカジャ』で全体バフもこなすことができます。命中率と回避率の同時バフは、実質的には攻撃と防御の期待値を同時に上昇させられると言い変えることもできます。言うまでもなく重宝しますね。
が……物理アタッカーとして非常に重要になると思われる『チャージ』が使えません。
『チャージ』→物理攻撃のムーブが使えないと威力が落ちるだけでなく、HPが二倍減ってしまいます。
『マハスクカジャ』と『マハタルカジャ』の重要度は比較が難しいですが、『チャージ』を覚えないのはどうしても痛いです。実際のところアタッカーとしてはスカルには水を開けられているかもしれません。
前述の素早さの心得のほか、バトンタッチで威力が上がる単体攻撃や、敵全体を混乱させる『マインドスライス』、クリティカル率の高い『ブレイブザッパー』を習得するので、雑魚戦向きなのがフォックスの強みなのかもしれません。
終盤は弱点のないシャドウがいっぱい出てきますからね。そんな時に彼にバトンタッチをすることで強引に倒すか、クリティカル狙いのスキルで攻撃するのが重要になると思いました。
なんだかんだでHPと耐と運以外はスカルを上回っているので、パラメータは最もアタッカー気質だと思います。ペルソナ5では三島のコープを開設するだけでも控えに置いているキャラにしっかり経験値が入るので、スカルとの使い分けが大事ですね。
新島真(クイーン)

マコちゃんは上述の通り仲間になることを知らなかった唯一のキャラでした。
説明書に載ってるどころかパッケージに思いっきり映っているやんけって話なんですけど、ネタバレを極力回避しながら進めていた関係で、彼女がペルソナ覚醒するその時まで知ることはありませんでした。パッケージ絵も直視しないようにしてました。
パーティメンバーが計七人いるのはスマブラをやっていて知っていたのですが、その内訳がジョーカー・モナ・スカル・パンサー・フォックス・ナビ・ノワールだと思っていたんですよね。まさかナビが支援専用キャラとは……。
スマブラのメメントスにも出てくるわけですが、仮面で顔を覆い隠している上に中の人についても無知だったので、あれがマコちゃんであるとは認識できてませんでした。
おかげで一番感動した覚醒イベントとなったので、ネタバレを見ないでプレイして良かったと思いましたが。
怪盗団の仲間達はいずれも何かしらに"反逆"する意志を表明すると同時にペルソナ覚醒していますが、真は誰よりもそれが強く印象付きました。個人的な補正を抜きにしても。
優等生と持てはやされていた彼女がいきなり「うぜえんだよ、この成り金が!」とか言い出すわけですからね。ギャップの大きさは随一です。
真はそもそも明智や冴さんと交流するシーンが多く描かれたこともあって、警察側の人間として敵対することになると思っていたので、仲間になったことには度肝を抜かれました。はずれ者の集まりだった主人公達とは、決して相容れることはないとばかり……。
性能的にはモナが近いのでしょうか。
モナにない一番の強みとしては、やはり『マハラクカジャ』による防御バフです。要するにスクルト+マジックバリアなので、ボス戦では言うまでもなく重要になります。
耐久はモナとは違ってパーティ内で真ん中ぐらいであり、なんなら『防御の心得』を習得すればパーティ内でもトップの固さになります。枠がきつい上にボス戦では『マハラクカジャ』をかけることになるのでそこまで意味はありませんが。
力と魔が程よく伸びますが、習得するスキルのラインナップ的には魔法特化する以外に選択肢はなさそうです。
相手に特大ダメージを与えられる『アトミックフレア』を習得するのが魅力的ですね。魔のパラメータがギリギリモナには及びませんが、これのおかげで単発火力はモナを超えています。
ネックとなるのは回復・サポート寄りのキャラなのに関わらず、『メシアライザー』を習得できない点でしょうか。
全体攻撃+全体状態異常のような攻撃を受けた際に、クイーン一人では立て直しがしにくいです。炎上や凍結のような状態異常を治療する術も持っていません。
まあ、それでも全体完全回復スキルである『メディアラハン』と、厄介な精神状態異常を治療できる『エナジーシャワー』の二つを使い分ければいい話なので、全然気にならないレベルです。
ジョーカーとクロウを除いたパーティメンバーの中で、個人的に最も高性能だと感じたのはクイーンでした。鉄拳制裁。
佐倉双葉(ナビ)

総攻撃カットインをください。
マコちゃんとは逆に、このゲームをプレイする一年ぐらい前から存在を知っていたキャラクターが双葉でした。
フォロワーがアイコンにしていたキャラでしたし、スマブラで総攻撃を使った時に顔が表示されるので、彼女が仲間になることは百も承知でした。まさかゴシュジンの娘だとは思いませんでしたが。
ネット用語で話す元引き篭もりの女の子。引き篭もってゲームばっかりやってるオタクにとっては感情移入がしやすいキャラなのかもしれません。
……と思いきや、双葉は引き篭もってゲームをしていたわけではなく、勉強しまくっていた努力の天才だったので、嫉妬しそうでした。
怪盗団ではそのプログラミング能力を遺憾なく発揮し、貢献してくれました。ジョーカー死亡偽装やシドウ・パレスでの予告状などは、彼女が居なかったら成し得なかったことです。最強か?
結果的にパーティ内で最も加入イベントに力を入れられていた仲間は、断トツで双葉だったと思います。唯一パレスがありましたからね。
主人公の居候先の主人の娘というポジションもおいしく、前述の通り随所でナビえもんが如く活躍を見せてくれました。直接戦闘メンバーとしては加入しなかったとはいえ、存在感は非常に大きかったです。
で、仲間になるとは言っても戦闘で使えるわけではなかったんですね。購入前はパーティメンバーとして使用できると思い込んでいたので、これには驚きました。
まあ、悠木碧ボイスがお送りする多彩な実況には、気が引き締まること間違いなしです。このゲームの戦闘を盛り上げてくれた要素の一端でした。
個人的にはモナの実況も好きだったので、どちらか選べるように設定できて欲しかったという気持ちもありました。そうしたら双葉が仲間になった意味がなくなってしまうので仕方ないのですが……。
戦闘を実況するだけでなく、戦闘中に『マハスクカジャ』や『マハタルカジャ』などのバフをかけてサポートしてくれることがあります。これ、頻度がやたら高い上に的確なバフをしてくれるので、物凄く助かるんですよね。
さらに戦闘終了後にHPとSPを回復してくれたり、確率で戦闘開始した瞬間HOLD UP状態にしてくれたりするので、雑魚戦でも大活躍です。怪盗団のコープの中で最も難易度に影響するのは、間違いなくナビのコープだと思いました。
あとは前作の同じポジションの仲間のように、敵シャドウの弱点をオートで見抜いてくれたら言うことなしでした。
奥村春(ノワール)

加入するのが遅かったせいで、他のキャラと比べると掘り下げが少なかったですね。残念なことに日常イベントの参加数が少なすぎました。
というのも、春加入直後にはシナリオが急展開を迎え、怪盗団が追われる立場となってしまうからです。暢気にハロウィンとかで馬鹿騒ぎしている場合じゃなくなってしまうので、無理もないことでした。
しかし、一番女の子らしい女の子だとは思いました。
他のガールズと比べると変に怒ったりしませんよね。バレンタインイベントのアレは見てないことにしますが。
そういえば竜司や杏は髪色について校内で言及されていましたが、春の髪色も普通ではないんですよね。そんなこと言い出したら双葉のオレンジ髪も説明が付かない、というかゲームでいちいち突っ込むこと自体が野暮でしかありませんが。
実の父親が無残に死亡する場面を全国生中継されたということで、怪盗団の中でも最も深い心の傷を負ってそうな人物でした。主人公達の計画に乗った途端に父親が死んでしまったわけですから、普通だったら怪盗団とは縁を切って主人公達を憎み始めてもおかしくないです。
それでも、コープでは夢を抱いて前向きに生きようとする彼女の姿が描かれ、強い人間であることを感じさせられました。本人は自分のことを引っ込み思案と評していましたが、そんなことは感じさせられないほどに彼女のコープイベントは希望に溢れていたと思います。
オクムラ・パレスをクリアするまでとラストダンジョンの道中以外では全く使ってなかったので自信はないのですが、習得技を見る限りでは強いと感じました。
というのも、他に習得可能キャラがジョーカー以外に存在しない強力な回復サポートスキルである、『アムリタシャワー』と『ヒートライザ』を習得するからです。
ペルソナシリーズは状態異常の数が非常に多く、全体を状態異常にかける攻撃を喰らって壊滅することも少なくないので、どんな状態異常が来ようと立て直せる『アムリタシャワー』にはお世話になります。
『ヒートライザ』も単体バフとはいえ、全てのパラメータを同時に上げられるのがとても強い。HPが少なくなりがちな物理アタッカーにかけて暴れてもらう使い方が良さそうです。
私のパーティの場合は状態異常回復もバフデバフも全てジョーカーにやって貰っていたので、彼女をメンバーに入れておけばその負担を減らせたかもしれませんね。ジョーカーはどう考えてもアタッカーにした方が強いです。
他の仲間は覚えないような強力なサポートスキルを覚える反面、攻撃面においては若干器用貧乏に感じます。
銃撃強化スキルも念動強化スキルも習得できますが、どちらに特化するのがベストなのでしょうかね。自分は銃撃に特化させてラストダンジョンでクリティカル要員にしていました。
ノワールは戦士・魔法使い・僧侶というように一括りにできないような能力の仲間なので、どうにも評価がしにくいですね。実際に使ってみないとわからない部分が多いです。
怪盗団の中では最も特異な性能をしているキャラクターだと感じました。ロイヤルでは銃の装弾数が一戦毎に復活するらしいので、もしかしたら最強のアタッカーに化けるかもしれません。
明智吾郎(クロウ)

この作品を語る上では、「もう一人のトリックスター」である彼の存在は欠かせないでしょう。
主人公達とは違った正義を語るキャラクターということで、最初はどういうポジションに収まるのかが断定できず、プレイ中に様々な想像が掻き立てられました。
ネタバレを全く見ないでプレイしたので、仲間になることは知らなかったですね。仲間になったときはとても興奮しました。
もちろんその後速攻で裏切ることも知らなかったです。裏切ったときはもっと興奮しました。
パンケーキの伏線には全然気づけませんでした。今思えばめちゃめちゃわかりやすい伏線でしたね……。ペルソナ4が推理ものだったこともあって、シリーズファンには警戒していた人が多かったそうな。
裏切った後になんだかんだで和解することになるのかと思っていましたが、明智とは最期までわかり合えることはありませんでした。
シドウ・パレスにおける彼との最終決戦でのBGMが、仲間加入戦闘で毎回流れていた『Will Power』だったので、明智再加入フラグかと勘違いしていました。
明確に死亡したような描写はされなかったので、シドウ・パレス後も再登場してくれないかなとか密かに期待していたのですが……残念です。
主人公と対の存在として描かれた明智ですが、物語上での彼は所詮「ゲーム」の登場人物のまま終わってしまったというのが、とても悔しかったです。
自分を認めて欲しいという承認欲求に振り回されていた明智ですが、獅童は明智がいなかったらここまで登り詰めることもなかったですし、怪盗団が明智の罠を切り抜けられたのも奇跡と言うほかありません。少なくとも彼の実力はとっくに周囲から認められていました。
明智が主人公を一目置いていたことは自明ですし、ニイジマパレス内での会話やノリノリすぎる総攻撃カットイン、最期の対決でのジョーカー呼びを見るに、怪盗団活動を楽しんでいたような節はありました。
黒幕にはその感情をいいように利用されてしまいましたが、ロイヤルでは正式に怪盗団の一員として、共に戦える日が来るといいですね。くだらないゲームのトリックスターではなく、真の意味でのトリックスターとして。
おわりに
冒頭で「ペルソナシリーズは全くプレイしたことがない」と書いている癖にペルソナ4との比較をしまくっていますが、実はこのゲームをクリア後にペルソナ4をプレイしてしまったからです。
こないだクリアしましたが、ペルソナ5とは別のベクトルでとても面白いゲームでした。今回ほど長文にはなることはないと思いますが、こちらの感想もまた投稿するかもしれません。
シナリオはカモシダ・パレスからエンタメ性のある物語で非常に引き込まれましたが、本作が最終的に迎えたのはメッセージ性の強い結末でした。
作中での大衆は怪盗チャンネルでの書き込みが示す通り、情報化社会に支配され、常に周りに流されながら生きている連中です。偏ったニュースを眺めてろくに調べもせず勝手な解釈をするとか、当事者でもなんでもないのに知ったような口振りで語るなど、自身で選択をすることを諦めた者達でした。
しかしながら怪盗団は周りには流されず、理不尽な虐げにも抗い、反逆しました。彼らは自分の手で道を選択し、最後まで戦い抜いたのです。
怪盗団のキャラクターの中では、総合的にはモルガナが、男キャラの中ではおイナリが、女キャラの中ではマコちゃんが一番好きです。
しかし、自分の中で最も印象に残ったキャラクターは明智でした。裏切った後はそのクズっぷりを遺憾なく発揮してくるのかと思いきや、あんなに人間臭い男の子で、あんなに凄惨な最期を遂げてしまうなんて……。
このまま何も解決しないまま終わってしまうのは、あまりにも可哀想でもったいないです。ロイヤルでの彼の活躍に期待しています。
キャラクターやシナリオにも引き込まれましたが、何よりもハイレベルだったのがその戦闘システムでした。
RPGで最も作業感を感じるのはレベリングだと思いますが、ペルソナ5はそれすらも楽しかったです。ここまで戦闘に飽きないRPGはありませんでした。
ペルソナ5、最高のゲームでした。購入後ちょっと経った後にロイヤルの存在を知った時は会見の時の斑目みたいな顔になりましたが、半年先に素晴らしい体験ができたので、結果的には良かったです。
『ペルソナ5ロイヤル』も絶対買わなければいけませんね。すっかり心を盗まれてしまいました。このゲームに。
